前に銀座のLIXILに川島織物の話を聞きに行ったとき▼、割引切符をもらってきたので、その切符を利用して行きました。
ここはお堀の目の前にありますが、空がとてもきれいでした。
「琳派芸術 Ⅱ」▼の展覧会でした。
タイトルにパート2が付くのは、本当は去年、酒井抱一の生誕250年を記念して展覧会があったのですが、東日本大震災により途中で閉幕となり、このたびあらためて展示となったので、パート2となっているようです。
今回の琳派のメインは抱一です。
彼は1761年の生まれ、亡くなったのは1828年です。
生まれたのはちょうど葛飾北斎の1年前に当たります。
寛政、文化、文政の時代を生きた方ですね。
私の大好きな絵師さんです。
光琳がゴールドのイメージだとすると、抱一はシルバーのイメージだと思います。
抱一はいいところのお坊ちゃん育ちなのです。
名門の酒井家出身、姫路藩主の大名の次男として生まれました。
若い時は放蕩三昧をしながら、芸術の道に進んだようです。
その後、寛政2年に出家をしてお坊さんとなりました。
そして中年となってからたくさんの絵画を生み出したようです。
光琳の没後100年に百回忌を開催して、江戸琳派の作風を確立したそうです。
普通の美術展だと分厚い冊子しか売っていないのですが、今回はこちらの薄い冊子が500円で販売されていたので助かりました。
2000円以上も出して重い思いをして持って帰るのが嫌なんですよね。
このパンフレットの表紙の紅白梅の屏風はシックでしたね。
「風神雷神図屏風」は言わずと知れた俵屋宗達の国宝の屏風ですが、その後、尾形光琳に続くものですが、抱一の風神・雷神は前の二人の絵よりもすっきりくっきりとしているように見えました。
風神・雷神のお顔もかわいらしく見えます。
これは出光美術館で持っている作品だそうです。
一番目立つ所に、どーんと展示されていたのが「八橋図屏風」。
かなり離れたところから眺めないと、全体が見られないくらいの大きさでした。
立派でしたね。
これも出光が持っているもの。
伊勢物語の「東下り」に出てくる三河の八つ橋の場面ですね。
光琳の代表作としておなじみですが、光琳の作品よりも葉っぱのあたりがすっきりしているように思いました。
私が一番気に入ったのは、「十二か月花鳥図貼付屏風」でした。
これも実物はかなり大きいですよ。
一月から十二月まで、一枚ずつ花と鳥で描いています。
私の誕生月である七月の絵はヒマワリと朝顔でした。
黄色いヒマワリと青の朝顔がとても素敵でした。
すっきりとした江戸っ子の美意識が感じられましたね。
抱一の作品は他にも秋草図、月夜の図などありましたが、どれもすっきりとしていてセンスの良さが感じられました。
抱一より前と後の画家の作品も出ていました。
梅に牡丹、カキツバタ、水仙など色とりどりの花が描かれている屏風です。
これは鈴木其一の描いた花の屏風です。すごく大きくて立派でしたが、ちょっとくどいというか、わざとらしさが感じられてしまいました。
美術館の喫茶コーナーの大きな窓から見渡したところです。皇居や官庁街が見渡せます。
少し紅葉しているのが見えますね。
琳派の絵を見に行くので、ちょっとおしゃれな雰囲気の白と赤と黒の市松模様の着物にしました。
この着物はお気に入りです。
白っぽいのであまり寒くなると着る機会がなくなってしまうので、11月初旬だったので慌てて着てみました。十日町紬だそうです。
帯は黒地に赤の菊の柄。
この帯も11月中しか締められませんね。
今、黒に椿の花の絵の帯を探しているのですが、なかなか良いのが見つかりません。
この展覧会は12月16日まで開催しています。
瀟洒な江戸の文化を味わいたい方にお勧めですが、最近は琳派のファンが多いので、かなり混んでいるかもしれません。
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