2020年2月25日火曜日

令和版「八つ墓村」

新橋演舞場で新派の舞台を見てきました。
今回の出し物は、あの「八つ墓村」です。


「八つ墓村」というと、私が若い頃には、映画が大ヒットしましたね。
「たたりじゃ~」と叫びながら刀を振り回したシーンが大人気になりました。
そして頭にローソクを角のようにした扮装が流行りましたね。
昭和の「八つ墓村」でした。

あの時の映画のキャストを見てみたら、金田一耕助役はなんと渥美清だったのですよ。
びっくりね。
私には、石坂浩二のイメージが強かったのですが。
そして萩本健一が主人公の若い男性役、殺人犯人役は小川真由美が演じていたのでした。
時代を感じさせますね。

今回の令和版では、若い男性役はジャニーズのタレントでした。
金田一さんは歌舞伎役者だった喜多村緑郎さん。
そして小川真由美がやった役は、やはり歌舞伎役者だった河合雪之丞さん。
私はこの二人は、まだ名前が市川月乃助、市川春猿と名乗っていた頃からのファンでした。
とくに雪之丞さんは本当の女性以上に美しくて、大好きな役者さんです。

今回は金田一の喜多村緑郎さんが、女優さんとの不倫騒動で有名になりましたけど、三役もこなして、しっかりと舞台で演技をしていたので、観客はあまり問い詰めなくても良いと思いますよ。
(奥様は怒るのが当然ですけどね)

そしてやはり存在感があったのが、八重子さんと久里子さんのお二人のおばあさん役。
本当におばあさんになってしまって、ちょっと残念ですけど、もう一度「三婆」を見たいものです。

新橋演舞場では、前に金田一シリーズでは「犬神家の一族」▼を見ました。
どちらにも共通しているのは、戦争に関わった人々の悲劇ですね。
あまりにむごい体験をしてしまったせいで、終戦後も気が狂ってしまった人のことを描いています。
横溝正史が言いたかったのは、むごい連続殺人やおどろおどろしい場面ではなく、戦争反対ということではないかと思いました。

芥川也寸志作曲の映画音楽が使われていて、良かったです。

そして女優さんの着物姿は、どなたも美しかったです。
女中さん役のふだん着物も良かったわ。
もちろん雪之丞さんの着物も素敵でした。

演舞場までは、行きはシルバーパスを使って大江戸線で築地市場駅で降りました。


こちらは、ちょっと私にはご縁のない「金田中」の塀。
演舞場のすぐ近くにあります。


帰りは銀座まで歩いて、普通にパスモで銀座線で戻りました。


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この日の装い。

かなり春めいてきたので、厚ぼったい着物はやめて、ふんわりとしたブルーの着物にしました。
リンリン屋さんでいただいてきたもの。
私にはちょっと丈が長いのですが、腰ひもを上の方で結んでなんとか着ています。


帯は、京都のリサイクル着物屋さんのネット情報で見つけたもの。
龍の絵が刺繍されています。


龍は邪気を払うものだそうで、八つ墓村にはぴったりだったかも。


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