2021年7月8日木曜日

幻の水車橋

【川歩き 橋さがし】

このところ、梅雨が続き、川歩きもままならない日々ばかりでした。

たまたま、急に晴れ間が出た日があったので、それ、とばかりに外出しました。

と言っても、いつ雨が降り出すか分からないので、ごく近場にしました。

先月、近所の凸凹山公園に行った時に、その公園の北側にも川が流れていて、その先には「水車橋」というロマンチックな名前の橋があるというので、そこを確認したかったのです。

今回のスタートは、京王線西調布駅の南にある調布市立第三小学校からです。


ここは私の娘が通っていた小学校なので、この近くは馴染みのあるところです。

とはいえ、小学校の入口はきれいにペイントされていて、ちょっと記憶の中の昔の面影とは違っていました。


小学校の正門から少し南に歩くと、急な階段があります。


とても急な階段です。


下から眺めるとこんな感じ。


中央には自転車用のスロープがあります。こんなふうに自転車を押し上げて登っていく人がいました。これはちょっときついでしょうね。


そう、この急な階段のところが、「布田崖線」なのです。
ちなみに「布田崖線」とは、調布市内での呼び方だそうです。下石原3丁目と上石原3丁目の地域にあります。そしてお隣の府中市では、この続きは府中崖線と言うそうです。
このことは、調布市の資料(環境部緑と公園課)で知りました。


また府中崖線と布田崖線を合わせて、立川崖線とも呼ぶそうで、ややこしいですね。

付け加えると、東京の崖線には、
1.武蔵野台地と立川面の間にある国分寺崖線
2.立川面と多摩川沖積低地の間にある立川崖線
があるそうです。
このことは「東京スリバチ学会 地形散歩 多摩武蔵野編」に書かれていました。

私はこの地に住んでから、「はけ」という用語を何回も聞いていて、崖の一種だと思っていましたが、崖にも色々な分類があるのだと、今になって気づきました。

さて、小学校の先にある階段の下には川が流れていました。


これが前回、若宮八幡の宮下橋のところから見えなくなってしまい、行方不明になってしまった川の続きだったのです。
再会できて、嬉しかったですね。

この川には橋がかかっていて、「みやはけしたはし」というひらがなだけの橋名がありました。宮は、若宮八幡のことでしょうね。漢字での橋名はありませんでした。「はけ」はどのように書くのか、知りたかったですね。


階段と反対側に広がる場所は「凸凹山児童公園」になっています。


ここも前に通ったところですね。
隣には保育園ができていて、子どもたちにはよい遊び場になっていることでしょう。


この川のすぐ近くは、歩ける区間はあまりないので、また先ほどの階段を登り、崖上にある川のそばと思われる道路を迂回して歩きました。

そこにはたくさん住宅が建てられていましたが、どの家も道路から2階の部屋に入るようになっていて、道路の下が1階になっていました。
家のすぐ後ろは川が流れ、台風などが来ても大丈夫かしら、とちょっと不安に感じられました。

家と家の隙間には、川が見えました。


その道を歩いていくと、懐かしい建物がありました。
西部地域福祉センターです。以前、学校の集まりなどでよく利用していた建物です。


庭には「西部老人地区センター」という記念碑がありました。


そして崖の道が終わると、先ほどの川が、また見えました。
川にはパイプのようなものが渡されていました。


かなりの量の水が流れていました。
橋には「水車橋」と名前がありました。


実は、この橋がかかっている道は、以前よく自転車で通っていた道でした。当時はそこには機動隊の施設があったので、「機動隊の坂」と呼んでいた道でした。

まさか、そこに橋があったとは、まるで気づきませんでした。


よく見ると、橋の終点の下には、ビニールのようなものが垂れていて、川の水はそこに吸い込まれるようでしたが、その先には、いくら見渡しても川はありませんでした。


橋の反対側には、かつては川だったかもしれない、景色が広がっていましたが、川はどうなったのでしょう。


そしてその先は、中央高速道路になってしまいます。


このあたりは「飛田給(とびたきゅう)」という地名になります。

川は急に消えてなくなったのか、あるいはここから急に湧き出したのか、いったいどちらなのでしょう。

やはり次回は、中央高速下の飛田給をもう一度探検しないとならないようです。

またこの川が、府中用水なのか、根堀川なのか、長瀞川なのか、どうもよく分かりませんでした。

今回、歩いたルートです。


《2021年7月7日》

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一日一句

つかの間の 梅雨の晴れ間に 水車橋


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