先日の深夜、震度4の地震があったそうです。
私はぐっすりと眠っていて、全然、気づきませんでした。
翌朝、facebookの友人たちの間では、
「すごく大きくて怖かったね~」
とか
「こんな時期に地震が来るなんて!」
と、かなりワサワサした状態でした。
でも私は知らなかったので、不安に思うこともありませんでした。
鈍感だといえば、そうかもしれません。
でも、知らなければ穏やかな気持ちでいられるのに、知ってしまったがために、不安になってしまうことを、「知らぬが仏」と言います。
私の母など、その典型です。
母は認知症なので、頭の中は、物事を理解する能力がかなり失われています。
それで、何があっても動じません。
周囲に惑わされることなく、食事はゆっくりときちんと食べ、怒ったり悲しんだりすることはありません。
いつもマイペース。
新聞は大好きで読んでいるのですが、たぶん、読んでもすぐに忘れてしまいます。
それで、今、世界中で新型コロナウィルスの恐怖が蔓延している、ということはまるで分かっていないものと思われます。
もうちょっと認知症の症状が少ない人は、
「この頃、(面接禁止のため)家族と会えないので寂しい」と訴えるそうですが、うちの母の場合は、前回、いつ私と会ったかなど覚えていないので、比較することもなく淡々としているそうです。
私はそういう状態の母を見るのは、辛い時期もありましたが、今になって思えば、母は世の中の騒動を知らずにいるのは幸せなのかもしれない、と思うようになりました。
いつも穏やかで、人とけんかすることもありません。
もうあまり言葉をたくさん話せなくなりましたが、「そうかね~」くらいは反応します。
母のことはあまり良い例ではないかもしれませんが、知らない方が楽だということもある例です。
「知らぬが仏」は、知らなければ心を乱さずに済むが、知ってしまうと煩悩(悩みや欲望)が増すだけ、という仏教的な意味から来たことわざなのでしょうね。
現在のコロナウィルスについても、正しく理解することはもちろん大切です。
情報を知ることも大切です。
でもそれ以上、いろんな情報に惑わされて、必要以上に悩んだり悲しんだりしないように、気を付けようと思います。
難しいですけどね。
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「一日一句」
花探し四月も半ば過ぎにけり
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