今年の7月から受講していた市民カレッジ「日本庭園鑑賞のススメ」ですが、ようやく全4回が終了しました。というのも講師がコロナの濃厚接触者となり、延期されていたのです。こういうことは仕方がないですね。市のほうでは、延期によって最終回に出席できなかった人には返金をするという対応をしていました。
今回の内容ですが、
■庭園鑑賞力を高めるコツは?
■庭園の歴史的価値のまとめ
■庭園の要素とは?
■話題の庭園の紹介
ということで、かなり盛りだくさんの内容でした。
少しだけですが、ご紹介してみます。
1)まず庭園鑑賞力を高めるコツは、当たり前のことですが、きちんと最低限のマナーを守ること。たとえば和室に入るときは裸足で入らない、モノの傍には荷物を置かないなどです。
次には自分の興味あるポイント(草花、音楽、能など)を見つけて、自分の好きな観点(庭園の様式、石材、水など、作庭者の意図)から庭を見ること、でした。
やはり漫然と鑑賞するよりも、自分なりのルールに沿って鑑賞するのが良いでしょうね。たとえば、着物にマッチした庭園を探すとか、そういうのも楽しめると思います。
2)次に庭園の様式の変遷のおさらいでした。わたし的にはこれが一番面白く思いました。
平安後期の「浄土庭園」(遣水、橋など)。例として毛越寺
室町中期の「枯山水庭園」(水を使わない庭)。例として大徳寺大仙院
室町後期の「書院造り庭園」。例として一乗谷朝倉氏庭園
安土桃山時代の千利休による「茶庭」。例として待庵
江戸時代の「回遊式庭園」(大名庭園)。例として桂離宮
明治時代以降の政財界人による「近代庭園」。例として無鄰菴
3)庭の構成要素を知るという点では、石材の種類、滝の種類、作庭者についても紹介がありました。これはかなりマニアックな分野のように感じました。
4)まるで知らない新しい庭園を教えていただきました。
一例としては中目黒にあるVisvimというファッションメーカーの庭園、表参道にあるUPIというアウトドア製品の会社の庭園などです。
都内の庭園はあちこち行ったつもりでしたが、まだまだ知らないところがあるのですね。
今回の講演で、なんと言っても良かったのはネット上の「おにわさん」というサイトを知ったことでした。日本中1700ほどの庭園が紹介されています。若い男性がお一人で自腹を切って取材しています。とても頑張っているので、応援していきたいと思います。
「おにわさん」
https://oniwa.garden/
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「一日一句」
日本中 知らぬ場所にも 名庭あり
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