2012年10月31日水曜日

原宿の収穫品

高田馬場から原宿へと好みの着物を探しに出かけました。
その時の様子はこちら▼

3件目のお店でようやく見つけたお手頃値段のシルバーの紬を着てみました。


ただの紬だとちょっと野暮ったいのですけれど、これは縦にぼかしがはいっているので、ちょっとおしゃれな感じがします。
少しは細く見えるかしら。

どんどんと地味好みになっていきそうです。


帯は先月、東銀座の小さな骨董屋さんで見つけた刺繍の帯です。
紫、ピンク、黄色などのお花が可愛いので、私にはちょっと高かったのですが買ったちょっぴりアンティークものです。
背中に着物のしわがありますけれど、そこは見ないことにしてね。

このシルバーの着物は、赤系の帯でも青系の帯でもなんでも合いそうです。

裏地もとてもきれいだし、シミも全然ないのですが、一つだけ難点がありました。それは身幅が少し広めなんです。
歩いていると、足のあたりに余分な布が巻きついてしまいます。

でも誂えたのではないので、仕方ありませんね。

*私が仕事で関係している先生が、文化功労者に選ばれました。
 76歳ですが、とてもお元気で楽しくて気さくな方です。
 松本幸四郎さんも選ばれましたね。
 みなさん、この道、ひとすじといった方ばかり。
 おめでとうございます。
 

2012年10月30日火曜日

着物探し ~高田馬場から原宿へ~ 2

先日、高田馬場の「もくれんげ」という古民家でアンティーク着物を見た▼のですが、どうも私の感性に合ったぴったりとくるものがなくて、目の保養をさせてもらっただけで買い物は諦めて、ランチをすることにしました。

着物仲間のUさんといっしょに、おしゃべりをしながらゆっくり食事をしていたら、午後の2時半になってしまいました。

それでも、二人ともこのまま手ぶらで引き下がるのはなんとなく勿体ない気がしました。


そこでまずはUさんのご案内で原宿にある「壱の蔵」▼に行ってみることにしました。
このお店は着物雑誌等ではよく目にするところですが、原宿の竹下通りの裏のかなり分かりにくい場所にありました。
品のよさそうな着物や帯がきれいに置いてありましたが、うーむ、私のお財布ではちょっとね、というお値段のものが多かったですね。

それで今度は私が前に一度だけ行ったことのある「ギャラリー川野」▼というお店に行ってみることにしました。

私はこの辺りの地図は疎いのですが、Uさんは昔、原宿に住んでいたことがあるというので、裏通りまでよくご存じなので、案内してもらいました。


今回は柔らかものの無地に近い着物を探していたのですが、川野にもあまりぴったりするのがありませんでした。
そこでお店から離れようとしたら、シルバーの紬が眼に止まってしまいました。手に取って見ると、サイズもぴったり。お値段もお財布に優しい着物でした。
無地っぽいので、どんな帯でも合わせることができそうです。
というので、ぱっと買ってしまいました。
いつも、予定と違ってしまうのですよね。

私は気に入ったモノがあって一安心したのですが、Uさんはまだ獲物がありません。

それで今度は原宿の表通りにある「オリエンタル・バザール」▼まで足を伸ばしてみました。ここは外国人向けのお土産にちょうどよい品が揃っているところです。
お店に入ってすぐのところにマネキンが立っていました。ベージュ色の紬に朱色の帯を締めていました。
Uさんはそのマネキンの帯が気にってしまい、私はその帯の上にあったグレイの帯締めが気に入ってしまいました。
それでお店の人に頼んで、マネキンから帯を解いてもらい、買うことができました。
気に入ったものだと、どうしても欲しくなるのですよね。


今回の着物探しですが、私一人で出かけたとしたら、多分、高田馬場に行っただけで諦めて帰ってしまったのだと思うのです。でも着物仲間がいたおかげで、原宿まで遠征して気に入ったものを得ることができました。

今度は、お互いの収穫物を着てお出かけできるといいですね。

(今回の写真はFUZZYさんから拝借しました。)



2012年10月29日月曜日

着物探し ~高田馬場から原宿へ~ 1

昨日は着物仲間のUさんとご一緒に、高田馬場にある「もくれんげ」という古い民家で開かれているリサイクル着物の販売会に行ってきました。

ここはお寺さんの持ち家のようです。
高田馬場界隈は若い人が多いところなのですが、道路を一歩中へ入ると、味のあるおうちが立ち並んでいました。


 
「もくれんげ」ではみかんの木が迎えてくれました。
昭和の初めごろのおうちでしょうか。
今はいろいろなイベントなどの貸し会場になっているようです。


ここでは
「KIMONO 風雅舎」
「天府の国」
「KIRUKIRU」
「ICHIROYA」
「CHOKO」
「きものなかむら」という着物リサイクルショップが出店していました。

