2013年8月16日金曜日

Floating World @丸の内

Floating Worldって何のことだと思いますか?

Floating つまり浮いている、World は世、ということで「浮世絵」の展覧会に行ってきました。

キャッチコピーは
「浮わりと 生きませう」

『ふわりといきましょう』と読ませたいのでしょうけれど、ちょっとね・・・。

場所は東京駅にほど近い三菱一号館美術館▼です。


私はここの場所で開かれる展覧会は好きなのです。
というのもこの建物の重厚な外観も好きですが、小部屋がいくつかに分かれていて、観賞しやすいからです。
それにしても係りのお姉さんたちが多すぎて、この人たちの人件費も観賞料1300円に含まれていると思うのは、庶民の浅はかさかしら。せめて1000円にしてほしいわね。

それと三菱一号館はいつも室内の設定が20度に保たれています。
冷房病予防のために、貸しストールまで用意されているほどです。

というので、私は着物で出かけました。
道中のほとんどが電車の中と地下道でしたので、暑さは感じませんでした。
展覧会場では、これでも肌寒いくらいでした。


着物は地元の神社の骨董市で買った小千谷縮み。
帯は先日、西荻で買った夏帯。
両方とも丸い柄になってしまいましたが、いちおう北斎ブルーに敬意を表しているつもりです。

今回の浮世絵展は3期に分かれていて、第一期は「江戸のグラビア」として、主に初期の頃の浮世絵や美人画でした。
第二期は、「ツーリズムの発展」として北斎や広重が中心。
そして今回私が見た第三期は「うつりゆく江戸から東京」ということで、北斎や広重から明治初期までの浮世絵がドーンと展示されていました。また江戸、横浜の文明開化の頃の風景もたくさんありました。

この会場の廊下から眺める景色が好き。


私は市民講座で北斎の一生を受講していたので、北斎のすごさは分かっているつもりでしたが、今回、広重の浮世絵をたくさん見て、この人もタダものではないと思いました。風景画が得意な人、くらいにしか思っていませんでしたが、考えが変わりましたね。
細かな絵もすごいと思いましたが、構図がとても大胆。橋や藤の花などをデーンと前面に大きく描き、その後ろに人などを小さく描いていて、こういう描き方はやはり天才的なものだと思いました。
それと広重は二代目がいるということは知っていましたが、三代目広重という人もいて、びっくりしました。

会場は小部屋ごとにテーマがあり、同じような絵がまとまって展示されていましたが、中でも迫力があったのは、花魁の絵ばかりを集めたところ。掛け軸にした絵が多かったのですが、引きつけられました。
とくに女性たちの着物や帯が目に付きました。
誰の絵か忘れましたが、花魁の半襟にレースのようなひらひらが付いているのを見て、いつの時代もオシャレな人はこういう工夫をするものなのだと納得しました。

北斎や広重以外には、明治時代の小林清親という人の絵がよかったですね。

浮世絵からは着物や帯、髪型、さまざまな日常生活や風物詩、いろいろな建築物や時代背景も分かるので面白いですね。

これらの浮世絵は「斎藤コレクション」といって、川崎・砂子の里資料館▼の館長さんである斎藤文夫さんが集めたものだそうです。この方は以前は参議院議員さんをしていた方だそうです。
うちからは川崎はそれほど遠くないので、いつか、是非一度いってみたいところです。

このところ、外国人の日本絵画コレクションを多く見てきました。
ボストン美術館展▼
プライスコレクション▼
ファインバーグコレクション▼
収集された絵画はもちろん素晴らしいものでしたが、日本の絵画が海外に流出していることを残念に思っていました。
でも日本でもこのようにしっかりコレクションしている人がいるのは、えらいものだと思いました。

第3期は9月8日まで開催しています。



2 件のコメント:

マサ さんのコメント...

としちゃん、猛暑の中でも精力的に行動していますね。
私は、一歩も外に出ない日が多いです。見習わなくては。

三菱一号館美術館には一度行きたいと思っています。東京駅からすぐなら迷わないわよね。きっと。
素敵な着物姿で出かけて、北斎や広重も喜んでいることでしょう。

おおしまとしこ さんのコメント...

マサさんはチェリーちゃんのお散歩や、Tラちゃんのお世話で結構身体を動かしていると思いますよ。

三菱一号館は、迷わないとは思いますけれど、あのあたりは三菱村なので似たようなビルがたくさん並んでいます。
私は暑いので地下道で行きましたけれど、涼しくなれば上の道のほうが分かりやすいと思いますよ。丸の内南口、です。