報告がだいぶ遅くなりましたが、71回目の「源氏物語を楽しむ会」を開催しました。
このところ月日が経つのが、どんどん早くなっていて、焦ります。
4月からは「蛍」の巻に入っています。
5月5日の端午節会(せちえ)の夜は、光源氏は花散里のもとで過ごします。二人の間柄が描かれていますが、この二人はもう男女の関係はなくなりました。几帳を隔てて別々に寝ました。花散里も光源氏の他の女性関係に焼き餅を焼くこともなくなり、淡々とした様子です。
その後、五月雨(さみだれ)の季節となりました。女君達は家の中で退屈しのぎに絵物語を読んで過ごしています。
とくに玉鬘は物語を読みながら、自分のこれまでの数奇な身の上と照らし合わせて読んでいるようでした。
光源氏はこのような様子を見て、「たくさんの物語の中で、本当のことなど少ないだろうに。物語なんて作り事ではないのか?」と笑っていました。
このあたり、紫式部はどんな気持ちで、光源氏にこのような台詞を言わせたのでしょうね。
そして光源氏は玉鬘に近寄り、「私たちのような関係もめったにないものだ。この物語を世間に伝えさせよう」と言い、物語にかこつけて、玉鬘をくどくのでした。
写真は「源氏物語絵巻」住吉具慶 江戸時代前期
左が玉鬘、右が光源氏。
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