2013年7月31日水曜日

「わりなき恋」

自慢ではないけれど、私は本(小説)を読むのがすごく早いのです。早いだけで内容はあまり吟味していないので、すぐに忘れてしまうのだけれど。

その早読みの私が、何回も読み始めても、いつも数ページでつまらなくなって、読むのを嫌になり本を閉じてしまったのが、岸惠子の「わりなき恋」。

だってあまりにもセレブを強調して、鼻について、ばかばかしくなってしまうのですよ。

それでも単行本代金1600円も払ったので、5回目くらいになって、我慢をしてようやく最後まで読み通すことができました。


「わりなき」恋のそもそもの発端は、パリ行きのファーストクラスの座席に隣り合わせに座ってしまったという二人。

それからしてイヤらしいでしょ。主人公はエコノミークラスに乗る一般庶民とは違うのよ、というスタンスです。

そしてその二人(女性が69歳、男性が58歳だっかな)は、二人してプラハやら上海やらあちこちにお出ましになるのよ。
そしてあちこちで高尚な文学の話をしたり、世界史の話などを語り合うのだけれど、すごく嘘っぽい。私たちは教養があるのよ、という臭いがプンプン。

彼女は外国人男性と結婚したことのある高名な映像作家ということになっていて、これは岸惠子本人という噂です。
彼のほうは有名企業の副社長という設定なのだけれど、この彼氏、まるで存在感がないのよ。何をしている会社だかまるで分からないし、奥さんとの間には5人も子どもがいるのに、家庭の臭いのしない男です。もちろんお腹なんぞ出ていなくて、新橋駅でインタビューを受けるようなお父さんとは大違いの男性です。

おまけに二人の間で交わされるメールやラブレターの陳腐なこと。
超多忙の二人なのに、そんなことを書いている時間があるのか、と突っ込みを入れたくなるほど、長々とメールを交わしています。

二人の間のSEXもなんだかしらけてしまいます。
というのも彼女はそれまで長いこと未亡人だったので、久しぶりに男に抱かれても濡れなくて、それで翌日、産婦人科に行って処方箋(ホルモン剤?)を出してもらう、なんていうことまで書いて、バッカじゃないのと思わずにはいられませんでした。

すごく高尚なところと、そういうえげつないところが混在していて、どこまでが岸惠子自身の文章だか、あるいは編集者の助言なのかよく分かりませんでしたね。

この二人、結局は東日本大震災をきっかけにして6年間の付き合いの後に別れるのだけれど、そのへんもあまり理解できませんでした。震災をだしにしているみたいで、嫌だったわ。

岸惠子が美しい女性であることは認めるけれど、何のためにこんな本を世の中に出したのか、気がしれませんね。自己満足なんでしょうか。この彼氏(実在するモデルがいるとのこと)のことを自慢したかったのかな。

この小説を誉めている人も多いようですが、私はあえて「駄作」と言わせてもらいます。
共感できるところが一つもありませんでした。

岸惠子の自己満足に付き合わされ、おまけに文章の構成が悪くて読みづらく、時間がもったいなかったわ。

世の中には「わりない」恋愛というのはたくさんあると思いますけれど、きっともっとひっそりとしていて、表には出せず、心苦しいことがあるというのが、ほんとうの「わりない恋」ではないのかしら。

私は映画にしてもお芝居にしても、ここまでケチョンケチョンにけなしたことはありませんでした。つまらないと思った映画でも、どこかいいところがあるし、いろいろな発見があるものです。
ところがこの小説は、そういうところが少しも感じられませんでした。

ああ、ようやく読み終えてほっとしたわ。




2013年7月30日火曜日

自分撮りは難しい

新宿伊勢丹の浴衣コーナーに行ってきました。


以前、「ゆう」という古民家で、FUNNY COCOさんこと山崎佳子さんから兵児帯の結び方や帯締めの変わった締め方を教わった▼のですが、疑問点がありました。
そこで、山崎さんが伊勢丹でお店を出しているというので、もう一度教わりに行ってきました。
とても親切に実演していただいたので、こんどは忘れないようにしましょう。

