2023年1月18日水曜日

「遠山の金さん」@国立劇場

「さよなら国立劇場」の2023年初春歌舞伎公演である「遠山の金さん」を見てきました。

正式な演目は「通し狂言 遠山桜天保日記〜歌舞伎の恩人・遠山金さん〜」です。

この方は実在の人物で、江戸時代末期に町奉行を勤めた遠山金四郎景元です。

私にとって遠山の金さんのイメージは、テレビの杉良太郎かしら。松方弘樹も長いこと、やっていましたね。

歌舞伎では平成20年(2008年)にも遠山の金さんが演じられているそうです。娯楽作品なので、さよならのお正月公演にはちょうどよいかもしれません。

どういうわけか、私の席のまわりはおじ(い)さんばかりで、やはり金さんは男性向けなのかとも思いました。

また、今回は久しぶりに大向うの声が聞こえていました。

それにしても菊五郎さんは、やはり年を取りましたね。今年で80歳だそうです。昭和の昔、「三之助」のひとりとして、ブームを起こしましたね。今では寺島しのぶのパパといったほうが、知られているかな?ちょっと大変そうだなという場面もありましたが、堂々と演じていました。


私は現在の5代目菊之助が好きなのですが、今回はその子供たち世代の活躍が見事だと思いました。

とくに最後の幕で、獅子舞に合わせて4人の男の子が踊る場面はほんとうに凛々しくて、可愛くて、歌舞伎の世界はこうやって世代を繋げていくのだろうなと思いました。

今回の歌舞伎では、三味線の音がとても素敵でした。御簾のかげから聞こえてくる音がとても魅力的でした。お芝居の邪魔をしない柔らかな音色でした。軽やかな音も、しんみりとした音も聞こえてきて、どんな人が弾いているのか興味がありました。最後の場面ではピンクの上下を付けてひな壇で演奏していましたが、タテ三味線の人の手付きばかり見てしまいました。あんなふうに自由自在に演奏できたらいいなと、思いました。

こんなふうに私は三味線を眺めていましたが、日本舞踊をされる方なら、やはり最後の踊りの場面は、きっとうっとりとしながら舞台を眺めていたのだろうなと思いました。

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この日の装い。

淡い青紫の着物ですが、子供が描く「着物を着た人」の絵に登場するような、わかりやすい絵柄の着物です。


帯は梅屋さんの白×シルバーの市松模様の名古屋帯。
自作の帯締めを合わせました。

お正月公演なので、いつもよりも晴れやかな着物姿のお客様が多く来ているようでした。

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「一日一句」

寒のうち 未来につながる 名裁き


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