2007年12月30日日曜日

東京タワー


今回の年末年始は、もろもろの事情で、まるでそれらしくない。
大掃除もせず、料理も準備せず、年始の挨拶に行く予定もない。
なんのしがらみもなく、私には自由時間が確保されている。
ということで、図書館でいろんなジャンルの本を借りてきた。読書三昧といきたい。

まずは、おととしに大ヒットしたリリーフランキーの「東京タワー オカンとボクと、時々、オトン」を読み始める。

東京タワーといえば、ちょうど私が小学生の頃、完成して、展望台までは歩いて登ったものだった。

さて、この物語に関しては、昨年、テレビで見たのが最初だった。
あまり期待しないで見たのだけど、大泉洋というタレントがとても素直に演じていた。
オカン役は田中裕子がしていたが、彼女の演技の上手なこと。あまりにせつなくて、涙が出てきた。
しかし主人公のガールフレンド役が広末涼子だったので幻滅。
オトンは蟹江敬三だった。

それからしばらくして、今年の春頃だったと思うが、映画館でこの物語を見た。
オダギリジョーが主人公だというので、それでわざわざ見に行ったのだ。
でも昭和40年当時の青年にしてはちょっとこぎれいで、おまけにガールフレンド役は私の嫌いな松たか子だったので、がっくり。
(私って女優さんにはすごく好き嫌いがあるのよ)

この映画の話題はオカン役が若い頃は内田也哉子、年を取ってからが樹木希林という本物の親子が一つの役を演じたことだった。樹木希林は年季が入っていてさすがにうまかった。でも、テレビコマーシャルで見慣れたひょうきんな彼女のほうが、似合っているかもしれない。このときのオトンは小林薫。結構、はまり役だったと思う。
しかし、この映画では、主人公は単なるマザコン青年にしか見えず、彼の青春の悩みのようなものは伝わってこなかったし、泣けもしなかった。

さて、今になって、ようやく小説を手にして読んでいるのだが、テレビだけ、映画だけだったら、それなりに面白いものだっただろうが、やはり原作には適わない。
当時の貧しかった生活の臭いはテレビや映画からは伝わってこない。小説の行間からしか伝わらないのだ。

何といっても物語は小説が最高。
読んでいて自分なりのイメージが膨らみ、その空気が味わえるのだ。
作者の描く世界に入り込み、自由に光景を思い浮かべることができるのだ。

さ~て、今夜も読書の続きとしよう。

3 件のコメント:

  1. ドラマとか映画になった小説は難しいよね。
    見た後に小説を読むと、俳優の顔が出てくるし、読んだ後に映画やドラマを見ると、自分で描いていた人物と違うな~と思って面白くないし。
    だから、読んだ小説の映画やドラマは見ないし、その逆は小説を読まないことにしてます。
    ただ、ドラマを見て小説を読んだ「御宿かわせみ」は違和感がなかったかな。

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  2. 東京タワーを読んだ友人が、トントンのところのようだと言いました・・読んでみたら・・確かにちょっと・・そのことを紅蓮さんに言ったら・・オバサンは、浅田美代子がっやっていた!と(笑)・・・もちろん、私は・・田中裕子では、無理がある(笑)

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  3. 諏訪ッチさんへ、私もいつもオリジナルを大切にしたいから、画像化されたものは見ないのだけど、東京タワーは逆だった。
    「御宿かわせみ」読んでみようかな。

    この前、井の頭でお会いしたとき、トントンは「うちは東京タワーのよう」と言ってたよね。きっとトントンは料理を作るのが好きなタイプなのかもね。雰囲気は田中裕子に似ているわよ。

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