2010年4月8日木曜日

最近、読んだ本から

京都旅行はいったん中断しましょ。

最近の読書傾向です。我ながらすごく偏っているな、と思いますね。
私の場合、一つのテーマを見つけると、同じような傾向、同じ著者の本ばかり読んでいます。

<宮城道雄関係>
『音に生きる 宮城道雄伝』 千葉千葉潤之介・千葉優子 講談社 1992年
『新編 春の海 宮城道雄随筆集』 千葉潤之介編 岩波文庫 2002年


盲目の琴の名演奏家である宮城道雄と言う人は、家庭的には不幸な人だったようです。お母さんは彼がごく小さい時に家出をしてしまい、また自分の子供も亡くしています。それでもレコードやラジオといった時代の先端を読み取る能力に優れ、また西洋音楽にも親しんでいたので、「春の海」のような名曲も生まれたのでしょう。
彼の最期は、演奏旅行に行く途中に、寝台列車から落下してそれで亡くなってしまったという悲しいものでしたが、彼の音楽は後世にもずっと伝えつながれています。彼は琴だけでなく三味線の名手でもあったそうで、今度、その三味線音楽を聴きに行く予定です。

<着物関係>
『着物をめぐる物語』林真理子 新潮社 1997年


大正時代・昭和初期ころに生まれた人たちが話し言葉で語る11の物語。
この時代のこと書かせたら、林真理子はほんとうにうまい。
どうしてこういうことまで知っているんだろうといつも感心する。
彼女の現代ものはあまり感心しないけれど、このころのお嬢様のお話はぞっとするほど素晴らしい。
おまけに表紙や見出しには数々のその時代の着物の写真が載せてあり、うっとりするほど美しい。

『根津昌平 着付師一代 きもの語り』 河出書房新社 2002年


時代劇の映画で着付をしていた職人さんが「あたしはね・・・」というスタイルで語る。
水谷八重子や花柳章太郎などの着付をした人独自の味わいのある話。

『玉緒の「着物」の喜び』 光文社 2000年


中村玉緒といえば、勝新太郎の奥さんだった人で、なんだか騒がしいおばさん、というイメージしかなかったのだけれど、雷蔵さんの映画を見るようになってその認識がいかに間違っていたかを知った。彼女ほど演技力がある女優さんはいないのではと思うほど。
そしてこの本を読んで、彼女はとても素晴らしい女性であることを改めて認識した。
歌舞伎役者の家に生まれたいとはんが、15歳で映画デビューをして、そして勝新太郎のところに嫁ぎ、未亡人となっても、着物という好きなものがあるおかげでまた蘇った、ということをおしゃべり形式でまとめた本。彼女は結婚するときに、母親からたくさんの着物や足袋などを嫁入り道具として持ってきたらしいが、いまだにまだ一度も袖を通していない着物や足袋があるとか。着物に対する愛着心が素敵。「女には着物を着る楽しみがあるが、男はんには着物を脱がせる楽しみがあるのではありまへんか」などということをさらりと言ってしまえることが素晴らしい。

君野倫子『きもの便利帖』 河出書房新社 2007年


一年中着物を着ているフリーライターが着物や小物のことを分かりやすくまとめた本。イラストや写真が可愛いのでとても読みやすいし、堅苦しくないところがいい。

群ようこ『きものが欲しい』 世界文化社 2002年


着物大好きなエッセイストの方の凝らないお話。章ごとに群さんやゲストの着物姿の写真があるのだけど、どれもけばくなくて、着てみたい着物ばかり。佐藤愛子、篠田桃紅さんなどの老女(失礼!)の着物姿がすてき。

遠藤瓔子『きものであそぼ』祥伝社 2003年


安部譲二の元奥さんだったという極妻さんの着物案内。好きなように着ればいい、と言いながら割と古風な組み合わせを伝授しているところが意外。

<歴史関係>
『眠狂四郎 殺法帖 上下』 柴田錬三郎新潮文庫 2006年


剣にはめっぽう強い眠狂四郎の物語。もちろん市川雷蔵の映画を見てそれで読みだしたのですけれど、このシリーズものすごくたくさんあります。全部読むのは大変だわ。

『大江戸見聞録 江戸文化歴史検定協会編 小学館 2008年
江戸のことを勉強しようと思って買ってきた本です。図や資料がたくさんあって分かりやすい。当時の商人の様子がよく分かります。

本を読んでいる時間は本当に楽しい。
書く人は何時間も何日もかかって書き上げただろうに、あまりに短時間に読み終えてしまい、申し訳なく思っています。

9 件のコメント:

さと さんのコメント...

