東京はまだ緊急事態宣言のさなかでしたが、会場の世田谷区の区民集会所は開かれていたので、「源氏物語を楽しむ会」を対面で行いました。
久しぶりの集会所は、緑が生い茂っていて、ちょっと重たそうでした。
今回は出席者が少なかったので、他のメンバーのためにも、あまり進まないほうが良いと思い、原文の読み合わせはあまり行いませんでした。
その代わり、メンバーのKさんが、かつて紫式部が生活していた福井県の武生まで旅行してきた話に花が咲きました。彼女はご実家が金沢なので、金沢に行った折に、武生まで日帰りで行ってきたそうです。
いろいろなパンフレットも用意してくれました。
紫式部の資料館は、「紫ゆかりの館」というそうです。
紫式部は父親が越前の国守に任じられたため、父と一緒に越前に住んでいたことがあるのです。
私は紫式部の若い頃からの物語を描いた「散華」という小説が好きで、Kさんにお知らせしたところ、彼女もそれを読んでくれて、そして今回、金沢から武生まで出かけたそうです。
紫式部の館以外にも、福井名産の紙の里にある「太瀧神社」などにも行かれたそうで、羨ましい限りです。
武生は、私もいつかは行ってみたいところです。
そして福井県、石川県、富山県、それぞれの県民性の違いなども話してくれました。
東京生まれの私にとっては、北陸はどの県も同じような気候で、同じような県民性だと思っていましたが、それぞれの違いがあるのが分かりました。
また今回の「朝顔」の巻ですが、光源氏のいとこに当たる朝顔という女性への思いが描かれていて、彼はいつまでたっても女好きというか、少年のような初々しい気持ちを持っている人なのですね。
それがいい、という人と、そんなの嫌だ、という人がいると思いますが、いろいろな立場の読者にとって、好き嫌いは別として、気になる存在であることは確かです。
千年前の紫式部は、いろいろなタイプの女性が登場する長い小説を描くことによって、多くの読者の共感を得たのかもしれませんね。
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一日一句
日々草 歴史を楽しむ 読書会
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