(春の旅、また休憩で、なかなか「都をどり」に行きつけないですね)
今日は新橋演舞場で四月大歌舞伎を見てきました。
今月のお芝居は3本立てで、最初は江戸の人情劇、2本目は平家・源氏の頃の時代物、そして最後は上方が舞台のお芝居でした。
最初の「お江戸みやげ」がすごく面白かったわね。
常陸の国から結城紬を背負って花の都の江戸にやってきた二人の中年女性。すごくケチなのにお酒を飲むと気が大きくなってしまい、たまたま見た歌舞伎役者に惚れてしまって、あれこれ騒動を起こすの。
自らを「田舎のおばば」と呼び、訛り言葉でしゃべるのだけど、二人の掛け合いがすごく面白くて、見ている方はげらげら声を出して笑ってしまいました。
川口松太郎の作品だそうで、三津五郎はおばば役が似合っていたわ。
次の時代物「一條大蔵譚」はなにやら筋書きがややこしいのだけれど、常磐御前が登場するし、清盛や重盛の話も出てくるし、歴史を知らないと分からないかもしれないお芝居でした。でも昔の人ってこうやってお芝居を見ながら、日本の歴史を学んでいたのかもしれないと思ったわ。
常磐御前という人は、今、TVの大河ドラマでやっているお江さんと同じく、3人もご主人を変えた人だそうで、政争に流された女性だったのでしょう。
菊五郎がアホ役とりりしい貴族の演じ分けをしていてうまかったわね。
3本目のお話「恋飛脚大和往来 封印切」は飛脚屋の青年と遊女の悲恋物語なのだけど、最後の幕が閉まってからも、この二人の行く末が可哀相で、なんだかこれで終わってしまうのかと、すっと席を立てないような無情な終わり方でした。
主人公は人間国宝の坂田藤十郎。なんと78歳だそうだけれど、どうみても40歳くらいにしか見えなかったわ。すごいものだと思いました。
歌舞伎のときはいつもは着物なのですけれど、今日は大嵐になりそうだというので、着物はやめました。
ちょっとおしゃれなスーツを着て行きましたけれど、まるで普段着姿のお客さんもいて、そういうのって役者さんに失礼じゃないかなとも思ったわ。
生の舞台を4時間も演じてみせてくれるのだから、お客さんの方もやはりちょっとは服装にも気をつけたいわよね。
三津五郎のおばば役ね。ちょっぴり想像できちゃいます。
返信削除泣けるお芝居もいいけど、思いっきり笑える楽しいお芝居も心が開放されていいですよね。
確かに、どんな場合でも、身につける装いで相手に対する気持ちが知れますよね。気をつけなきゃ。
それにしても、今日はヘンな天気でしたね。雨かと思えば、太陽が顔を出したり、曇ったり。油断していると、また雨が降り出して。
私は、今日、渋谷付近で迷子になりました。今日の天気よりヘンな私かも(笑)
三津五郎さんは最後のお芝居では二枚目役をやっていましたよ。いろんな役ができる人なんですね。
返信削除今日は雷雨になるかもしれないと言っていたので、さすがに着物が濡れると思っていたら、それほどザーザーでもなかったですよね。
渋谷は坂が放射状に広がっているから間違えやすいのよ。でも辿りつけてよかったですね。