2014年9月22日月曜日

お墓参り@みたま堂

私の父は、死後のことについては、かなり極端な考え方をする人でした。

「葬式はするな、戒名はつけるな、誰にも知らせるな、墓はいらない」といつも話していました。

それで15年前に亡くなった時も、いわゆる葬式はせずに、焼き場で骨を焼いて、あとはごく内輪で親戚と会食をしただけでした。

そういう父の意向を考えて、喪中葉書も出さなかったし、世間的なことは何もしませんでした。

ただし、骨だけはいつまでも家に置いておくわけにもいかず、東京都の墓地募集という広報を見て、多磨霊園にある「みたま堂」というロッカー式のお墓を申し込んだのでした。


多磨霊園にはもちろん普通のお墓もあり、有名人のお墓もありますが、その横にドーンと大きなドームのような建物があります。それが「みたま堂」です。

このドームの地下にお墓があります。
お墓と言っても細長いロッカーのような形をしたものですが。


ただし、墓前で個別に故人にお供物やお花を添えたりすることはできません。
入り口にお焼香をする場所があり、お線香はあげられますが、お花はまとめて置いておくだけです。

こういうシンプルなお墓なので、お参りするという気分はあまりありませんが。

でもちょっと変人的なところがある父だったので、それで良かったと思っています。
いちおう4体式なので、まだ3人分、ここに入ることができます。


石の回廊を歩いていくと、霊廟があります。


お墓らしくない無機質的な造りなので、お墓嫌いの父も「まぁ、仕方ないな」と思っているかも。


ドームの真ん中にはこういう大きなモニュメントがあり、周りには水が満たされています。


そしてきれいな屏風のような後ろ側に、ロッカーがあります。
ただしそこに行けるのは、納骨の時だけなので、それ以外はみんなと一緒に広場でお参りすることになります。

「お父さんの場所はどこだったかな」と、そちらの方向に向いて手を合わせます。


私は、ここの天井がきれいなので気に入っています。


外へ出ると、秋の爽やかな空気に満ちていました。


お彼岸の時にだけ咲く、ヒガンバナ。


久しぶりに父のことを思い出してきました。

この写真を母に見せるつもりですが、どこまで父のことを思い出してくれるでしょうか。




4 件のコメント:

  1. 私もとしちゃん様のお父様と一緒!!
    常々、息子に「戒名無用、葬式無用!」と言ってます。
    出来れば鳥葬希望ですが、チベットじゃないので無理!って言われます(笑)
    実家も婚家も跡を継ぐのはうちの一人息子だけなので、
    私達の代でどちらのお墓も始末をつけておかないとと思っています。
    頭の痛くなる問題です。

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  2. マサ9/22/2014

    私も、このようなお墓が理想です。
    なにより、残された家族に負担にならないようなお墓がいいですよね。
    実家のお墓(菩提寺)は浜松にあるので、法事の度に出向くのはこれからの母には大変だろうなと思います。
    再来年は祖母の二十三回忌、6年後には父の十三回忌があり、そこまでは自分がやると母は言っていますが、なにしろ三十三回忌まであるのよ。お寺の住職から法事の案内がくるのでイヤだとも言えません(苦笑)
    弟は独身だし、私たち姉弟が元気なうちにお墓をなんとかしなければと思っています。頭が痛いわ。

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  3. よーでるさんの一人息子さんはこれから重責があるわけね。
    鳥葬というのは、なんかちょっとかわいそうじゃないかしら?
    海に遺骨を撒くというのもはやっているようですけど、どうなんでしょうね。
    父は長兄といろいろ確執があったようで、それでもともとあった家のお墓には入りたくない、というので墓嫌いになったみたいです。

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  4. マサさん、浜松までお疲れ様でした。
    葬式やお墓のことは、簡単にするのは楽といえば楽ですが、でも困ることもあるのよ。
    それはうちの娘というのはいわゆる墓参りなどは全然したことがないまま育ってしまったので、結婚してから、まるで世間の常識が分からないという状態なんですよ。
    私自身は、子供のころはいつも赤坂にお墓参りに行ってそのあとお料理屋さんで会食をしていたという記憶があるので、子供なりに楽しかったけどね。

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