2015年7月10日金曜日

手元にない着物 4 ~安く買った着物~

私は標準体型ではないので、洋服はフィットしません。

かつては5号サイズから13号サイズまで着たことがありますが、どれもぴったりしませんでした。
子供の頃から結婚するまでは、母の手作り服を着ていることが多かったので、あれこれ文句を言って自分の体に合うものを縫っていてもらったので、既製品は着にくいと感じていました。
Mサイズの服でも、袖は「七分袖」として売られているのが私には長袖ですし、ワンピースもウエストの位置が低すぎるので、ベルトもうまく使えません。

それで洋服を着ていた時は、お洒落とはあまり関係ありませんでした。

ところが着物を着るようになると、リサイクルで売られている昔の着物が、私の体型にはちょうど良いのですね。
それで嬉しくなり、着られるものがあるということだけで、満足していた時期がありました。
千円か数千円を出せば自分に合うものがあるというのは、洋服では体験できないことでしたから。

とにかく裄と丈の寸法が合えば、持ち帰らないともったいないと思い、あちこちのフリマや骨董市に出かけるたびに、毎回、買っていた時期がありました。

しかし安物は安物というか、やはり着心地がよくないものもあります。
数回着て、たんすのこやしにしたくないので、またリサイクル着物屋さんに引き取ってもらったりしました。

その一部をご紹介します。
どんな理由で着なくなったかが分かれば、今後の参考になりますからね。
私の失敗例も何かのお役に立てば、と思います。

これは新宿高島屋のセールで買ったで1000円で買った紬もどきの着物です。
山梨のワイン農園に行った時、土の中を歩くので、汚れても構わないように、これを着ていました。
生地がぼわっとしていて、しなやかさに欠けるので、あまり着ませんでした。
見た目は良かったのですが、着ていても満足感に欠けるというか、そんな感じの着物でした。
ちなみに帯は名古屋・大須の呉服屋さんで買ったもので、210円でした。


こちらは銀座の「着物今昔市」で2000円で買った縦縞の小紋。
テロンとした生地で、手触りはよかったですね。
結構何回も着ましたが、身幅が狭くて着づらいので、手元から離れて行った着物です。
それまでは裄と丈を気にしていましたが、前幅・後ろ幅が重要だということに気づかされました。


こちらは、前の職場の近くにあったリサイクル着物屋さんで買った1000円の夏の着物です。
寸法もちょうど良かったのですが、あまりに白っぽすぎて、なんだか透けるような気がして、あまり役立ちませんでした。
試着したときは、仕事帰りだったため、下に黒っぽい洋服を着ていたので、予想が狂いました。
やはり着物を買いに行くときは、着物の方がよいような気がします。


こちらは有楽町の「大江戸骨董市」で買った紬です。
2000円だったと思います。
未着用でしたが、サイズがとても小さくて、それで安くしてくれたような記憶があります。
ずいぶんと地味な着物を着ていたんだなと、懐かしく思いますが、やはり着ていてテンションの上がるような色合いのもののほうが良いですね。


こちらは世田谷ボロ市で1000円で買った、ド派手な朱色の大胆な着物です。
寸法がぴったりなので、即、買いましたが、あまりに目立ちすぎましたね。
これは結局、ほどいてしまいました。
やはり柄の大きさは大切ですね。


これらの着物は安く買ったので、執着せずに手放すことができました。
それでも着てみて分かったことがあるという、良い体験ができました。

良い着物を何世代にもわたって、大切に着なくてはならない、という考え方もあるとは思いますが、私の場合は、洋服では寸法が合わないので、その代わりに着物を着てみた、というのがスタートでしたので、初期のころは、こんな感じで買っては着て、着ては手放すということをしていました。

最近はマイサイズの着物を仕立ててもらうことも多くなったので、さすがにそれらの着物は簡単には手放せませんね。

今度生まれる孫が女の子のようなので、彼女が15歳くらいになるまで、良い着物は、なんとか手元に置いておけたら、とも思っています。





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