どのお店もカラフルなアンティーク着物が売られていました。


こういう感じの派手なアンティーク系の着物が多く、私ももっと若かったら着られるかもしれませんが、さすがに孫もいる身ではちょっとね・・・。

眼だけ楽しませていただきました。

この日は雨模様だったので、ポリエステルの白の大島風着物にしました。


みんな紬と間違えらるのですが、ちょっと見には分からないでしょ。

帯は500円の二部式帯。これ、どんな着物も合って便利です。

先日、手作りしたアマゾナイトの羽織紐を付けてみました。


ちょっと長すぎますが、私の技術では短くすることができないの・・・・。

(この項、続きます)

2012年10月28日日曜日

カオソイ

着物を着て外出する時は、あまり汁ものは食べないようにしています。
というのも汁が飛び散ったり、こぼしてシミを付けたりするのが嫌なので、食べやすいものを選ぶことが多いですね。

でも先日、西荻の「一欅庵」にお邪魔した時▼は、途中から雨が降り出して肌寒くなってきたので、身体が温まる汁ものが食べたくなりました。

駅の近くのちょっと裏道に「ぷあん」というお店を見つけました。


アジアンテイストの香るお店でした。

メニューがいろいろあってちょっと迷ったのですが、隣の女性が食べていたのがおいしそうだったので、カオソイというのを注文してみました。


運ばれてきたものはラーメンのような麺の上にカレーが乗っていて、その上に揚げた麺が乗っていました。


これはタイ料理なのかしら?
ボリュームたっぷりでした。

この後にデザートも出てきて、おなかいっぱい。
でも身体がぽかぽかになりました。

ゆっくりといただいたので、着物にはねが上がることもなく、なんとか大丈夫でした。


2012年10月27日土曜日

「川島織物の美と技」

先日、京橋にあるLIXILギャラリーというところで「建築とデザインとその周辺をめぐる巡回企画展」▼という展覧会を見てきました。


今回は「建築を彩るテキスタイル -川島織物の美と技- 展」でした。

出かける前は、いったい<建築>と川島織物とがどういう関係になるのか分かりませんでした。
川島織物といえば、歌舞伎座などで売られている高級な織物のハンドバックというイメージが強かったのです。


ところがこの展覧会には圧倒されました。

それまで衣装に使われてきた染織物を、室内装飾として発展させた川島織物の作品が展示されていたのでした。

川島織物は江戸後期の天保年間に、京都の西陣で悉皆屋(着物を直したりシミ抜きをしたりするところ)を始めた川島甚兵衛という人が作ったそうです。

その後、二代目の甚兵衛さんという方がすごい方でした。
ちょうどその頃、日本は西欧化が進み、それまで着るものとしての織物から、室内装飾としての織物に注目しました。今でいう室内インテリアを始めたのだそうです。