彼女はご自分の後姿(バラ結びというきれいな結び方)をうまく写しているので、私もちょっと真似してみました。山崎さんの後姿▼

以前は着物姿を撮るときには、三脚を使っていたこともあったのですが、カメラを三脚から落としてしまい、ダメにしてしまったということがあり、それ以来、三脚は使用しなくなりました。

それで仕方なく、スマホの自分撮りで後姿を鏡に写してやってみたのですが、難しいわね。
帯は山崎さんのところで買った「大人の兵児帯」です。
(背中にお肉がついている! ゾゾ!)


角出し風に結んでみたのですが、帰宅後だったので、ぺちゃんこになって斜めっていますね。

こちらは、自分の前向きのほうにピントが合ってしまっています。


前向きはまぁまぁ写せるのですが、後ろのごちゃごちゃをまず片づけないと・・・。


伊勢丹の中は涼しかったのですが、一歩外へ出ると蒸し暑い。

それで、追分団子の宇治金時を食べてきました。
さすがにかき氷も美しく削られ、氷の中にまであんこがたっぷり入っていましたが、これで1100円とは高いですよね。


宇治金時にはやはり白玉がほしい!

2013年7月29日月曜日

「まほろ駅前多田便利軒」

三浦しをんさんの直木賞受賞作品「まほろ駅前多田便利軒」は読んではいないのですが、たまたまBSで映画をやっていたので、興味を持って見てみました。

映画「まほろ駅前多田便利軒」公式サイト▼ (2011年制作)

というのは、この舞台になる架空の「まほろ駅」というのは、実際は町田駅のことであり、この駅は、前の仕事のときに帰りに寄り道をしていた所なので、どのように描かれていたか気になっていたのです。

主人公は便利屋を営む瑛太と、ひょんなことからそこに同居することになったかつての同級生の松田龍平。便利屋をしながら、二人はいろいろな事件に巻き込まれていきます。


この個性的な俳優が、映画の中では二人ともあまりぱっとしないバツイチ男を演じています。

ストーリーの底に流れるものは、私が考えるには「男にとっての子ども」と「犬」ということかしら。

二人の共通点は、「かつては父親であった」ということ。
瑛太のほうは、結婚していた相手の女性が浮気をして、その直後に子どもが生まれたので、その赤ちゃんは自分の子どもだったかどうかは分からなかったという過去を背負っています。
また松田龍平のほうは、レズビアンの人に偽装結婚を頼まれて、人工授精で子どもを産ませたという事実がありました。

そのようなことが段々と明らかにされていきます。

普通の映画などでは、「女」(母性)と子ども(自分が産んだ存在)というような観点から描かれることが多いと思いますが、「男」にとって、自分の子ども(と信じている存在)は、私には想像がつかないのですが、このような観点は目新しいと思いました。

