1960年(昭和35年)、山崎豊子さんの原作、市川昆監督の作品です。
内容は船場の足袋問屋の若旦那のお話。
時代は昭和の初めから戦争直後まで。
「ぼんち」と呼ばれた一人の男の半生を描いています。
すごいのは彼のお母さんとおばあさん。
昔ながらの船場の家風を守り抜き、あれこれと口出しする様子は、すさまじいですね。
妻や愛人たちの配役が見事でした。
中村玉緒、若尾文子、草笛光子、京マチ子、それに越路吹雪まで登場したのには驚きました。
圧巻は、愛人たちがみんなで入浴しているシーン。
戦争なんてなんのその、という感じでのびのびとお湯を浴びているところは、いやらしさは感じませんでしたね。
戦災のシーンには、ぞっとさせられました。
大阪もこんなに戦争の被害があったとは!
それにしても、どんな役をやっても雷蔵さんはかっこいい。
20代の時の作品だそうですが、年寄役も素敵。
だらしのないぼんぼん役でも、背中を丸めて歩くおじいさん役でも、どちらもこなしています。
時代劇の雷蔵さんはもちろんすてきだけど、現代劇も良いですね。
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