2008年12月31日水曜日

私の源氏物語

私の源氏物語ワールドへようこそ!


2008年の最後は、やはり「源氏物語」で締めたいわね。

たまたま、大晦日にあたる今朝、見たテレビでは、なんと橋田寿賀子の「源氏物語」をやっていたのよ。

大原麗子が紫の上、光源氏は片岡孝夫、三田佳子が紫式部という配役で、泉ピン子などの橋田ファミリーが出演というもの。
プロディースが石井ふく子というから、多分20年くらい前のリバイバルものだったのよ。

会話などハチャメチャで、橋田風ホームドラマだったのがお笑いだったけど、でもテレビドラマの割にはセットは大掛かりだったし、宮廷の女房たちの生活ぶりも割りときちんとしていて、お金はかけていたと思うわ。
それにしても、いろんな解釈ができるというのが、源氏物語のすごいところだわ。


<源氏物語 きっかけは・・・>

今年の1月に、京都へ出かけたとき、建仁寺に行ったの。
ここで江戸時代の画師・俵屋宗達の「風神・雷神」を見たのよ。
それが、今にして思えば、私の源氏ブームとの接点だったのよね。

<源氏物語 お次は・・・・>

俵屋宗達に惹かれて、1月の末には都内にある出光美術館に行ってみたの。

出光美術館へ行ったのは、それが初めて。
その時の展示品は、俵屋宗達の「王朝もの」である「伊勢物語」の絵巻。

そしてその絵巻の美しさに魅せられて、「伊勢物語」を高校生の時以来、また読んでみることにしたの。

<そして源氏物語へ・・・・>

伊勢物語を読んでいるうちに、かつて何回か源氏物語を読んでいたことを思い出したのよね。

田辺聖子さんや瀬戸内寂聴さんの源氏物語を思い出し、また読み返してみようということになったわけなの。


<源氏物語 読んだ本>

この1年弱だけでも、いろいろな人の訳の源氏物語を読んでみました。

おすすめは瀬戸内寂聴さんのかしら?
全10巻と長いけれど、かなり原作に忠実に訳してあるし、美しい文章は気分がいいわ。
でもね、登場人物が、男も女も、すぐにヨヨと泣くのね。

与謝野晶子のは、短いのだけれど、時代がかった訳し方のところがあるわね。
当然と言えば、当然だけど、現代では差別用語になっていることもあるの。
それに主語が「大将」とか「女王」とか「姫様」とかしか書いてないので、いったいこれは誰を指すのだろうと、読むのに苦労するわね。
ある程度ストーリーを知っている人にはいいかもしれないけれど、まるで分からない人にはちょっと難解なところもあるかな。

円地文子のは、かなり創作的な小説になるかも知れないわね。原文にはない部分もかなり加筆してあるそうよ。

橋本治のは男性一人称なので、ちょっと異色かしら。

俵万智「愛する源氏物語」
田辺聖子「新源氏物語」
与謝野晶子「源氏物語」全3巻
瀬戸内晴美「源氏物語」全10巻
近藤富枝「服装で楽しむ源氏物語」
円地文子「源氏物語」全3巻
円地文子「源氏物語私見」
島田雅彦「美しい魂」
清水義範「読み違え源氏物語」
渡辺淳一「源氏に愛された女たち」
橋本治 「窯変 源氏物語」(途中まで)
林真理子×山本淳子「誰も教えてくれなかった源氏物語の本当の面白さ」
伊井春樹「源氏物語を読み解く100問」