子どもといえば、小憎らしい小学生役の男の子がものすごくうまい。
愛情のない母親の代わりに、「フランダースの犬」(ネロ少年)のビデオがお気に入りなのです。

またもう一つの「犬」については、可愛らしいチワワが登場して、かつての飼い主だった少女や、新しい飼い主となった夜の女たちに可愛がられていきます。

そのチワワの存在が、暗くなりがちな画面を明るくしているように思えました。

原作を読んでいないのでなんとも言えないのですが、あちこち話が散らばってしまっているのに、うまくまとめてありました。

また都会でもない、田舎でもない、まほろというところをうまく描いていたと思いました。

二人の主人公以外に、脇役が良くて、ちょっとヤバイ人種も登場しますが、中でも岸部一徳のやくざな刑事役が光っていましたね。

私たちの周りにいる人たちは、一見すると平穏で気楽に生活しているように見えていても、実はいろんなことを抱えて生きている、ということを言いたかったのかしら。

BSはあまりCMが細切れに入らないので、それは良かったわ。

やはり原作を読みたくなりました。





2013年7月28日日曜日

「日本絵画名品比べ 5」 ~ビデオ観賞 国宝探訪~

今回の市民カレッジ「日本絵画名品比べ」は、先生の講義の前に、NHKで放送された「国宝探訪」のビデオ観賞の時間がありました。

このテレビ番組は今から11年前のものですが、講師の先生が登場していらっしゃいました。現在は50代後半の先生が、まだ40代の若かりし頃の映像でした。

「国宝探訪」は30分の番組でしたが、非常に濃厚で味わい深いものでした。

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かつて豊臣秀吉が我が子鶴松をわずか3歳で亡くし、それを弔うために京都の東山に祥雲寺というお寺を建てました。
そのお寺には法要を営むための百畳ほどの大広間や、秀吉と接見するための部屋などがあり、そこの障壁画には長谷川等伯たちの大きな絵が描かれていたということでした。

ところがそのお寺は江戸時代に火事で焼失してしまい、「幻のお寺」となってしまいました。

ところが平成4年に、その跡地が見つかり、柱の跡から、ここにはこういう部屋があっただろう、ということを歴史家や建築家が検証しました。
そしてCGにより祥雲寺の姿が復元しました。

見事なものでした。

それぞれの部屋の障壁画には春夏秋冬の絵が描かれていました。
一つの部屋ごとに、一つの季節をテーマとして描かれていたとのことです。

等伯は「秋」を担当。ドーンと大きな楓を中央に、そして紅葉の絵を描きました。
「楓図」


息子の久蔵は「春」を担当。一面には白い桜が描かれていました。
この白い色は、貝殻を砕いて作りだした白だそうです。
「桜図」


そして鶴松が亡くなった8月5日の「夏」には、夏の花、立ち葵が描かれていました。

「冬」は等伯の娘の婿さんが担当したそうで、雪景色が描かれていました。

私は25枚の障壁画の中では、久蔵という人の絵に惹かれました。
「春」を描いた図がいちばん気に入りました。
この人は「桜図」を制作した後、26歳という若さで、亡くなってしまったそうです。

秀吉と等伯、立場は違いますが、息子を亡くした者、ということでは同じ父親だったわけですね。二人の無念さが伝わってくるようでした。

このビデオを見て、より一層、現在の保管場所である智積院に行ってみたくなりました。

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この日の装い。

うたどんさんのお母様から頂いた濃い青の、透ける夏着物です。
それに水色のなでしこ柄の絽の帯。
ファニーココさんの三分紐の青面バージョン(裏面は赤紫蘇のような色で、どちらにしようか迷いましたが)に、ぺたこさんのカットガラスの帯留め。(ちょっと分かりづらいですね。)

 
出席者の方たちから「涼やかでいいですね」と誉められました。
会場は冷房が効いていたので着物でちょうど良いのですが、道路を歩いているときはさすがに暑かったですね。

それにしても自分撮りは難しいですね。頭でっかちです。


2013年7月27日土曜日

着物の小物

4年ほど前、初めて自分で着物を着るようになったとき(子どもの頃を除いて)、着付けのことはまるで分からなかったので、むさぼるようにして読んだのが、石橋富士子さんの「知識ゼロからの着物と暮らす入門」という本でした。

 
これはイラストレーターであり、着物で毎日生活しているという石橋さんのご著書ですが、本当に初心者向きの分かりやすい本で、「お手洗いに行く時は、このようにして着物をめくります」という説明までがイラスト入りで描かれているほど、痒いところにも手が届くような内容です。
何回、読みなおしても役に立つことばかり。

石橋さんこと「ぺたこさん」はモノづくりが大好きな方で、植物を育てたり、落雁を作ったり、着物関連の小物もたくさん作っていらっしゃいます。

ある時、伊勢丹のイベントでご本人にお会いすることができて、想像通りの素敵な方で、ますますファンになりました。
その時に買った鮮やかなバッグです。


小物の使い方などもさりげなく教えていただけるので、初心者には心強い味方です。

あちこちのイベントで、いろいろなものを販売されていますが、今回は、初めてネット「和キッチュ」▼で注文してみました。

いくつかまとめて注文しましたが、こちらはガラスの帯留め。
小さな手ぬぐいに巻いて送られてきました。
センスがいいですね!


