昨日は久しぶりに東銀座に行き、リサイクル着物を買って気分も良くなりました。
そしてその足で、同じ東銀座にある「銀座ブロッサム」で開かれている大和文化会にも参加してきました。
この会は4月から毎月参加してきたのですが、8月は夏休みでお休み、そしてその前の7月はサボってしまったので、6月以来の久しぶりの参加となりました。
今回の講師は、京都女子大学の教授である瀧浪貞子先生という方でした。女性の講師は初めてでした。
瀧浪先生は日本古代史がご専門ですが、とてもゆったりとお話になり、またテキストの使い方もお上手で、私のように奈良の歴史には疎い者にも、興味を引き出してくださる素敵な先生でした。
講演のタイトルは「葛城王から諸兄へ」
そう、葛城王というのは橘諸兄のことです。
ということで、先生のお話のメインは
・橘という氏の由来
・「源平藤橘」(げんぺいとうきつ)という四大名門について
の二つでした。
葛城王という人は敏達天皇(推古天皇の旦那さん)の子孫なので、「王」と名乗っていたようですが、彼の母の橘三千代の姓である橘を名乗り、それからは橘諸兄と改名したのです。
この方は当時としては長生きで、74歳まで生きていたそうです。
このころは天然痘が流行して、有力者であった藤原四兄弟(不比等の息子たち)がみんな病気で亡くなってしまったため、一躍、あまり位の高くなかった橘諸兄が宮廷の中心的存在となりました。
彼は聖武天皇の側近となり、それほど能力はなかったようなのですが、位もどんどん上がって行きました。
ところがその後、孝謙天皇のころになると藤原仲麻呂(恵美押勝)の勢力が強まり、諸兄は聖武天皇のいらっしゃる酒の席で失言をしたとかで、辞職するはめになってしまったそうです。
ところで橘家というのは文化的素養のある家柄だったそうで、諸兄も万葉集の編者のひとりではないかという説もあるそうです。
彼の息子の奈良麻呂という人もすごい読書家で、蔵書がすごく多かったとか。当時は印刷技術もないし、紙も高価なものだったと思うのですが、たくさんの巻き物を持っていたそうです。
ところで「源平藤橘」のことですが、源は源氏、平は平氏、藤は藤原氏のことですね。
でも橘氏というのはあまり聞いたことがないのですが、橘氏というのは、諸兄のひ孫にあたる嘉智子(かちこ)さんという女性の生んだ仁明天皇以降、この家系に天皇が続出したので、四大名門に仲間入りをしたということでした。
下剋上の戦国時代以降、武士はそのルーツを明らかにすることにより、自分の身分を高めたくて、「我こそは源氏の何代目」であるとか「我こそは平家の子孫」と言い、いかに自分が由緒正しき家系のものであるかを示すようになりました。
たとえば頼朝は清和天皇の子孫であるとアピールしていましたし、信長は桓武天皇から平高望の家系であると言いました。
その中で橘を祖先であると言ったのは楠正成だったそうです。
今でこそ橘という名前のおうちはあまり多くはないと思うのですが、その名前は奈良時代にまで遡ることができるというのは、すごい長い間続いていた苗字なのですね。
この時代のことを学ぶためには、古文をすらすらと読み下すことがマストないのでしょうが、私は古文を読むのはどうも苦手です。
この講演会では先生からたくさんテキストをいただくのですが、ちゃんと読む気が起こらないのは困ったものですね。
奈良時代の話は、永井路子さんの小説などで少しは理解ができたのですが、短期間の間に登場人物がたくさん出てくるし、権力の陰謀事件も多く、ごちゃごちゃしているし、おまけに朝廷の場所もあちこち変わるのでとても分かりにくいのです。
それで図書館の子供むけコーナーに行き、一番簡単そうな歴史の本を探してきました。
この本は中学生向けの本だと思うのですが、絵や写真がたくさん掲載されていて、おまけに漢字にはほとんど振り仮名が振ってあるので、大助かりです。
今からでも少し、歴史のお勉強を復習しようと思います。
返信削除このところパッとしなくて職場と近所しか出かけていませんでしたの言葉に、活動的なとしちゃんでもさすがに残暑と夏の疲れが・・・とちょっと安心して微笑んだ私、ひょっこりでしたが、やっぱりとしちゃんはフットワークがよくてリセット上手ですね。
新しいお気に入り着物が早く着られるように暦の上じゃない秋が待ち遠しいでしょう?
私は夏疲れと周りに翻弄されているから、なんだかマックスにいつも疲れてマス。
娘もいないのだから、せめて吉祥寺くらいでかけようかしら?
ひょっこりさん、今年の夏は厳しいですよね。
返信削除さすがの私も8月は着物を2回くらいしか来ませんでした。早く涼しくなってもらいたいですね。
実は先週、ひょっこりさんのおうちの近くである催しがあったんですよ。井荻会館と言うところです。でもあまりに暑くてサボってしまいました・・・。
吉祥寺もちょっと行かないとすぐに変わってしまいますね。
後でメールさせてもらいますね。