2009年1月24日土曜日

脳ボケはNO!

これまで仕事の関係もあって、脳科学関係の本を読んだり、その方面のシンポジウムに参加したりしてきたけれど、内容があまりに専門的すぎたり、難しすぎたりして、なかなか自分の知りたいことがぴたっと来ることがなかったの。

おまけに、昨年、母がかなり進行したアルツハイマーと診断されて、そういう病気の人が身近にいるとなると、脳科学の本を読んだり、話を聞いたりするのが辛くなってきたのよ。

でも、脳のことをとても分かりやすく解説してあり、なおかつ、近い未来を希望を持って生きていけそうな本に出会えたので、ちょっとご紹介しますね。

久保田競先生の「脳ボケはNO!」。

ちょっとタイトルがショッキングよね。


この本は主婦の友社から出版されていて、どちらかというと女性向きの本かしら。

京大霊長類研究所所長をされた久保田先生の難しい専門的なお話を、ライターの野村さんという女性が分かりやすくまとめてあるの。だから見た目はハウツー本なのだけど、内容は信頼が置けると思うわよ。

この本は、のっけから厳しい指摘があるのよ。

私たちくらいの年になると、誰でも、テレビに出てくるタレントの名前がのど元まで分かっているのに、すっきりと出てこなかったり、冷蔵庫を開けても、いったい何を取り出すつもりだったか忘れてしまうことってあるでしょ。

それをたいていの人は、「そんなことは年のせいだからよくあること」と思うじゃない?

ところが、久保田先生に言わせると、それは脳の委縮が始まっている現象だというの。

がーん、でしょ?

そして、すべての人は年齢を重ねるうちに脳が委縮するのは、避けられない事実だというのよ。

それに怖いことに、「軽度認知障害」という症状は、普通の検査では見つからないのだけれど、これを放っておくと本当の認知症になってしまうんですって。

私は、母の脳のMRIを見たとき、本当にスカスカだったのをいやでも思い出してしまったわ。

だけど少し希望が持てるのは、脳は鍛えれば鍛えただけボケを先延ばしすることができるそうよ。

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いくつかの方法が書かれていたけれど、主婦が実践するのに一番楽な方法として、料理を挙げているの。

それも凝った一つの料理を作るのではなく、3種類くらいの料理を並行しながら作るのが、脳の訓練のためにはいいんですって。

その理由として、料理の段取りをよくすることによって、脳の中の「ワーキングメモリー」という一時的な短期記憶が刺激されるからなんだそうです。

いくつかの段取りをうまくやって、最後にちゃんと何種類かの料理が食卓に並ぶ時って、快感でもあるわよね。

でも、私など、この頃、ちょっと前のことって、よく忘れるのよ。
つまり、カギをどこに置いたかとか、眼鏡をどこに置いたかとかね。

それでそれを探している時間が増えてきて、「あー、これは情けないわ」と思うようなことが度々あるんです。

それはワークングメモリーがうまく働かなくなった証拠なんでしょうね。

それで、カギや眼鏡の置き場所をきちんと決めて、意識的にちゃんと置くようにしてみたの。
そうしたら、探し物の時間が短縮されて、よかったわ。

主婦だったら、冷蔵庫の中身の置き場所を決めておいて、「どこに、何があるか」を常に覚えておくのがいいんですって。

それをちゃんと実行しないから、同じものを買ってきてしまって、結局無駄なことをしているのよね。

反省しましょう。

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それと脳のために良いもう一つのお薦めは、走ること。

久保田先生は現在76歳なんだけど、昔から走る脳科学者として有名で、今も毎日、10キロくらい走っているそうです。
(ついでながら、私の研究室の教授もマラソンがお好きなんですよ。)

走ることにより脳内の一番知的なところである前頭前野が活発に働いて、それで脳全体の働きもよくなるんですって。

というので、私も最近はスポーツジムに行くと、軽いジョギングをするようにしているの。

走るのが苦手なら、ちょっと汗ばむくらいの早歩きでもOKだそうよ。

それと年を取ってから新しいことにチャレンジするのも良いと書いてあったの。

そうね、私も三味線を始めてから、左手の指使いの練習をするようになって、頭の中も少しは活性化されたかしら?