三分紐用に小ぶりですが、キラキラと輝いていて、ちょっと嬉しい気分になります。

こんなふうにポチッとなります。


(偶然にも上の写真と同じ帯になってしまいました。)

こちらは小さな留め金?

ピアスくらいの大きさです。
半襟に付けたり、ちょっとしたものを挟むのに使えそう。


(写真がうまく写せませんでしたが、かき氷のような涼しそうな色合いです)

可愛い小物があると、着物ライフも楽しくなりますね。

ぺたこさん、これからもアイディアいっぱいの作品を作って下さいね。




2013年7月26日金曜日

おしゃべりおばあさんと無口おじいさん

昨日、ある皮膚科の待合室で隣に座った妙齢のご婦人お二人、いや喋る喋る・・・・・。
 

お二人とも最近、ご主人を亡くされたというので意気投合したのか、初対面にも関わらず、1時間ほどの待ち時間の間、ずーっと大声で喋りっぱなし。

はじめのうちはウルサイと思っていましたが、そのうちにその実況放送に聞き入ってしまったほど、掛け合い漫才のようにおしゃべりなおばあさんたちでした。

彼女たちの話というのは・・・・

うちの夫は○○病にかかり、○○病院に入院して、亡くなった後は、それまでの一戸建てを売って、現在は○○の近くにある××マンションに一人暮らし、間取りは××平方メートルの3LDKで、駅から近くてとても便利、それまで××小学校の裏の一戸建てに住んでいた時は面倒なことが多かったけれど、マンション生活は快適で、長男は○○大学を出て、○○会社の部長をしていて、次男は神戸の○○大学で医者をしているので東京には戻ることはできず、娘はサンフランシスコに住んでいて、お墓はどこそこで・・・・・
 

こういう話を、二人でそれぞればらばらに延々と話しているわけよ。

周りのことなど一切お構いなし。

私は初めのうちは本を読んでいたのですが、あまりにガンガンと喋られるので、文字を追う気も失せてしまいました。というか、話があまりに具体的なので、つい聞き耳を立ててしまうことになるのです。

個人情報保護なんてことは、彼女たちの頭の隅にもないのでしょうね。

こういうこと、誰か悪意のある人に聞かれたら、どうなるかなんてことは考えたこともないのだろうと思うわ。

お一人は77歳でまだ自転車に乗って通院してくるくらいだから、すごくお元気。
もうお一人は71歳だそうですが、お洋服のセンスからみて60歳代くらいに見えるほど若く見える方でした。

病院でこれだけガンガンおしゃべりをしていて、うるさくてたまらなかったけれど、これが元気の素なのかもしれないわね。

一人暮らしになったら、自分から積極的に話し相手を見つけないとね。

実は、そのうちの一人のおばあさんの順番が廻ってきて、片方だけが残ってしまいました。
そうしたらそのおばあさんが、私に話しかけてきたのです。
「あの方、背中が曲がっているけれど、お元気よね」と。
私はこのおばあさんにつかまったら大変と思い、一言「ええ」と言っただけで話を打ち切りました。
悪いとは思ったけれど、キンキン声を聞いているだけで、頭が痛くなりそうなんですもの。そうそうお相手はできませんわ。

このおばあさんたちのご主人、このおしゃべりにつきあっていたのでしょうけれど、どんなに耐えていたのだろうかと想像してしまいました。


そういえば、65歳以上の独居男性(つまり、おじいちゃん)のうち、2週間の間、誰とも口をきかないという人が2割近くもいるという統計がありました。

そうやって無口で暮らしていると妄想が膨らみ、いつか爆発して、先日の殺人事件のようになってしまうこともあるかもしれないわね。

おしゃべりばあさんと無口じいさん、どっちがいいのでしょう。

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我が家のベランダでは、今年はマリーゴールドがよく咲いています。