壁紙やタペストリーなど現代ではよく見かけるものですが、当時はきっと画期的なものだったのだろうと思います。

その題材は尾形光琳や伊藤若冲などの日本的なものから、そして西洋の油絵も扱っていました。

甚兵衛さんはヨーロッパに出かけて本場のゴブラン織りの作り方を学んだそうです。

この展示会にはいろいろな作品が展示されていましたが、写真撮影ができないので、そこで販売されている本を買ってきました。

中でも素晴らしかったのが伊藤若冲の絵から起こした織物でした。

そして川島織物は世界の万博にも出展されて、称賛を得ることになりました。


この展示会の後、京都にある「川島織物セルコン織物文化館」館長さんのお話▼を聞くことができました。

たくさんの美しいスライドを見ながらのお話でした。

こんなテキストまでいただきました。


ここでは、さまざまな古代からの織物の保存もしているようです。


この会社には今でも若い技術者がいて、毎日研鑽を積んでいるそうですが、やはり一人前の技術者になるには10年ほどの時間がかかるそうです。

それでも伝統文化を継承して新しいものに挑戦するという姿は素晴らしいと思いました。

今度京都に行く機会があったら、是非、この織物文化館を訪ねてみようと思いました。


このセミナーは80人くらい参加者がいましたが、さすがに着物着用率は高かったですね。それに若い男性も多くいたのが意外でした。

自分で着物を着る前までは、このような世界には興味もありませんでしたが、少しでも着物に関わるようになると、織物や染め物の文化に興味が湧いてきました。

この展示は11月24日まで開かれています。
無料ですので、銀座に出たついでにご覧になってはいかがでしょう。

2012年10月26日金曜日

ちょっとしたお買いもの

私は、買い物はあまり好きでないのです。

特に「今日はこれを買おう」と思って出かけた時に限って、気に入ったモノが見つからず、つい妥協してしまったりすると、自分が嫌になってしまいます。

それに引き換え、偶然にできた空き時間などに、ちょっとした買い物をするのが性に合っています。

思わず、「あ、これいいな」と思って手にしたものが、意外と長持ちしたり、重宝したりするものです。

こちらは市の手作り品バザーで見つけた和布でできたアクセサリーです。
大きく写してしまいましたが、実際は小ぶりです。


鎖の部分がプラスチックでできているので、とても軽くて使いやすそう。
ちりめんの布細工というと、あまりに和風で私は好みではないのですが、これは台形や三角形の形が変わっているのと、下にぶら下がったアメジスト風の石が可愛いでしょ。

こちらは銀座の名鉄メルサで見つけたバッグです。

洋服にも和服にも合う色と形でしょ。


ベトナムの手刺繍がすてきですよね。
それに取っ手のところが木でできているのが気に入りました。

あまりラフすぎず、かといって正式すぎないのでいろいろな場面で使えそうだと思いました。折りたたみ傘やカメラなど、中身もたっぷり入ります。

本当は冷やかしのつもりだったのですが、このお店の人の接客態度がとても良くて、いろいろと説明をしてくれたり、品を出してくれたりしたので、それでつい買ってしまいました。

買い物は出会いですよね。

人生も出会いかしら?

これからも、よい品とよい人に巡り合えますように。


2012年10月25日木曜日

ご近所着物

昨日の朝は良く晴れていて、富士山がくっきりと見えました。
(手前に見えるのは競輪場のドームです。)


