2012年11月24日土曜日

抽選に当たって高崎へ

このところ、書き留めておきたい事柄が多くて、なかなかリアルタイムのアップができません。

今日の内容も1週間前の出来事になります。

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たまたま美術館サイトを見ていたら、高崎市タワー美術館▼で講演会の募集がありました。
当たるかどうか分かりませんでしたが、とりあえず申し込んだら見事、当選してしまいました。

場所は高崎です。
高崎といえば群馬県。新幹線の通るところですよね。
ちょっと遠いのでどうしようかと思いましたが、せっかく抽選に当たったので、意気込んで出かけました。自宅からは湘南ライナーの特急に乗って、2時間半ほどかかりました。

高崎駅に到着。駅前広場で若者がイベントをしていました。


駅のデッキを渡ったところに、タワー美術館がありました。
タワーというか、高層マンションの一画にあるようです。


ステンドグラスがあり、オシャレな感じの美術館でした。


講演を聴く前に美術展を見ることにしました。
(こちらはご招待ではなく、入場料500円が必要でした。)


「金銀の光彩~日本画のきらめき~」というタイトルにふさわしく、どの絵にも金箔や銀箔がたくさん使われていました。

絵もありましたが、屏風や掛け軸もありました。
中島千波、加山又造、伊東深水などの有名画伯のものから、新進作家のものまで40点ほど展示されていました。

中島千波の桜の絵は見事でしたね。

絵を見た後に、講演会場に行きました。
「現代につづく日本画材の魅力」▼というタイトルの講演です。

講師は展覧会にも出展していた神戸智行さんという若い画家の方です。
多摩美を卒業されてボストンで研修をされたそうです。彼は加山又造のお弟子さんだそうです。
絵を描くのは得意でもおしゃべりはちょっと苦手そうな感じで、緊張している様子でした。
こちらが講演前のお姿です。


神戸さんのHPはこちら▼。(とても美しいHPですよ)

たくさんの画材を用意されていて、それを一つ一つ説明してくださいました。

日本画の材料は、顔料と接着剤(にかわ)が必要とのこと。
顔料には天然の岩絵具があり、藍色を出すアズライト、緑青色になるマラカイト、サンゴや水晶などが有名です。
その他、胡粉(ごふん)といってホタテガイなどの殻から作ったものも見せていただきました。
カラフルできれいですね。


右上にあるのが絵の原料となる鉱石です。
これを細かく砕いて使うのですが、粒子が細かいほど薄い色になるのだそうです。

他には黄土から作るものや、松の木を燃やして出る煤から作る墨、菜種油などを燃やして出る煤から作る墨なども使われるということでした。

膠は日本画では欠かせない材料ですが、これは動物の皮や筋などを煮込んだものだそうです。

それらの材料をすべて受講生に回していたので、良く分かりました。

また高価な金箔も、惜しげなく順番に回していただきました。
とてもサービス精神が旺盛な講師です。


この金箔は金をたたいて薄く延ばしたもので、なんと一万分の1ミリという薄さだそうです。
手にしたときは、ふんわりとしていて、そしてなんとなく暖かさを感じました。
これでいくらになるのでしょうね?

金箔は10センチ四方くらいの大きさでしたが、これをくっつかないように1枚ずつ挟んでいる紙は、いわゆる「脂取り紙」だそうです。
京都や金沢のお土産に脂取り紙がよくありますが、この金箔を包んでいた紙を利用したのですね。

銀箔のほうはそれほど高くはないのですが、時間がたつと黒く変色してしまうそうです。
加山又造の銀箔を使った手法も教えていただきました。

箔というのには、金箔、銀箔のほかにプラチナ箔、アルミニウム箔、切箔(小さく切ったもの)、金泥(粉末状にしたもの)、などいろいろな種類があり、それぞれの性質を見極めて使用するそうです。

講演の後は、銀箔を使って実習をしました。
受講生ひとりひとりが作品を作り、それを持ち帰るのです。
(高崎市はお金持ちなんですね)

先生やアシスタントの方の手ほどきを受けながら、銀箔に硫黄の紙を乗せて、上からアイロンをかけて模様を浮き出させるという方法です。
ステンシルと似ていますね。

受講生の方が銀箔の台紙に模様の入った用紙を置いているところです。
ちなみに、この模様は神戸さんの作品に使われているものです。


その上に硫黄の用紙を乗せて、そしてアイロンをかけ熱を加えます。


こちらは私の作品。
穴のあいた所だけが変色して、モミジが浮き上がりました。
ほんものみたいでしょ。
あまり熱を加え過ぎると黒くなってしまうので、そのさじ加減が難しいですね。


下はお隣の方の作品ですが、金魚の絵柄です。
熱の加え方により、色が微妙に変化したところがいいですね。


楽しい工作の時間でした。

この日の装いは「金銀の光彩」というタイトルにちなんで、私にしては珍しく、金糸や銀糸の入った菊の柄の帯にしました。


実は市のリサイクルバザーで500円で買ったものです。


着物は雨の予報だったので、濡れても大丈夫なポリエステルの着物にしました。
でも、高崎を出るまでは雨には濡れずに助かりました。


高崎まで往復5時間ほどかけて行きましたが、金箔にも実際に触れることができたし、お土産までいただき、有意義な半日となりました。

また若い画家さんが、伝統の手法を守りつつ、新しい試みに挑戦していく姿を目の当たりに見ることができて、とても良い気分になりました。






2 件のコメント:

ずんこ さんのコメント...

遠くまでお疲れ様でした。私も湘南ライナーで何度か高崎に行きましたが、長かったです。

この講演自体は無料なんて、太っ腹ですね。
銀箔というものがあるのを初めて知りました。くりぬいているように見えますが変色しているんですね。素敵です。
金箔の絵は、すごい豪華!
しかし失敗するのが恐ろしくて緊張しそうです。

としちゃん さんのコメント...

ずんこさんも湘南ライナーで高崎まで行ったことがあるのですね。
家人には「新幹線で行くべきだ」と言われましたが、そうするとすごく高くつくので止めました。せっかくのご招待なのにね。

金箔はすごくきれいでしたよ。
それにふわーっとしていて、すぐに飛んで行きそうでした。
金箔はお肌にもいいそうですね。