2014年4月16日水曜日

富士山信仰 2 着物で登山?@浅間神社

地元の市民カレッジ「富士山信仰」の2回目の講義は、実地踏査として、お隣の府中市にある浅間神社▼に行ってきました。

浅間山の頂上にある神社です。

ちなみに日本中に浅間山と名前の山は、20以上もあるようです。

ここは「せんげん山公園」というこんもりとした小さな山の中にありました。
浅間山は、府中市にある唯一の山なんだそうです。


この浅間神社は標高79.8メートルのところにあり、そのあたりの標高が30メートルだそうなので、およそ50メートル分、山登りをすることになりました。

ここは前山、中山、堂山という3つの小さな山から構成されています。

着物で出かけましたが、まぁ、なんとか登ることができました。

こんな山道をずっと歩いて行きました。


(写真は「浅間山公園に行こう」▼からお借りしました。)

新緑と青空がきれいで、とてもいい気分でした。


さて坂道を歩いて、まずは前山というところに着きました。
小さな広場のようになっていました。
先生の説明を聞きます。
ここは武蔵野の植物や小鳥の宝庫のところだというお話でした。


こんなあずま屋もありました。


このあたりは武蔵野の雑木林に覆われていますが、雑木林というのは「自然の山林に対して人工的な手を加えたもの」という意味なんだそうです。

樹木を自然のままに放置しておくと、山がジャングル状態になってしまうので、樹木を適当に間引いたりして、日光が良く当たるようにしておく、というのが雑木林の意味なんだそうです。
つまり伐採→萌芽更新→下刈り、落ち葉掃きというサイクルをうまく利用するほうが良いというお話でした。


こちらは講師の先生。
歴史のことだけでなく、けっこう幅広い知識をお持ちの方のようです。


今は新緑の季節ですが、5月中旬くらいになると、このあたりには「ムサシノキスゲ」といってニッコウキスゲのような黄色いお花がたくさん咲くそうです。ムサシノキスゲは浅間山公園だけしか自生していないという珍しい種のようです。


写真はムサシノキスゲ(ウィキペディアよりお借りしました)。

次は水の神様である弥都波能売神(みづはのめのかみ)を祭ってある御水手洗(おみたらし)神社へ。
ちなみに湧水を祀ってある神社というのは日本各地にあり、一番有名なのは、京都の貴船神社や、奈良の丹生川上(にうかわかみ)神社だそうです。


中には小さな祠があって、湧水がちょろちょろと流れていました。

「女坂」というゆるい坂を歩いて今度は堂山の浅間山神社へ。
ここが頂上になります。


こちらが今日の学習のメインの場所の浅間山神社。

山の頂上には盛り土をして、祠が設置してありました。
こちらは木花咲耶姫(このはなさくやひめ)が祀られているそうです。
ただし神体は4センチくらいの十一面観音像だとか。
神道と仏教がごっちゃになっているようで、よく分かりませんでしたが。


浅間山は全体がこんもりとしていて富士山のような形をしていますし、また富士山が良く見えることもあって、ここが富士塚となったようです。


こちらは昭和7年に建てられたという石の鳥居でした。
この階段はけっこう、きつかったですね。


そして「男坂」という急な坂を下りました。

またここには鎌倉時代末期の武士という人見四郎という人のお墓もありました。
このあたりには人見街道という道もあるので、きっと関係があるのでしょうね。

先生の説明を聞きながら、2時間ほど歩きました。

最後に富士山がよく見えるというビューポイントを教えてもらいました。
うっすらと富士山のシルエットが見えました。
関東には「富士見百景」というのがあり、ここもその一つになっているそうです。

******

この日の装い。

黒に手裏剣マーク(?)のお召しの着物。
それにピンクの帯。
梅まりさんのレースプリント半襟。


着物で山道を歩くのは、それほど苦になりませんでしたが、草履がかなりダメージを受けてしまいました。

これからも清瀬にある中里富士や、青梅市や武蔵野市の富士塚に実地踏査に行くそうですが、ずっと着物で行くか、あるいはジーパン姿で行くか、ちょっと未定ですね。

平地ならいくらでも着物で歩けますが、山道となると、どうかしら。
滑って転んでしまったら、みっともないですものね。


4 件のコメント:

  1. うまこさんと云う方がブログの中で「地下足袋草履」なる物を履かれています^^
    地下足袋にお手製鼻緒を縫いつけた物なのですが、着物でハイキングの時など良いらしいです。
    履いて歩くのにはちょっと勇気がいりそうですが、面白いなぁと思って見てました^^

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  2. よーでるさん、うまこさんのサイトに行ってみました。この方、いろいろと工夫されていらっしゃるんですね。おまけに長唄もされていらっしゃるのね。参考になる情報ありがとうございます。
    私の友人が、地下足袋ブーツ(?)のような靴を洋服に合わせて履いていました。

    そのうち、私も手甲脚絆で登場したりして・・・?

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  3. マサ4/17/2014

    「この日はさすがにお着物ではないだろうな」と思って読み始めたら、まぁやっぱり着物で出かけたんですね。
    お仲間の反応はいかがでしたか?
    ユニークで楽しい講座ですね。これからの季節、外歩きは気持ちいいでしょうね。物知りにもなりますしね。

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  4. マサさん、このあたりのことはだいたい知っていたので、着物でもいいだろうと思って出かけたのでしたが、想像以上のところだったので、やはり最初はちょっとビビりました。
    他のメンバーの方からも、「大丈夫ですか」とか聞かれたけれど、内心、「着物で山登りなんてばっかじゃないの?」と思っていたかもね。
    晴れていたから大丈夫だったけれど、ぬかるんでいたら、絶対に無理だったでしょうね。

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