2023年8月14日月曜日

「日本の植物分類学の父」牧野富太郎が遺したもの

東京都立大学牧野標本館の企画展に行ってきました。

「日本の植物分類学の父」牧野富太郎が遺したもの、というタイトルでした。

この牧野標本館は京王線の南大沢駅にある都立大学の構内にあります。

大学の正門からはアーケードを歩いて10分ほどかかるところでした。

屋根付きのアーケードなので、雨でも安心して、間違えずに到着できます。

牧野博士といえば、現在、NHKの朝ドラ「らんまん」の主人公でおなじみの方です。

実は私の地元には牧野博士のお弟子さんである植物の先生がいらっしゃり、6月にはその方の講演会で、牧野博士のお話を聞いていたので、こちらの展示会も是非行ってみたいと思っていたのでした。

ところで牧野博士といえば、東京大学理学部と縁のある方なので、どうして都立大に標本館があるのか、不思議でした。

ちなみに都立大学が現在の場所に移転したのは、1991年のことだったそうです。もう30年以上も経ったのですね。


広い構内は緑がたくさんありました。

実は牧野博士は東京都の名誉都民第一号でした。そのため、先生が収集されて、ご自宅に残された約40万の植物標本を、東京都が引き受けることになったのでした。

その標本は未分類だったので、まずは膨大な量の標本を分類して、温度や湿度を最適な状態にして、保存しているそうです。

会場の標本館別館です。

このギャラリーは普通の展覧会場とは異なり、受付もなく、入館者数を数えるために、どんぐりをツボに入れるということでカウントしているのでした。またトイレもない施設で、ちょっと不便といえば不便でした。

会場は、夏休みのせいもあり、子供の来館者も多くいました。

入口には牧野博士のお若いときの写真や年表が展示されていました。

こちらは、何歳くらいの写真でしょうか? 植物に埋もれていますね。

ロビーには、ドラマにも登場したムジナモがありました。

さまざまな標本が展示されていました。

利尻島で採集したボタンキンバイ。

渋谷で採集したハナムグラ。


また植物画もとても繊細で丁寧に描かれていました。

ヤッコソウ。


セイシカ。


牧野博士の採集の足取りを観るだけでもすごいものだと思いました。北は北海道利尻島から、南は屋久島まで訪れていたのでした。


これは日本各地の植物愛好家の方が、牧野先生に是非来ていただきたいと招待していたのではないだろうかという解説もありました。

また植物の標本は、新聞紙に挟んで保存していましたが、当時の各地の新聞紙を眺めるだけでも面白いと思いました。

この日は台風上陸の前日でしたので、時々雨が降っていましたが、そのためこのところの猛暑からは少しは開放されて、歩きやすい日となりました。

こちらは撮影コーナー。

牧野博士と一緒です。自撮りしました。

テレビドラマは、まだ博士の人生の途中ですが、お亡くなりになるまで続くのでしょうか。

誰もやったことがない植物分類学に熱中した、博士の思いが伝わるような展示会でした。

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「一日一句」

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