2022年も、もうおしまい。
ということで、今年の冬に読んだ本をちょっと思い出してみることにしました。
山崎豊子著 「不毛地帯」
かなり前に読んだ小説の読み直しです。まだ1巻と2巻しか読んでいませんが、全部で5巻あります。
シベリア抑留時代の話はあまりに惨たらしくて、読みたくありませんでした。ロシア人気質は今も変わっていないのでしょうか。戦後、商社に入ってからの話は商売の話が難しくて、なかなかついていけません。
山崎さんは本当にすごい作家だと思います。
寺田理恵子著 「四季を感じる毎朝音読」
元アナウンサーの寺田さんは、母上が認知症になったり、ご主人が急逝されたりして人生の危機に陥った時、音読を始めて脳も心も明るくなったそうです。
この本は音読のためのテキストですが、1週間に一冊ずつ読んでいくと、年間53種類もの本のさわりが読めるようになっています。毎朝、読むようにしています。
朝井まかて著 「草々不一」
さすが安定のまかてさん。時代小説の短編集です。非常に面白い。特にタイトルになっている「草々不一」は、文字の読み書きができなかった武士が、手習いを初めて読み書きができるようになって書いた手紙が泣かせます。
三浦綾子さんというと「氷点」のイメージが強く、クリスチャンであり、清廉潔白な小説を書く人だと思っていましたが、この小説は若いお嫁さんと、同居している夫の父親の間にある微妙な関係が描かれていて、ちょっと意外でした。
ただし淡々としたお話で、それほど面白くはありませんでしたね。
良くも悪くも、林真理子の小説らしくないものでした。昔のいじめを法廷で裁く話です。恋愛小説や歴史小説ではかなり充実した話をたくさん書いてきた林さんが、法廷ものに挑戦したことだけでもすごいですね。裁判の仕組みなど、よく書かれていると思いました。タイトルの8050は80歳、50歳という意味です。
雲霧仁左衛門の一人舞台を見た後で読んでみましたが、登場人物があまりにも多すぎて、何がなんだか分からなくなり、途中で放り出してしまった小説です。池波正太郎のものは初めてでしたが、こういう小説を書く人だとは知りませんでした。
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