2018年8月2日木曜日

高麗屋三代襲名トーク@早稲田大隈講堂

知人から、たまたま早稲田大学で「高麗屋三代襲名トークショー」がある、ということを教えていただきました。
私はふた月に1回ほどは歌舞伎は見ますが、特に誰の贔屓という訳でもありません。
「○○屋」といわれて、パッと役者の名前が思い浮かんだり、「○○の段」といわれてすぐにその場面が思い出されるほどの歌舞伎ツウではありません。
でも早稲田大学の大隈講堂であるというのなら、それも面白そうだと思って、応募だけはしてみました。
なにせ、「参加無料」というのですから。
まるでミーハー気分です。


しばらくすると「当選」のメールを受け取りました。
ただし、入場するためには、引換券の受け取り時間指定があり、かなり早い時間に行かないと、参加券が受け取れないというシステムになっていました。
(これは入場する人が長時間待たなくても良いようにと、幸四郎さんが考え出したシステムだとか?)

ということで早めに大隈講堂に到着。


いやいや懐かしかったというか、すっかりこの辺りのこと、覚えていませんね。
それこそ大昔は早稲田を受験して、合格発表を見に行き、合格していましたが、当時の早稲田は(今は知りませんが)国立大学の合否まで授業料支払いを待ってくれないシステムだったので、その時点で早稲田入学は蹴ってしまっていたのです。
今さらながら、もしその時に早稲田に行っていたら、私の人生はきっと大きく変わっていただろう、と半世紀も前のことなのに、悔やまれます。
その後は早稲田に行った友人に誘われて、文化祭などには行きましたが、それも半世紀近く昔のことです。

入場時間まで構内を散策。
私は以前の仕事では、全国の大学に行く機会がありましたが、やはり古い歴史のある大学は、建物を見ているだけで風格がありますね。


大隈重信の銅像に会えました。
実は私の祖父も父も、この大学で学んでいたのです。
祖父は、大隈さんがいた当時に早稲田の学生だったという話を聞いたことがあります。


「演劇博物館」というところに入ってみました。
この演劇博物館は坪内逍遥によって1928年(昭和3年)に設立されているので、今年は90周年だそうです。
入り口には坪内逍遥の銅像も建っていました。
ドイツ風(?)のような建物でした。


実は、中をゆっくりと見る時間はなかったので、博物館では涼んでいただけですが、いろいろと面白そうな催しがあるので、こんどゆっくりと見学してみたいところです。


ようやく大隈講堂に入れる時間となりました。


大隈講堂の中には初めて入りましたが、やはり、格調高かったですね。
トークショーが始まる前に、ちょっと講堂の雰囲気だけ撮影。


そういえば白鸚さんは、早稲田文学部出身(中退?)ですので、大隈講堂は馴染みのあるところでょうね。

トークショーは撮影禁止ですので、写真はありませんが、ちょっとだけ内容をご紹介。
まずは演劇博物館館長のご挨拶。

その後は司会進行役の鈴木英一さん(早稲田大学招聘研究員)と児玉竜一さん(副館長)のお話がありました。
応募数が3500人もあり、とても多かったので、講堂の地下にあるモニタールームでも見られるようになっったとのことでした。

高麗屋三代襲名は今年一年を通して全国各地の舞台で繰り広げられていますが、そのポスターをスライドに写して、演目の紹介などがありました。

トークの後は、昔の映像が披露されて、これが面白かったですね。
1926年の映像はさすがに古めかしかったですが、当時の歌舞伎役者が、アメリカ人の役者に歌舞伎の稽古(殺陣や踊り)を教えているシーンは、もちろん白黒の古い映像ですが、楽しめました。

また白鸚さんが染五郎だったころの映画(美空ひばりと共演したモノ)、NHK大河ドラマ(黄金の日々)の場面、幸四郎さんがまだ幼児だったころの場面も出てきて、懐かしいというか、ほほえましい場面でした。

そして白鸚さんと幸四郎さんによる朗読劇。

最後はそれぞれの今後の抱負を語っていましたが、「やまとごころを大切にしたい」とお話された堂々とした白鸚さん、ちょっと軽いノリの幸四郎さん、そして大人の想像の上を行く現代の若者の染五郎さんという3人が、それぞれの個性の違いと、それでも歌舞伎役者という共通点があって、こういうのが伝統なのかなとも思いましたね。

歌舞伎というのは長い間に引き継がれていて、セリフも舞台も衣装も、ほぼ同じということがあります。
つまり古くからのお客さんは、先代や先々代の印象が強く残っています。
それをそれぞれの役者がどのように引き継いで、そして違う解釈をしたり、新しいイメージを加えたりしていく、という点が、歌舞伎役者にとってのやりがいである、と語っていたのが、印象的でした。

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この日の装い。

メチャメチャ暑い日でしたが、夕方からの外出なので、着物でも良いかと思って麻のリサイクル着物ででかけましたが、初着用のため、その暑さが分かりませんでした。

いやー、暑かったわ。
暑いというよりか、麻のごわごわ感が強くて、しゃちほこばってしまった。
(こんな言葉、ありませんよね)


去年、八王子の「八王子娘」さんのバザーでワンコインか千円札一枚か、でいただいてきたもの。
再度にアイヌ調(のような)染模様が入っているので、少しはスリムに見えるかと思いましたが、ちょいと無理なようです。

帯は骨董市で見つけたもの。
レインボーカラーのようなカラフルな帯ですが、本当は年相応のアイボリーの帯が欲しいところ。


この日は、着物も帯もテキトーに合わせたので、どうもしっくりときませんでした。

そういう日もあります。

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