玉川上水や淀橋浄水場の跡地を辿っていると、意外なところに水の遺跡があるものです。
今回は「旧淀橋浄水場蝶型弁」という遺物が新宿西口にあるというので、新宿に出かけるついでに探してきました。
この日の本来の目的は、カナダから来日して、その日の夜は新宿のホテルに宿泊している妹を出迎えるためでした。
ちょっと早めに家を出て、ホテルに行く前に、蝶型弁を探すことにしました。
だいたいの場所はグーグルマップで調べていたので、まずは新宿西口の地下に出ました。
ここから動く歩道に乗りました。地下道には團十郎のポスターがありました。
朝の時間だったので、サラリーマンや都庁に用事があるような人が、ものすごいスピードで歩道を歩いていました。
私は急ぐ用事ではないので、ぼーっとしていたら、歩く歩道の上で、どんどん追い抜かれました。
そして新宿住友ビルに到着しました。
このビルが建てられたのは 昭和49年(1974年)だそうで、地上52階建て、高層ビルの走りともいえる建物ですね。
「蝶型弁」はこのビルのあたりにあるというので、ビルの周囲を歩いて探しました。
青梅街道の方まで歩き、ぐるぐると回りましたが、それらしきものは見つかりませんでした。
おかしいなと思い、ひょっとすると「蝶型弁」は道路ではなくて、このビルの中にあるのかもしれないと思い、建物に入ってみることにしました。
まだ朝だったので、お店は開いていなくて、がらんとしていました。
ビルの中をどんどん歩いていきました。ひょっとして「三角広場」にあるかもしれないという直感が湧いてきました。
ありました!
こちらが「蝶型弁」です。かなり大きいです。
中央には東京都水道局のマークがあります。
「東京水道発祥の地」という説明の碑もありました。
これが、かつて東京の水道を担っていた旧淀橋浄水場の蝶型弁です。止水弁という配水バルブです。内径は100センチあるそうです。
昭和12年(1937年)に製造されたそうです。
淀橋浄水場は昭和40年(1965年)に廃止されました。東京オリンピックの翌年、私が中学生の頃に廃止されました。
ゆっくり見ていたかったのですが、妹を迎える時間が迫っていたので、後ろ髪を引かれる思いで住友ビルを後にしました。
新宿西口公園あたりは、紅葉が始まっていました。
秋の青空がきれいでした。
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