「源氏物語を楽しむ回」は、基本的には毎月1回の開催ですが、2022年6月は2回の開催となりました。来月の7月は会場の都合により前半は使用できないので、あまり間があいてしまうよりも、できる時にやっておこう、ということで6月は2回開催することになりました。
今回もまたもや「乙女」の巻です。何回も説明していますが、この巻は光源氏の息子である夕霧と、内大臣の娘である雲居雁のいとこ同士の初恋物語です。
そしてこの二人の関係だけでなく、彼らのおばあちゃんである大宮と、雲居雁のお父さんである内大臣のキャラクターが強く現れている場面です。
とくに内大臣は、若い時は光源氏の良きライバルでしたが、中年になってからは権力志向の強い人となりました。
自分の娘を良いお家の男性(たとえば帝)に嫁がせて、自分もその一族となり、良い地位に付きたいという傾向が強力に出てきているのです。
このような物語を読んでいると、嫌でも現代の保守政治家のことが思い出されてしまいます。
ということで私達の読書会は、いつも話が脱線して、今の政治家や、特権階級批判となってしまいます。
血縁関係を利用して、政治的地位を向上させたいというのは、今も昔も同じようなのですね。
そして今回から、ようやく「乙女」の意味が新たになりました。というのも、この場合の乙女は、「五節」(ごせち)という宮中行事に登場する、美しい娘たちのことなのです。
五節は、毎年11月に行われる宮中行事です。天皇が五穀の新穀を奉り、その年の収穫を感謝する新嘗祭です。その翌日、天皇の前で催される酒宴を豊明節会といいます。そこにおいて、舞うのが舞姫です。それぞれの家から、これはと思える美しい娘を帝の前にご覧入れる行事です。この舞姫に選ばれた家は、とても名誉のあることでした。
ということで、この巻はその舞姫を表す「乙女」となっています。
そして傷心の夕霧は、五節の舞姫(光源氏の家来の娘)を垣間見て、その美しさに惹かれてしまうのでした。
「乙女」はそんなストーリーで、まだまだ続きます。
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あまりに暑いので、着物は止めました。
ひっくり返っては大変ですからね。
会の後には、駅の近くにあるたいやき屋さんに寄って、かき氷をいただきました。ここではかき氷の種類はチョイスがなくて、「本日の日替わり」があるだけです。
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