2008年4月28日月曜日

俵万智の源氏物語


昔から源氏物語は好きでしたけれど、先日、石山寺に行ってから、より興味が深まりました。

それで図書館から源氏関係の図書を借りてきて読んでいます。

そのうちの1冊がこれ。

源氏物語に関しては、田辺聖子さんや瀬戸内寂聴さんの訳本は読んいても、俵万智さんが書いているとは知らなかったわ。

俵さんといえば、あの有名な「サラダ記念日」ばかりが目立ってしまっているので、古典とはあまり縁がない方なのかしらと思っていたの。

しかしなんの、なんの、この「愛する源氏物語」を手にしたら、こんなに古典に造詣が深い方なのだと、改めて認識したというわけ。

「愛する源氏物語」は、源氏の訳本ではないのだけど、源氏物語に出てくる700以上もの和歌を、俵さん流に現代語訳をしていて、おまけにストーリーのダイジェストも楽しめる、という一石二鳥の本なの。

私など、源氏を読んでいても、登場人物やストーリーには関心があっても、和歌のところはよく分からないから、読み飛ばしていたのよね。

それが俵さんの解説を見てからは、そうだったのか、と面白さが100倍くらいになったわ。

たとえばね、

  別れても影だにとまるものならば
  鏡を見てもなぐさめてまし

という紫の上の歌は、万智さんが訳すと

  別れても面影残すというなら
  鏡だけ見て暮らしていたい

というように訳されるわけ。

昔の平安の貴族の人たちって、和歌や音楽(琴とか笛とか)でその人の教養が計られてしまうのよね。
それって、ちょっと大変なんじゃないかな。

それに女性はいくら愛する人がいても、その人の訪れを待っているだけなんですものね。
辛いわよね~。
おまけに愛する人は夜に来て、朝になったら帰ってしまうのよ。

焼きもちだって焼きたくなるわよね。
六条御息所のように物の怪がついてしまうのも、分かる気がするわ。


こちらは滋賀県石山寺でお土産に買ってきた、お菓子です。
箱が素敵でしょ。

この箱の中には、9個のお菓子が入っていたのだけど、その真ん中に光源氏が置いてあって、周りを紫の上とか明石の君とか、朧月夜とか8人の女性が取り巻くように置かれているの。

中身は普通の白餡のお饅頭でしたけど、ちょっとおしゃれなお土産でした。

6 件のコメント:

  1. 匿名4/29/2008

    しゃれた、遊び心のあるお菓子ですね♪
    俵万智さんのこの本は読んでいないので、読んでみよう。俵さんが自分なりの解釈で読んだ歌は(みみだれ髪とか)、けっこうすごい! と思うのもあったり、あ~なんだかなあというのもあるけど、でも、こころみとしておもしろいものですよね。
    俵さんの短歌は、サラダ記念日以降ずっと読み続けているけれど、ファンです。

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  2. 紅蓮さん、おかえりなさい!
    白い世界を堪能してきたようですね。
    紅蓮さんは連歌もするから、こういう和歌の世界はお得意でしょうね。
    俵さんってモノの見方が結構面白いなと思いました。ほんわかしたお顔に似合わずに、ずばっと言うところもあったり。
    とくに宇治十帖のところで、煮え切らない男の薫をコテンパンに書いているのよ。
    私も薫は好きでない。「そう、そう」と同感して読んでいました。

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  3. 匿名4/29/2008

    としちゃんと同じ源氏の話題でしたね。
    私は全然苦手分野で和歌もさっぱり分からないのです・・・
    でも俵万智さんはいい感じだしこの本も面白そうですね!

    こんなお土産があったのね。全然目に入ってない(笑)
    今度見てみます!
    でもとしちゃんは源氏物語は詳しいのね。また面白いところなど是非教えてね~

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  4. さとさんと心が通じたかしらね?
    私も和歌はよく分からないんですけれど、いにしえのことを想像するのは好きですね。どんなふうにして愛し合っていたのだろうか、別れた後はどんな思いをしたのだろか、とか・・・。

    このお土産は石山寺の外にあるお土産屋さんで買いました。おばちゃんがとても親切で、バス停のことなど教えてくれたので、つい買ってしまいましたが、面白いですよね。

    6月には龍谷大学東京校の市民講座というのにも申し込んじゃった。今年は源氏モードで行こうかしら?

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  5. 匿名4/29/2008

    同じ想像は私も一緒でどんなふうに愛し合ってたのか?は知りたいなぁ(笑)
    待つだけの恋愛でしょ。
    それもしんどいよねぇ~
    所詮私には無理だなぁ。。。(笑)

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  6. 待つだけというのはたしかにしんどいですよね。それに身分階級も歴然としている時代だし・・・。

    でも私が源氏物語を好きなのは、俵万智さんも書いていたけれど、いつ、どこでそういう行為があったのかが、まるで分からないうちに次の話になっているところなんです。
    コトが終わってしまったらしいと思うのは、その翌日に後朝の手紙というのを出すことで判明するのよね。
    「えー、いつの間にあったの?」と思わせるところ。そういう想像力に任せる書き方ってすごく楽しめるんですよね。
    渡辺淳一とかみたいにあれこれ根掘り葉掘り手順まで書かなくても、そういうコトがあった、というのはすごくいいなぁと思いながら、読んでいます。

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