このところ、2週間、某大学で日本画の作品展のお仕事をしていました。
その画家さんは、ある研究所の特別研究員として所属している若い女性で、とてもユニークな日本画を描き、そして論理的・哲学的な高尚な論文を書く方でした。
こちらは研究所の入り口です。
この大学は、かなり辺鄙なところにあるのですが、彼女の才能を認める多くの人たちが、連日、鑑賞に来ていました。
まだ大学生のころの初期の作品から、院生、そして現在までの作品が展示されていました。
彼女は、白くま、小鳥、金魚、カワウソ、虎などの動物たちや、蘭の花、海の絵などを描いていました。
繊細な筆遣い、鮮やかな色彩、大胆な構図など、かなり不思議な力を持ち、引き込まれるような絵を描く方でした。
お客様はいちど会場に入ると、長い時間、その絵と対話をしていました。
私はここで受付の仕事をしていました。
前にも書きましたが▼、初めはスーツを着ていたのですが、力仕事をするわけではないので、着物でよいかと尋ねると、構わないということでしたので、雪の日、雨の日以外は紬の着物で通しました。
パソコンを扱う時も、特に袖が邪魔になることはありませんでした。
この大学は陸の孤島で、1時間に2本しかないバスを乗り過ごすと、駅から歩くよりほかないのですが、そのような時は草履で30分歩きましたが、大丈夫でした。
着物で仕事をするという人がいるということが学内で評判になったとかで、「わざわざ展示会のために、着物の人を雇ったのか?」と想像された方もいたそうです。面白いですね。
着物友達のUさんも、展示会に来てくださいました。
遠くまでありがとうございました。
おかげさまで作品展は無事、終了しました。
画家さんとも、いろいろな話ができました。
日本画は材料の取り扱いが大変なこと、乾かすのに時間がかかる、絵の置き場所に困る、そのほか制作の裏話などいろいろ聞くことができました。
私は日本画を見るのは好きでしたが、自分では描いたことはないので、実際に描いている方のお話はとても貴重でした。
若くて才能のある方が、これからもどんどん活躍の場を広げて行けるよう、陰ながら応援したいと思っています。
参考▼
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仕事の時は、肝心の絵画を邪魔しないように、無地に近い紬の着物を着ていました。
後半の装いです。
ベージュの大島の上に、黒っぽい羽織姿。
昭和のお母さんのような雰囲気ですね。
こちらは白っぽいナデシコ柄の羽織姿です。
藍色の結城紬に水色の染の帯。
この日は暖かかったので、羽織はなしでした。
その後姿です。
蘭の花に合わせて、蘭(シンビジューム)の帯を締めてみました。
最後の日は、ちょっとくだけてデニム着物に黒の半襟を付けました。
帯は名古屋で買った210円(消費税が5パーセントの時だったので)のウールの帯。
着物でお仕事をするのも、ちょっと楽しいものだと思いました。
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