2014年1月13日月曜日

楽しい貝合わせ

八王子の着物グループの新年会が、うなぎ屋さんの「志乃ざき」▼でありました。
私は八王子の住人ではないのですが、ちょっとお邪魔させていただきました。

おいしいお食事の後には、「貝合わせ」という優雅なゲーム(?)で楽しいひとときを過ごしました。

ではその遊び方を簡単にご紹介しますね。
これは貝を使い、5~6人で遊ぶものです。

貝は、大きなハマグリをつかいます。
ハマグリは二枚貝ですが、この二枚の組み合わせは、絶対に一組みしかないというのです。
それで、その組み合わせを当てるゲームです。

こんなふうに、もうせんの上に、貝の片側を丸く並べます。
トランプや百人一首のようですね。
その周りに遊ぶ人が座ります。


下の写真の右にある、八角形の入れ物が貝を入れる桶です。
美術館などで、徳川家などの豪華な桶が展示してありますが、こういうふうに使うのですね。


先生がお手本を示します。
まず、審判役の方が、ひとつのハマグリの片方を中央に置いて、その柄と同じ柄のハマグリを探し出します。
模様や形などを頼りに選ぶのです。
これかな、と思ったらそっと手のひらに置き、片方の手のひらに乗せます。


そして両方の貝殻を自分の腰のわきに持ってきて、ちょうつがいが合うかどうか、確かめます。
カチッと音がすれば、成功です。


そして、合わさった貝を開くと、はい、おみごと!

こんなふうに同じ絵が描かれています。
こちらは椿ですね。とても美しい。


こちらは、ワレモコウが描かれていました。


このようにして、何周か続けます。

貝のちょうつがいが合わないときは、中の絵が違うわけです。

こちらは私が引き当てた貝の絵。
クチナシの白い花がきれいでしょう。


 みんな揃って、貝を見せているところ。


私がすると、なんだか「壺振り」のお姉さんのようになってしまいます。


同じようなハマグリの中から相手を見つけるというシンプルな遊びなのですが、これがとても楽しいのです。

貝合わせは、保元の乱のころに作り出されて、その後、室町時代、江戸時代と発達してきたようです。

一つの貝の相手は一つだけ、ということから、夫婦和合の象徴として考えられ、大名家のお姫様の嫁入り道具にもなったそうです。

本来は和歌を歌いながら遊ぶそうですが、今回は絵だけを合わせたものにしました。

貝に描かれた絵の美しさは本当に見事なものでした。
お花の名前もこうやって遊んで覚えるといいかもしれませんね。

和の遊びの楽しさを再発見しました。

こちらは「耳講」というお遊びのお道具です。
ヒョウタンの中に、小さな鈴を入れて、振ったときの音だけを聞いて、鈴がいくつ入っているかを当てるものです。
なかなか当てるのは難しかったですが、楽しいお遊びでした。


ご指導いただいた御所流の先生方、企画をしていただいた志乃ざきの若女将のクリスさん、坂本呉服店の女将直美さん、一緒に遊んでいただいた八王子のみなさま、どうもありがとうございました。

(うなぎのお食事はまた後ほどご紹介します)



2 件のコメント:

マサ さんのコメント...

貝合わせとは、なんとも優雅な新年会ですね。
貝はみな似たようにみえるけど、としちゃん、たくさん当てましたね。柄とか大きさで見分けるのでしょうか。
貝の絵はどなたが描かれたのでしょう。どれもキレイですね。


おおしまとしこ さんのコメント...

マサさん、貝の中の絵がとても素晴らしいでしょう? これは教えていただいた先生が描いたものなのですよ。70歳くらいのお上品なおばさま、といった感じの方でした。昔はグラフィックデザイナーをされていたそうですが、ひょんなことからこの貝合わせの道に入り、今ではご自分の命のようにして活動されていらっしゃるんですよ。
貝の片われを見つけるのは、やはり貝の柄ですね。でも似ているのがあって、易しそうで難しいのもありましたよ。