先日は、国立能楽堂で金春会の定期能を鑑賞してきました。
これは市民カレッジの能楽講座▼の一環で、能の座学の他に、実際の能を見るという日程も入っているからです。
ということで、市民カレッジ主催団体が年間鑑賞回数券チケットをまとめて購入して、それを各受講生に割り当てたのでした。
ちょっと早めに着いたので、能楽堂のお庭で写真撮影。
この日は、能が3本、狂言が1本という内容で、お昼過ぎから夕方5時過ぎまでずっと鑑賞しました。
最初は「御裳濯(みもすそ)」という能で、金春流でしか上演しないものだそうです。
かなりツウな人でも、見たことがないという珍しい能でした。
伊勢神宮が舞台のおめでたい内容でしたが、なんといってもお囃子の演奏が素晴らしかったです。
85分という長丁場、小鼓と大鼓はずっと打ちっぱなし。
「イヤーハッハッ」という掛け声も素晴らしく思いました。
市民カレッジの講師、山井綱雄さんは地謡を担当されていました。
次は狂言の「鞍馬参り」。
とぼけた味の笑いでした。
次は能「羽衣」。
これは有名なお話なので、眠くならずにすみました。
天女の舞が美しかったですね。
山井さんは後見でした。
その後にようやく休憩時間。
ずっと座りっぱなしでしたので、いささか疲れました。
展示室で、能装束や能面を拝見しました。
同じ市民カレッジを受講している友人とも出会い、おしゃべりがはずみました。
最後は能の「藤戸」。
これは「平家物語」を元にしたお話でした。
佐々木三郎盛綱が藤戸(備前の国の児島という海峡)の先陣の功のとき、浅瀬を尋ねた二十歳の若者を口封じに殺してしまい、老いた母が恨みを嘆くというお話です。
殺した者、殺された者、残された者の悲しみが伝わってくる物語でした。
シテの母親(後シテでは若者の亡霊)が、面をつけているためか、声がこもってしまってよく聞き取れずに残念でした。
ワキの盛綱役は、お顔も声も衣装(鶴の絵柄)も立派で、良かったと思いました。
ただ、ワキツレの二人は、何もせずに片膝立ちでずっと座っているだけで、なんだか気の毒になりました。
今回は、市民カレッジでご一緒のFさんと鑑賞しましたが、彼女は能は初体験でしたが、とても感動していました。
能楽堂の神秘的な美しさにも触れることができて、とても良かったとの感想でした。
Fさんは、以前、日本舞踊でご一緒した方ですが、淡い色の着物姿がお似合いでした。
今回は全席自由席で、ちょっと早めに行ったので、最前列で鑑賞できたのも良かったと思いました。
能が終わって外に出ると、もう暗くなっていました。
KDDIのビルが美しく輝いていました。
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この日の装い。
前日のきもの交換会で引き取り手がなかった紬の着物▼にしました。
サーモンピンク、焦げ茶、緑のストライプです。
帯は叔母の遺品の緑の帯。
帯締めも叔母のもの。
ちょっと鏡板の松のような感じでしょ。
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