市役所とか銀行とか図書館などご近所にあちこち出かける用事がありました。

いつもは自転車で出かけてしまうのですが、虫干しを兼ねて着物で出かけました。

先月の「銀座今昔きもの市」▼で買った縦縞の着物です。
モアレが出てしまっていますが、ごく細い縞模様です。


丈も裄もサイズもちょうどよくて、私好みだったのですが、なんと着てみたら襟のところに大きなしみがあって、がっくり。
でも2000円で買ったものだから仕方ないわね。

帯は7月に名古屋の大須商店街で買った210円のウールの帯▼です。


あまりに安いのでどこか破れているのかと思いましたけれど、なんともありませんでした。

このスタイルでご近所まで行きましたが、着物を着ていると必ず「今日はお茶会ですか」とか聞かれるんですよ。
こんなラフなスタイルでお茶会なんてありえないのにね。

一応にこやかに「いえ、ちょっとそこまで」とか答えますけれど、どうして「着物」イコール「お茶会」という発想しかないのかしら。

せめて「観劇ですか」とか「絵画鑑賞ですか」とでも言ってくれてもいいのにね。


2012年10月24日水曜日

セリーヌのネクタイで

先日、市役所の前庭で「秋の文化祭」の一環として、工芸美術協会の方たちによる「手作り教室」が開かれていました。

以前、Uさんからいただいたネックレスと同じ作品▼があったので、私も挑戦してみました。

材料はセリーヌのネクタイです。

それをほどいて1メートルほどの長さに切り、筒状にするのですが、そこまでは工芸協会の方がしてくださっていました。写真の袋に入っているのがそれです。


私は赤とグリーンのネクタイを選びました。

他に用意するものは、球状の発泡スチロール9個とウッドビーズ10個です。


使用するネクタイは、こんな感じ。


先生がお手本を作ってくださいました。
こんなふうにして発泡スチロールはネクタイの内側に入れ込み、ウッドビーズは外側に差し込むのです。


私も自分で入れてみて、半分くらい出来たところです。


はい、すぐに出来上がりました。
結ぶところは自由にサイズを変えられるようにスライド式の結び方になっています。


こちらは茶系のネクタイで作った方。
ビーズと同系色でシックですよね。


私の作品。
えんじ色と深緑そして金色がきれいでした。


秋の文化祭、500円で楽しませていただきました。

2012年10月23日火曜日

東京国立近代美術館 工芸館

先日、東京国立近代美術館工芸館▼に、初めて行ってきました。

ここは、前々から一度行ってみたかったところです。

工芸館の場所は、メトロの竹橋駅で降りて近代美術館を通過して、国立公文書館を過ぎて、かなり歩いたところにありました。

こんなススキの生えている池のそばを通り抜けて行きます。


ようやく工芸館に辿り着きました。


この建物、歴史が感じられて素敵ですよね。


戦争中は近衛師団司令部庁舎だったということですが、それが美術館に変身したとは、軍隊の人も驚きでしょうね。


重要文化財に指定されているそうです。

展示会のところは撮影禁止だったので、展示室前の階段のところで天井のランプを写してみました。


窓の感じもクラシックで素敵でしょ。


今回の展示は「現代の座標 工芸をめぐる11の思考」というタイトルでしたが、ちょっと哲学的ですね。「座標」という言葉は昔、流行ったと思いますが、今でも使われるのですね。


現代日本の工芸をリードして独創的に制作活動をしている日本の11人の方の作品が展示してありました。


石やらガラスやら布やら木やらさまざまな素材を用いた作品展でしたが、うーむ、私にはどこが良いのか分からない作品もありました。
個性的というのでしょうね。

その中で、「あ、これはいいな」と思ったのは武山直樹さんという若い方の作品でした。いったい何に使うのか、単なるオブジェなのか分かりませんが、色と光沢がすてきでした。

武山さんの作品はこちら▼でご覧いただけます。

それと森口邦彦さんという友禅染作家のちりめんの訪問着も展示してありました。
いわゆる花鳥風月ではなく、三角や四角などの幾何学的模様がモダンでしたね。
このような着物も「工芸」の部類に入るのか、と思いました。

工芸館は普通の美術館とは異なり、あまりミーハーのお客さんは来ないところなので、ゆっくりと観賞することができます。

会場では同時に「人間国宝・巨匠コーナー」▼も展示されていました。

工芸品というのは単なる美術品ではないし、普通のインテリアとも違うし、趣味で作っているのか、あるいは売り物なのか、よく分からないのですが、人と違うものを作り出すのは大変だろうなと思いました。

この日の装いは、ちょっと工芸っぽく(?)手裏剣模様の黒のお召しにしました。


今年の秋、初めての袷ですが、昔のものなので、裏地がすごく薄いので、とても軽くて着やすいのです。サイズが小さいせいか、2500円だったと思います。

帯は靖国神社の境内のフリマで買ったしゃりしゃりした手触りの洒落帯です。
この帯はとても長いので、二重太鼓にしましたが、普段はその締め方はあまりしないので、うまくできたかどうか気になって仕方ありませんでした。

工芸館を見学して、その後は京橋で織物の展示会に行きました。

続きはまたね。


2012年10月22日月曜日

秋の花火大会

先週の土曜日、10月20日に多摩川で花火大会が開かれました。
毎年、夏に行われるのですが、今回は夏に京王線の地下化があったので、花火大会は秋に変更したのかもしれません。

夕方になると、見物客が駅周辺に増えてきました。
いつもながら、高みの見物です。

夏の花火の時は、浴衣姿でカラフルなのですが、かなり寒いのでみんな厚着をしていたようです。


花火は夕方の5時50分からスタートしました。

花火の写真は難しいですね。
赤、青、紫、緑ときれいな色が出るのは、ほんの一瞬なので、うまく写せません。


最初の花火の後、夜空に白いハトが一斉に飛んでいましたが、あれは花火の演出だったのかしら?


私は自宅のベランダから見ていました。

にこにこマークの花火やハート型の花火もありましたが、やはり昔ながらの花火がよかったですね。

こちらは「ヤシ」と呼ばれる花火ですね。


夏の花火の時は、いつも親戚や友人を招待してみんなでワイワイしながら眺めるのですが、今回は誰も呼ばず、一人で見ていました。


それにしても寒かったわ。

いつもは時間があっという間に過ぎてしまうのに、今回はなかなか時間が過ぎませんでした。


あまりに寒いので、ベランダと部屋の中を行ったり来たり・・・。

 
近くで見られるので迫力はありますが、警備の人の声がすごくうるさかったですね。
 
「そこで立ち止まらないで」とかあれこれ騒がしすぎるわ。


河原で見ている人はさぞ寒いだろうなと思いました。


こんな写真になってしまった花火。目の前がチカチカになりました。


紅葉のような色の花火。


これ、きれいでしたね。
白一色というのが素敵でした。


そろそろ最後の大玉になりました。


花火は静かに散って行きました。


7時になると、はい、これでおしまい。

来年の花火はやはり暑い夏にビール片手で見たいな、と思いました。