出し物は「壽三升景清(ことほいでみますかげきよ)」。
平家物語に登場する悪七兵景清という人のお話です。
市川団十郎が歌舞伎十八番として選んだ「景清」の中の「関羽」、「鎌髭」、「景清」、「解脱」という四つのエピソードから構成されています。
ロビーにはこんな羽子板も飾ってありました。お正月だからかしら?
お芝居が始まる前の舞台はこんな風景。
大きなエビが描かれていました。
舞台の上には二種類のある提灯が掲げてありますが、一つは市川家ゆかりの3つのマス(赤い線で四角い升が書かれているもの)。もうひとつの青いほうは、新橋演舞場の紋だそうです。
荒事の歌舞伎らしく、ダイナミックなお芝居でしたね。
とくに三幕で、巨大なエビを後ろにして、大きな鏡モチの上に立った海老蔵さんが見栄をきるところは圧巻でした。
四幕目には、舞台の上には特別な席が設けられていて、30人くらいのお客さんはそこから役者を間近に見ていました。羨ましいわ。きっと役者さんの汗や足音も身近に感じたことでしょう。
サプライズがありました。
それはいつもの浄瑠璃や長唄だけでなく、津軽三味線の上妻宏光さんが特別出演されていたこと。力強く、そしてせつない三味線の音色はとても素敵でした。他の演奏者たちは黒の紋付き袴姿でしたが、上妻さんだけは白の着物に黒の袴だったので、コントラストがよくて、カッコよかったです。
劇場には若い女性の着物姿も目立ちました。
お友達同士で来ていて、幕間に乱れた帯を直してもらっている、というほほえましい姿も見られました。
でもね、三十代くらいの人でもみんな地味なんですよね。
着物も帯も、ものはいいのでしょうけれど、薄暗い色ばかりで、なんかちょっと寂しい感じでした。
せめて帯揚げとか帯締めをきれいな色にすれば、若さが引き立つのに、なんておばさんは思ってしまいました。
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この日の装い。
リサイクル着物を買い始めてまだ最初のころに買ったシルバーグレイの色無地です。
そのころはまだ着物の選び方も良く分からなかったので、竹の地紋が浮かび上がったところがきれいだったので、裄の長さだけ合わせて買ってしまいました。
そうしたらなんと幅がものすごく広くて、おまけに丈は140センチくらいしかないという、超ちびデブさんの着物だったのです。
それでもなんとかごまかして着ています。
帯はこの日、初めておろしたBerry工房さんのレース帯。
(後ろ姿を写すのは難しいわ)
幅広のレースが前とお太鼓のところに付いていて、とても豪華。
この帯は、この色の他にグレイと黄色があったのですが、年甲斐もなくピンクを選んでしまいました。
でも気分が華やいで、よい気持ちになれる帯です。
せっかく着物を着るのなら、いつもより高揚した気持ちになれるほうがいいですよね。
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