2018年6月8日金曜日

「浮世絵にみる江戸の暮らし」3

市民カレッジ「浮世絵にみる江戸の暮らし」▼も、もう3回目になりました。

今回の講義は、浮世絵に描かれた江戸の食生活についてでした。
講師の藤澤茜先生からいただいた資料を元に、少し紹介させていただきます。

江戸の食事というと、すし、蕎麦などの屋台で食べられるものが想像できますね。
「町人の町」と言われていた江戸なので、忙しい人が多くて、それゆえファーストフードが発達したのかもしれません。

江戸のファーストフードの第一番目は、やはり寿司ですね。
「江戸前寿司」は、江戸時代後期に始まったそうで、最初は芝居小屋でつまみ食いするような感じで食べていたそうです。値段も、それほど高いものではなかったそうです。


寿司のネタには、江戸で採れた魚を使っていました。
ちなみに関西の方では、押し寿司が一般的でした。

こちらは高級な「松の鮨」です。


また天ぷらも、江戸では人気でした。
こちらも材料は江戸前の魚でした。
野菜などの精進揚げは、江戸の天ぷらではなかったようです。
当時は揚げた天ぷらを串に刺して、それをつゆに浸して食べていたようです。


蕎麦は「二八蕎麦」が有名ですね。
このような移動式の屋台を使っていました。


こちらの絵は、達磨さんがそばを食べているところですが、達磨さんという方は、お釈迦様から数えると28代目に当たるので、それと「二八」をひっかけた絵のようです。


それとウナギも江戸の名物でした。
さばいているところですね。


こういう絵を見ていると、お腹が鳴ってきてしまいます。

今回は、授業の前に、講師の先生のお宝浮世絵を拝見させていただきました。
主に役者の顔絵でしたが、着物の地紋まで入っているような凝った技法のものでした。

また浮世絵の裏側も見せていただきましたが、かなり薄い紙に刷られていたので、裏側もくっきりと色がにじんでいました。
一枚一枚、丁寧に刷られていた様子がよく分かり、とても美しい浮世絵でした。

またDVD鑑賞もありました。
中村勘三郎の「髪結新三」で、ぼてふりが天秤を担いで鰹を売りに来る場面でした。
当時でも初鰹はかなり高価で、今のお金に直すと35,000円くらいしたのだとか。
そんなに高くても、やはりおいしかったので無理をして食べていたのかもしれませんね。

こちらは、ご一緒に受講している、着物友だちUさんの後姿です。
格子柄の帯がとてもすっきりとしていて新鮮でしたので、写させていただきました。


暑い時は、やはり涼しそうに見える組合せが良いですね。

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この日の装い。

骨董市で手に入れた千円の紬です。


帯はネットで見て注文した、木綿の名古屋帯です。


もう少しくっきりとした色だと思っていたのですが、手元に届いたら意外とくすんでいて、ちょっと残念。

でも花がアジサイのようにも見えて、今の季節にはちょうどよいかもしれません。

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