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この本を読んで、「あら、私のしていることもまんざらではなかったわ」というのがあったのよ。

それは気持ちの良いことをするのは、脳にとって良い、ということ。

例として、お金をもうけること、おいしいものを食べること、恋愛をすること、ほめられることなどが書かれてありました。

こういう気持ちの良いことがあると、脳の中のドーパミンという物質がよく分泌されるようになって、それが前頭葉と海馬(記憶をつかさどるところ)の働きがよくなるんですって。

そうね、私の場合、エアロビでガンガンやっている時や、好きな本を読んでいる時、眠りにつく瞬間の時間が大好きなの。それにおいしいものを食べる時かしら。それからお風呂に入っている時も好きな時間ね。

そういう時は脳の働きもよくなっているわけね!

気持ちの良くなることをたくさんして、脳を鍛えましょうね。

本の副題のように、「脳を悦ばせて、生涯現役」でいられたら最高でしょう。

この本には他にも脳に良い食べ物の話とか、最新リハビリ療法の話も書かれていて、それが科学的裏付けもちゃんとあるので、納得できることが多かったわ。

8 件のコメント:

  1. 匿名1/24/2009

    いい情報をありがとう。
    スキーの時も板を止めるバンドをどこに入れたか思い出せずに私リュックを探しまくったわ(苦笑)
    そしたら同じメンバーが私もいつもそうだから何はどこに入れるというルールを自分なりに作ってるそうです。
    なるほどナァ・・・って。

    ホントに情けないくらい忘れてる。
    お料理や好きなこと、新しいことにチャレンジして体だけじゃなく脳も鍛えないとね。

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  2. さとさん、お帰りなさい!
    スキーで身体はばっちり鍛えていますね。
    私は鼻風邪がひどくて、頭も体もぼーっとしています。
    さちさんはいろんなことにチャレンジしているから、ぼけている暇がないでしょう?

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  3. ごめん、さとさんが、さちさんになっている! ぼけていてごめんなさい。

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  4. 匿名1/25/2009

    「ためしてがってん」だったと思うのだけど、あれれ、もうこれだっ!能がすっかり萎縮して、アルツハイマーと診断された人が発症しない場合があると行っていました。調べると、散歩と、人と話す、そして、その人は糖尿病だったので健康食、この健康食がいいらしい。この3つが鍵だといっていました。そして自分の好きなことだけでなく、いやなこともする。少しのストレスも大事だと、これは母の担当の先生の講演会で。富山の母の友人は、十数年前にアルツハイマーと診断され・・父と同じ頃・・5人のおばあさん'sといつも一緒で、発見時のままです。なった時の対策ばかり考えている私です(笑)

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  5. 匿名1/25/2009

    すごい誤字!!もうだめかっ!?!

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  6. 匿名1/25/2009

    こんばんは。最近物忘れが激しくなって、脳が萎縮しているのではと不安でしたが、MRIで診察して頂いた時には健康そのものとの事で安心しました。最近は写真の事もあって毎日三時間程歩いているので、僕もそれなりに脳に良い事をしているのかなと安心しかけましたが、「気持ちが良い」かどうか微妙な感じで、若干の不安も残りました。是非読んで見たいと思います。

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  7. トントン、そうね、人と接すること、自分の足で歩くこと、ちゃんとした食事をすること、それがすごく大切だと思うわね。
    多少のストレスも必要、ということも、がってんしました。自分なりの目標や締め切りを作っておくのも、大切ね。楽してばかりでは、だめよね~。

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  8. 日々是写真日和さんは頭のMRIを撮ってもらったんですか。でも何もなくて良かったですね。今の私は撮ってもらうのが怖いですね。絶対に委縮していると思いますもの。
    歩くことは一番だと思いますよ。それに重いカメラを持っていればそれだけで負荷がかかるから、筋肉もつくでしょう。

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