2018年2月1日木曜日

アートな料理教室@府中 「風景と料理」

だいぶ前のことになってしまいましたが、先月、お隣の府中市でのちょっと変わった料理教室に参加してきました。


それは「風景と料理」というイベントでした。
私は府中の郷土料理でも作るのかな、と勝手に思って、新しくできたビルに行ってみました。


府中駅に直結した新しいビルです。
その6階が調理室でした。


この料理教室は、府中の「フェット FUCHU TOKYO」▼というグループの主催でした。
以前、「アート散歩」▼をしたときに知り合った人も参加していました。

さて、料理教室が始まりました。
といってもこれは、私の知っている普通の料理教室ではありませんでした。

まずは料理を担当する二人組のアートユニット「風景と食設計室ホー」という人たちの朗読が始まりました。
えー、なんで朗読なんだろう、と不思議に思いました。
どうも府中の歴史を語り始めたようでした。


そして、よく分からないうちに目の前に出されたのが、この試験管のようなもの。
中味は土のようだけど、まさか、土を食べるわけではないだろう、と思っていると、これは府中の地層を表したのもので、中身は黒オリーブや黒豆、黒コショウ、ゴボウなんだそうです。
そういえば、地層に見えますね。


そのうちに、この日の食材が運ばれてきました。
どれもすでに食材はカットされていて、手間がかからないようになっていました。
1テーブル4人ずつに分かれて、料理を作り始めました。


とはいえ、メインの作業は若い人たちがやっていたので、私は閑を持て余して、スマホで写真を写したりしていました。
こんな様子でしたよ。
いつもと同じ割烹着姿です。
(主催者の写した写真をfacebookより拝借)


レシピは、府中の歴史や環境に関係したものを、カナッペやおつまみに合うように表現したものでした。
料理というよりも、いろんな材料をチーズやサワークリームと混ぜ合わせたり、串に刺したりというものばかり。
料理というよりもアートというようでした。
まぁ、こういう料理教室もあるんだな、と思いましたが、ちょいと拍子抜けしました。

料理のメニューのご紹介です。

こちらは「欅の森のスプーン」というタイトル。
府中の大國魂神社に続くケヤキ並木をイメージしたものです。
ブロッコリーと、カリフラワーのようなロマネスコをクリームチーズなどで混ぜたもの。
大きなスプーンには一人分ずつ乗せてあります。


こちらは「多摩川のアユ」ということで、「亀田屋」という老舗で市販されている和菓子をそのまま出したもの。
府中でも、150年ほど前は、多摩川は鮎漁で賑わっていて、また昭和10年ごろまでは鵜飼いも行われていたという話でした。
昔懐かしいイラスト入りで紹介されていました。


こちらは「冬の府中野菜をピンチョスで」というもの。
ピンチョスというのは、いろんな食材を串刺ししたものです。
昭和30年以前は、府中は、市内の総面積の40パーセントは農地だったそうですが、現在では約5パーセントに減少したのだとか。
ということで野菜のおいしさを味わうものでした。


こちらはパンに「うるか」を塗ったカナッペです。
うるかは、鮎の内臓を塩漬けにしたもので、イカの塩辛のような味がしました。
ただし、うるかは塩辛すぎて、ワインかビールでも欲しくなりました。


これらをきれいに盛り付けるのに、かなり時間がかかりました。
まるで工作の時間でしたね。
デザインは若い人たちにお任せしました。
府中の森をイメージしたものになりました。
若い人は、こういうインスタ映えするような、カラフルな料理を好むのでしょうね。
パーティにはぴったりだと思いました。


最後は主催者の方が用意してくれたお雑煮でした。
これは暖かくて、ダシが聞いていておいしかったです。


最後におしゃべりをしながら、料理をいただきました。
集まった方は、府中の人ばかりではなく、かなり遠方から参加した人もいて、意外でした。

料理教室というよりも、どこかのパーティにお呼ばれしたような気分でした。
包丁も握らず、ガスも使わず、自分ではほとんど料理をすることがなくて、良かったのか残念だったのか、なんともいえませんね。

ただし、府中の郷土の歴史を聞けたのは、よかったですね。
私はあまりアート人間ではないので、珍しい体験となりました。

準備をしていただいた関係者のみなさま、どうもご苦労様でした。

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会場には、少し早めに到着してたので、料理の前には、お隣で開かれていたマルシェ(物産展)をちょいと拝見していました。
お花屋さん、コーヒー屋さん、毛糸屋さん、玩具屋さんなど、いろんなお店が出ていました。
私はこちらのアジアのお店で、インドのスナック菓子を購入しました。
どれもカラフルで甘そうに見えるけど、実は超辛い!


こちらは、以前、府中のアート巡りで知り合った彫刻家さんが、おうちのお蔵から出てきたお皿を売っていました。
私は、昭和初期と思われる、お皿をお土産にしました。
懐かしい感じの器ばかりでした。


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この日の装い。
黒地に黄色の花柄の大島紬。


黄色にカラフルな格子柄の木綿の帯。

そろそろ割烹着を新調しなくては、と思いました。

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