今、谷崎潤一郎のを読み出したのだけれど、雑用に追われてなかなか読書の時間がとれないのが残念。

<源氏物語 見た映画>

「千年の恋」天海祐希、吉永小百合が登場する異色の源氏物語。
さわりだけなら、6本か7本見ました。

<源氏物語 お出かけ編>

源氏物語の本を読むことと並行して、今年は何回か京都へ出かけたの。

京都ではあちこちで源氏物語関係のイベントが開催されていて、京都に住んでいればいろいろ参加できたのにと、京都の人が羨ましかったわ。

有名なところから、あまり有名でないところまで、源氏物語関連の京都の町中も、あちこちと訪ね歩いてみたの。

その後、東京や横浜でも美術展や博物館にもお出かけしました。

出光美術館「王朝の恋」1月30日
石山寺(源氏物語の構想) 4月21日
京都 貴了館(刺繍)6月3日
承天閣美術館 山口伊太郎(西陣織)6月3日
京都文化博物館「源氏物語千年紀展」6月3日
堅田 浮御堂 6月4日
京都 平安京創生館 7月5日
蘆山寺(紫式部の家)7月5日
風俗博物館(六条院) 7月5日
「源氏物語の千年 あこがれの王朝ロマン」五島博物館 9月3日
横浜美術館「あこがれの王朝ロマン」9月23日
実践女子大学香雪記念館「みやびへのあこがれ」10月23日
国立博物館「大琳派展」11月9日
朝霞市博物館「平安王朝 源氏物語の時代」11月24日
大丸東京店「あさきゆめみし」原画展 11月26日

<源氏物語 参加した講演会など>

現代語訳を読んだり、展示品を見たりするだけでは物足りないので、いろいろな大学での勉強会にも参加してみたの。

源氏物語を原書で読むような学習会から、映画鑑賞、雅楽鑑賞までカルチャースクールのようなものまであって、さまざまな方面から源氏物語を知ることができて、面白かったわ。

龍谷大学 東京カレッジ 6月22日
「源氏物語を歩く 光源氏 都市に生きる」
実践女子大学 公開講座
「源氏物語の100年」横井孝 9月27日
「源氏物語とジェンダー 歌言葉が創造する男と女」近藤みゆき 9月26日
日野市民会館「源氏物語50年史をたどる」立石和弘 10月18日
「源氏物語国際フォーラム」日経ホール 10月26日
実践女子大学香雪記念館「描かれた源氏物語」仲町啓子 10月25日
「源氏物語と女訓書」ジョシュア・モストウ 10月25日
國學院大學同窓会京都支部
上賀茂神社「世界文化遺産で楽しむ源氏物語千年紀」
冷泉喜美子「源氏物語千年紀にちなんで」  10月29日
実践女子大学香雪記念館
「王朝の香りと装束の雅」小畑洋子 11月1日

一番悔しいのが、次の二つのセミナー。
母の通院の付き添いで、風邪がうつってしまい、おかげで、次の大学のセミナーには参加できず、それが今年一番の悔いだったわ。

学習院大学 12月5日
杏林大学 12月6日

これまでのセミナーなどの詳しい内容は、「源氏物語」のラベルをクリックしてみてね。


さて、いったい源氏物語のどこが面白くて、ここまで源氏物語に付き合ってきたのかしら?

源氏物語の原本は学生時代に少しかじったきりで、その後は現代語訳しか読んでいないので、ちゃんとした意見は言えないの。

それでもストーリーの面白さ、登場人物の描き方、心理描写、季節の移ろいの美しさなどたくさんあって、一言では言いきれないくらい幅が広がるものなのよね。

ストーリーの中では、やはり光源氏が自分自身が犯した罪(義理の母との密通で生まれた子供をのちの天皇としたこと)と、その後、自分が反対の立場になり(自分の奥さんが密通をして、その子を自分の子供として認めなくてはならなかったこと)という因果応酬のところが一番のハイライトだと思うわね。

光源氏って、単なるプレイボーイではなく、政治的権力者でもあり、天皇や東宮を支える重要人物でもあったわけ。
それに楽器の演奏や踊り、絵画の腕前も超一流。もちろん何よりも超ハンサム。

でもそういう光源氏を主人公として読むことよりも、それよりも登場する女性たちの立場から見るほうが、ずっとドラマとしては面白いわね。

女性である私から見て、どのヒロインが好きか、どのヒロインにあこがれるか、というのは読んでいてとても興味シンシンとさせられるものなの。

たまたま源氏物語千年紀に当たる2008年、私のブログでも少しご紹介してきました。

この一年を通して、たくさんの源氏物語関連に触れてきたけれど、今年だけで終わるものではなく、これからもずっと楽しみながら、長く関心を持ち続けていきたいなと思っているの。


