今回の京都旅行の目的の一つに、川島織物文化館訪問がありました。
旅行の発端はこちら▼。
というのも、昨年10月に、銀座でここの展示会を見て、その後で館長さんの「川島織物の美と技」というお話を聞いてから、一度は伺ってみたいとずっと思っていたのでした。
その時のブログ▼。
その後、関西に行く機会がある度に、織物文化館に行く計画を立てたのですが、ここは京都の町中からは少し時間がかかるため、なかなか実現できませんでした。
それで今回は初日にこの文化館に行く計画を立てました。
そして京都に長く住んでいて、染織にも詳しいさとさんに同行してもらうことにしました。
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織物文化館は京都の地下鉄終点の国際会館からバスで15分くらい乗ったところにあります。
「小町寺」というバス停で下車しましたが、ここは平安美人で有名な小野小町が最後の人生を過ごしたところなんだとか。
周囲は住宅や畑などが広がっていて、ここに織物の工場があるとは思えないのどかなところでした。
織物文化館は予約をしておけば、誰でも自由に無料で見学ができます。
ちなみに川島織物文化館は日本の企業では初の企業博物館なんだそうです。
(建物の写真を後で撮ろうと思っていましたが、急激な豪雨のため、写真を撮り損ねたので、前に頂いたパンフレットを載せておきます。)
ここには、明治から大正、昭和にかけての製品がたくさん展示されていました。
前にも書きましたが、こちらの2代目川島甚兵衛さんが新しい取り組みをされていたのが分かりました。
特にヨーロッパやアメリカでの博覧会に出品したものが多くありました。
オランダのハーグ平和宮殿の「日本の間」の壁は素晴らしい織物でした。
油絵の絵画と、それを元にして織物にしたものが並んで展示されていましたが、織物作品は原画にも劣らないほど精密な作品になっていました。額縁の部分まで織られていているほどでした。
また富士山が世界遺産になったことにちなんで、富士山を描いた多くの壁掛けが飾ってありました。
それと椅子の歴史も素晴らしいものでした。天皇が使われた椅子も展示されていましたが、ほんとうにここに明治天皇が座られたのかと思うと、なんだか不思議な気持ちでした。
川島織物といっても、私が知っている帯やハンドバッグなどだけではなく、壁にかけるものや、椅子に使うものなどインテリア関係のものが多くありました。本当に優雅で豪華なものばかりでした。
写真撮影が禁止なので残念ですが、記憶に留めておくことにしました。
こちらの会社は今では川島織物と、神戸のインテリアメーカーのセルコンが合併したものだそうです。
川島織物の特徴としては、皇室と非常に関係が深いということです。
そのため天皇・皇后や皇太子などもこちらにはずいぶんと見学されていました。
そしてこちらの職員の方から、近代美術館で開催される「皇室の名品」にも、川島織物のものが出品されるということを教えていただきました。
ロビーで職員の方に撮影をしていただきました。
後ろに描かれているのは、水彩画のように見えますが、これは織物です。
とても素敵な図柄でした。
さとさんと一緒のところです。
さとさんのオレンジ色のお召し物が、バックのブルーととてもマッチしていますね。
着物やインテリアに興味をお持ちの方は、一度はこの川島織物文化館を訪問してみるのも良いと思います。
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さて2日目に南座に行ったとき、ここでも川島織物と出会うことができました。
それは舞台にかかっている緞帳が、川島織物のものだったのです。
こちらはその緞帳の図柄と同じ手拭です。
お土産に買ってきました。
「赤地草花連紋」という吉祥文様だそうです。
立湧の中に、カキツバタや菊などのお花が連続して描かれています。
赤からピンク、白へのグラデーションも効いていて、上品で華やかなものです。
ちなみにこのたび新しく完成した歌舞座の緞帳にも、川島織物の製品が使用されているそうです。
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3日目は、川島織物の方に教えていただいた「皇室の名品」▼を近代美術館に見に行きました。
この展覧会には川島織物セルコンは協力会社として名前を連ねています。
日本画、彫刻、工芸品なども多くありましたが、なんといっても素晴らしかったのが調度品や壁紙でした。
「明治宮殿」と呼ばれた宮殿は明治21年に建てられましたが、戦争中の昭和20年5月に焼失してしまったそうです。
この宮殿は和風建築でしたが、家具や装飾は西洋的なイメージでした。
そしてその部屋を飾ったのが川島織物の壁掛けなのでした。
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こんなふうにして、1回の旅行で3度も川島織物に関連したものと触れ合うことができたのは、とてもラッキーでした。
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