2013年7月25日木曜日

「平家物語」と「釈迦の言葉」

グループホームで暮らしている母のところに行きました。

あいにくと母は入浴時間だったので、その間、私は母の部屋で待っていました。

部屋のベッドに、半紙のようなものが置いてありました。

くるくると巻いてある紙を広げてみると、鉛筆で文字が書いてありました。

一枚は「平家物語」よりとありました。


          祇園精舎の鐘の声
          諸行無常の響きあり
          沙羅双樹の花の色
          盛者必衰の理をあわはす
          おごれる人も久しからず
          唯春の夜の夢のごとし
  

もう一枚は「釈迦の言葉」とありました。


           まず、自分を正しく整えてから
           他人に指摘しなさい。

           そして他人に指摘したことは
           自分も実行しなければなりません。

どちらも用紙には母の名前が書いてありました。
あまりにしっかりとした文字なのでびっくり!
私の下手な字よりも、よほど上手に書かれているので、感激しました。

お風呂から上がってきた母に、「これ、お母さんが書いたの?」と聞いても、「そうだったかな」と覚えていないような返事です。

ヘルパーさんに聞いたところ、ディケアーで教えてもらった時のものかもしれない、とのことでした。

さっき何を食べたかも忘れてしまっているような記憶喪失状態の人間でも、お習字の訓練をすれば、ちゃんと書けるということが分かりました。

認知症、と診断されていても、こんな難しい内容の文章を自分で書けるのは素晴らしいことだと思いました。海馬がまるでダメになっていても、難しい漢字の入った文章を書き写すことはできるのです。

「お母さん、上手ね」と言うと、まんざらでもなさそうに、笑っていました。

世間では認知症というと、暴力を振るったり、外出して行方不明になったりするような困った例がよく取り上げられますが、この施設にいる方は、母を含め、みなさんとても穏やかでにこやかに過ごしています。

あまり悪い印象ばかり植え付けるのは、良いことではありませんね。

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この日のホームのお昼ご飯です。


いつもおいしそうな手づくりです。
         白身魚とオクラの煮つけ
         レンコンの梅酢あえ
         お味噌汁
         マンゴー
         ご飯

きちんと栄養を取って、お習字も練習して、体操もしっかりしていれば、長生きできるかもしれないわね。

ホームの方、ディケアのみなさん、ありがとうございます。



2013年7月24日水曜日

深大寺鬼燈市

調布市以外に住んでいる方にとっては、「深大寺」というとどんなイメージでしょうか。

深大寺は天台宗の古いお寺さんですが、最近は旅番組などでも深大寺近辺が取り上げられることもあり、「深大寺蕎麦」も有名になってきたかもしれませんね。
水に恵まれ、そば畑が広がっていたところです。
現在は、深大寺のお寺周辺に20件くらいのお蕎麦屋さんがあり、行列のできるお店もあるほどです。

こちらは水車小屋が目印のお蕎麦屋さん。


また高崎と並んで有名になってきた「深大寺だるま市」を思い浮かべる方もいらっしゃるかもしれませんね。

私たち調布市民にとっては、深大寺はお蕎麦屋さんはもちろんですが、お正月の初もうで、除夜の鐘、深大寺ビール、深大寺恋物語、そして最近では水木しげるさんのゲゲゲの鬼太郎茶屋など、馴染みの深いところです。
また隣接する神代植物公園(じんだいの漢字が違います)は、幼稚園の遠足、春と秋のバラ、大温室など、市民の憩いの場となっています。