さすがとしちゃんの読書量の多さには驚きます。
着物のこと詳しくなるね!

7日ー8日と(大阪)一泊二日で500人もの人が集まる講習会に出席して来ました。
その中でバグジーという北九州で美容室を経営されている久保華図八先生の講演が一番良かったの。
凄く勉強になりました。
自分を磨くという話の中で読書のことが出てきたんだけど読書力=言葉をいっぱい知っている、学びの量は知性。

人に好かれる・・ということは
自信があるかどうか、明るいかどうか、生活習慣がいいかどうかなど関係するらしい。
朝の早い人は人生を制すると言われたの。
総合したらとしちゃんの顔が浮かんできたわ~
教わったことを整理して仕事に生かせたらいいなぁと思って帰ってきました。
しかし疲れたので早く帰りたくて車を飛ばしたら帰りにネズミ取りにつかまってねぇ・・疲れが倍増した(泣)トホホ。。。

としちゃん さんのコメント...

さとさん、その方、くぼかずやさんとお読みするそうですね。美容界のカリスマのような方かしら。良いお話を聞けてよかったですね。そうか、人に好かれるには自信がないといけないのね。そのためには基礎的な勉強もちゃんとしないといけないのでしょうね。
今読んでいる本は、すごくお気楽な本ばかりで、恥ずかしいのですが、どんな本にも一つはためになることが書いてありますね。
ねずみ取りで捕まったのね、お疲れ様でした。でも事故がなくて良かったわ。

匿名 さんのコメント...

としちゃん。貴女はやはり半端じゃないわ。
着物と言うと、着物の本を其処まで読むか!
って、尊敬します。
着物の話で印象に残っているのは、沢村貞子さん。着物は何代も着られる、何にでも作りかえられる。良く覚えていないのですが、そんな話でした。
林真理子さんも着物の魅力にはまっているとかとか。

サトさん、とんだ災難でしたね。
あのねずみ取りって、悔しいわね。

真蘭 さんのコメント...

また~!上の投稿は私です。^_^;

としちゃん さんのコメント...

真蘭さん、こんにちは。そうそう、沢村貞子さんって、着物をゆるゆるにきていたけれど、中身がしゃんとした方でしたね。昔、よく随筆を読んだわ。
私は通勤時間が長いので、それで本は必需品なの。イヤホンつけて音楽聞く人もいるけれど、私は活字がないとだめだわ。
この前、江戸講座で、着物の布は最後には焼いて灰になっても、染料の媒体としてお役に立っているということを聞きました。最後の最後まで使えるというのは、すごいわね。

真蘭 さんのコメント...

灰になっても染料の媒体としてお役に立っているなんて、
知らなかったわ。すごいわね~(*^_^*)

沢村貞子さんの生活スタイル、憧れていました。

マサ さんのコメント...

まぁ、びっくり。すごい読書量ですね。
確かに通勤の電車内は読書にピッタリですね。家では時間があっても、なかなか集中できないもの。他にやろうと思えばやることがあるからでしょうね。
同じような傾向、同じ著者の本ばかり読むクセがあるのは、私も同じですよ。自分の中にも流行があるの。

宮城道雄さんのことは詳しくありませんが、列車から転落して亡くなったことは、なぜか知っています。当時は衝撃的な出来事だったのでしょうね。

としちゃん さんのコメント...

真蘭さん、「江戸しぐさ」講座のときに、「灰や」さんというのがあったと習ったの。究極のリサイクル屋さんですよね。江戸時代というのはものがうまく循環していた社会だったそうよ。これ、受け売りですけど。

としちゃん さんのコメント...

マサさん、宮城道雄が亡くなったのは昭和31年だけれど、その時のこと、おぼえているなんて凄いわね。
同じような本ばかり読みたくなるというのはあるわね。私もだいたい同じ著者の本ばかり読んでいるわ。昨日、林真理子の「RUMIKO」を読み終えました。あの浅丘ルリコのお話ですけれど、今まだ生きている人のことを小説にしてしまうなんて、凄いと思ったわ。