みなさま、良いお年をお迎えくださいね。

10 件のコメント:

  1. ただいま、あわただしく準備中・・何気に見たらまん丸光りが・・よかったじゃない!!ちょっと喜んで・・度しようもl内コメントを書いてしまったような・・今年も終わりありがとう・・来年もよろしく。

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  2. としちゃんのこの一年は、本当に源氏物語づくしだったのですね。
    個人でここまで情報を集めた方は、他にはいないのでは?
    素晴らしいです。

    来年も、またぜひ京都にいらしてくださいね。
    ブログ友達としても、どうぞよろしくお願いいたします。

    ああそうそう、今夜のテレビ東京で放送される「東急ジルベスターコンサート」に、小曽根さんが出演されます。
    間に合ったら、ご覧くださいね!

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  3. トントンさん、これって○ボケっていうのかしら?
    丸の内のイルミネーションを写したら、後ろのほうに丸い光が写っていただけなの。
    私があこがれるボケはまだまだ。
    頭のほうはだいぶボケが進んでいるけれどね。
    来年もアラカンパワーで頑張ろうね!

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  4. shiollyさん、源氏物語ばかりで、読みづらいブログですよね。まるで個人の趣味だけを書き綴っただけなんです。
    このところ、どんどん、いろんなできごとを忘れていってしまうので、ボケ予防のために書いているようなものです。

    shiollyさんの京都情報、いつもとても参考になりますよ。
    小曾根さん、大晦日に演奏するんですね。
    見ますよ。来年のバレンタインコンサートも今から楽しみです~♪

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  5. 今年1年ありがとうございました。

    としちゃんやカンカンに再会出来て、うれしい1年でした。
    これもブログのおかげですね。
    来年も写真は撮り続けたいと思います。
    よろしくお付き合いお願いしますね。

    良いお年を!

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  6. 諏訪ッチさんやchaeちゃんに再会できるなんて、夢のまた夢だったのに、実現できて、「生きていて良かった~」と実感しましたよ。生きてさえいれば、いいことがあるんですよね。
    来年もいいことがたくさんありますように!

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  7. 慌てて、変換間違えのコメント!!〆がしまらない・・私らしい!!
    これでは不満なのね(笑)こんな風に光に向かって、手前に主役を置くと出るのよ。楽しみにしているから!

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  8. ははは、変換ミスは私もしょっちゅうなので、気にしていませんわ。意味が通じりゃそれでOKです。
    (意味不明というのもあったわね)
    そうなのよ、これは単なるライトなので、はっきり言って不満なんです。光に向かってゴー!というふうにすればいいのね。トライしてみるわね。アドバイスありがとう。

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  9. 今年は特別な年だったのですね。
    そしてカメラも始められた。
    来年、皆さんとご一緒出来たら、とても嬉しいです。
    としちゃんさんが最初にコメントを下さった時、本当に嬉しかったです。
    来年も、どうぞ宜しくお願いします!
    お写真、とても素敵ですよ!

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  10. 史子さん、ほんとうに不思議なご縁ですけど、楽しいお仲間が増えて嬉しいですね。
    今、TVで史子さんもよくご存知の森麻季さんの歌をやっていました。すごいボリュームの方なんですね。
    この写真を撮ったときは、友人と一緒だったので、あまりじっくりと撮れなくて、残念だったんです。
    来年は御苑で撮影会ですね。楽しみね♪

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最近、匿名さんからのコメントが多くなってきました。確認の設定をいたしましたので、ご協力よろしくお願いいたします。
「私はロボットではありません」にチエックを入れてください。
また、スマホでご覧の方は、「ウェブバージョンに表示」とすると、コメントを入力できるような仕組みになっています。by としちゃん