さてその深大寺ですが、最近は「深大寺鬼燈(ほおずき)まつり」▼として2009年から夏のお祭りが始まっています。


ほおずき市といえば、浅草寺が有名ですが、深大寺のほおずき市も境内でライブを行ったり、物産展を行ったりして、多くの人が集まるようになりました。

2013年は7月19日から21日までの3日間、開催されました。


いろいろなイベントが行われていましたが、私の目的は「手作り市」でした。

深大寺では毎月第三日曜日に手作り市が開かれていますが、今回はほおずき市の最中なので、いつもの会場に加えて、第二会場も追加され、多くのお店が出店していました。

浴衣で参加すると、ほおずきをプレゼントされるのです。
スタッフのお姉さんも浴衣でした。


手作り市は、とても素敵なお店が多いのですが、その中のいくつか気になったお店をご紹介します。

つまみ細工のお店「織紫庵」▼。可愛らしい簪を買いました。


こちらおの店は、ちょんまげ姿の(残念ながらカットされていましたが)方がご主人です。
日本刀を腰に下げてかっこいい。私も刀を持たせてもらいましたが、刀って重いんですね。
いつもは会社勤めをされていらっしゃるそうですが、着物姿が板についていらっしゃいました。


狼男さんもお店のお手伝いです。


私の水色の着物に合わせて、水色の簪を選んでくれて、帯に挿してくれました。
ショートヘアなので、簪には縁がないと思っていたのですが、こうやって使うといいですね。


こちらはユニークな文具やさん。好きな絵柄でリングノートを作ってくれます。

手づくり文具雑貨工房▼


オリジナルなリングノートや便箋が専門のお店です。
私は鬼燈の一筆箋を買いました。


お煎餅屋さんも出ていました。
最近は柔らかいお煎餅が多いのですが、これは歯ごたえがありました。
お醤油の野田市から来ていました。
「七味唐辛子」入りがおいしいですよ。

 
着物リメイクの「弥弥」▼さん。
詳細はこちら▼をご覧ください。


美人で接客名人の桐子さんと、ハンサムでカラーセンスの良いご主人がお二人で協力して開いている手づくりの野草エキスショップ「つみな」▼さん。


こちらは、「つみな」さんで写していただいた写真です。
すっきりと写していただいたので、プロフィール写真に使いました。


足元の黒いバッグが邪魔ですね。三味線のお稽古の後だったので、バチや教本などが入っている、大きなバッグを持ち歩いています。
あれこれ、ほおずき市の戦利品で溢れています。

緑の多い深大寺で、お店の人とおしゃべりをしながら、買い物ができるのは本当に楽しいですね。
お店の方の人柄や雰囲気が分かるので、「この人が作った商品」という安心感があります。

商品も、並べ方のセンスもレベルアップしてきたと思います。
とくに若い女性(子育て世代)がグループで運営しているお店の活躍が目立つように思いました。


櫓の下では、アフリカの音楽が楽しそうに流れていました。
「アフリカ屋」▼というお店の方です。
セネガル人(?)の少女の歌と踊り。


盆踊りの提灯と、アフリカの太鼓が良く合っていました。

私は若いときに、アフリカに住んでいたので、彼女の服や楽器など、とても懐かしく思いました。

地元・深大寺で開かれた「鬼燈市」のささやかなレポートでした。
企画運営をされたみなさま、出店されたみなさま、楽しませていただきまして、ありがとうございました。







2013年7月23日火曜日

小紋のリメイク

前に、地元の神社で開かれている手づくり市で、着物を洋服に仕立て直して売っているお店「弥弥」さんのことを書きました。こちら▼

その時に、淡いグリーンの色合いが気に入って買ったのが下の写真です。元はどなたかの小紋だったものをリメイクした洋服です。柔らかくて、おまけにかぶるだけなので着やすいチュニックです。


とても気に入っているのですが、サイズがイマイチ大きいので、胸のVネックのところは、ピンで留めて着ていました。

こちらのお店では、自分の着物を持ち込めば、ほどいて洗って、別のものにリメイクしてくれるというので、下の写真のピンクと水色の小紋を、同じ形のチュニックに作り直していただくようにお願いしていました。


この着物は、うたどんさんからのいただきもので、まだ着物として着ることもできるのですが、あまりに可愛い色なので、ちょっと着物として着るには、気が引けていたのでした。

着姿はこちら。去年のお正月頃に着た時の写真です。


さて、弥弥さんから、チュニックが出来上がったという連絡がありました。
深大寺の手作り市にいってきました。

可愛い!

こんなふうにお店のタグもついています。


私のサイズにぴったりに仕立ててありました。

七分袖がぺプラム状(ひらひら)に切り替えてあるので、太い二の腕もカバーしてくれます。
また胸の切り替えが山型になってシャーリングしてあるので、ウエストが太いのも分からないでしょ。
バストの形も少しは見栄えがするようです。


肩幅も裾の長さもちょうどよいですね。
脱ぎ着も楽なスタイルです。


こちらは余りの生地です。
巾着や、ストールくらいなら私でも作れそうですね。


こちらのお店では、チュニック以外にも、いろんなモノに着物を変身させてくれます。

豪華な留袖をパーティードレスに変身させたり、男性用のアロハシャツになった着物もありました。
弥弥さんは、アイディアがとても豊富なので、昔の着物でも素敵によみがえらせてくれます。
特に刺繍や豪華な柄が付いているものは、その部分をうまく利用して配置を考えています。

着物地で作ったポシェットや、こんな可愛いお人形の衣装も作っていましたよ。


弥弥さん、どうもありがとうございました。

お嬢様と一緒のお姿です。
ちなみに弥弥さんのブラウスと、お嬢様のポシェットはお揃いでした。


着物リメイク弥弥▼さんのブログもお楽しみくださいね。



2013年7月22日月曜日

お買いもの考@新宿

新宿西口は私のお買いものゾーンです。

先日、我が家のプリンタ(エプソン)が急に変な音を出して、ウンともスンとも動かなくなったので、仕方なく新しいプリンタを買うことにして、ネットで価格や口コミをチェックしたのちに新宿西口のビッグカメラへ。

一番シンプルで場所もとらず、価格も安いものにしました。
同じエプソンにしたので、USBなどは以前のをそのまま使用できます。
(カラリオ PX-405A)
  

前の古いものに比べて、印刷のスピードも早いし、音も静かだし、色もきれいです。
技術の進歩は格段ですね。

電気製品は、古いものを大切に修理して使う時代ではなくなりましたね。
それがいいのか悪いのか分かりませんが。

*****

ビッグカメラのすぐ近くにある京王百貨店では「今昔きもの市」をしていたので、こちらにも行ってみました。
この市はあちこちの着物リサイクルショップが一堂に集まってセールをするので、安い掘り出し物があるときには、利用しています。


今回は奈良県生駒市の「なかむら」▼さんも出店されるというので、寄ってみました。

スタッフの方の帯があまりにも可愛らしいので、写させていただきました。

夏にふさわしく、お太鼓にはスイカ・メロン・さくらんぼが描かれていました。
楽しい話題になりそうな帯ですね。


今回は「助六」▼というお店でお買い物。
こちらのお店は、格安のモノから高級品まで扱っていますが、私はもちろん格安専門。
花織のような木綿の帯を見つけました。
(実物はもう少し砂色に近い色です。)


ちょっと悩んだのですが、全通柄なので締めるときも簡単そうですし、どんなシーズンにも使えそうだし、役に立ちそうなので買うことにしました。

私の買い物のポリシーは、身の丈にあったものしか買わないこと。
他の人がいくら高級品や作家ものなどを身につけていても、いいなと思うだけで、真似しようとは思いません。

電気製品はどんどん進化して古いものはなかなか使えませんけれど、着物は時代を超えてリサイクルできるので、古いものでも大切に使いたいという気持ちが湧いてきますね。

京王新宿店の「今昔きもの市」は7月23日まで開かれています。