2008年2月13日水曜日
古い人、新しい人
昨年の秋に亡くなった叔父がいる。
その叔父のご仏前にお線香をあげるため、連れ合いである叔母の家まで出かけた。
叔父は5年間の闘病の後に、78歳で亡くなったのだが、その間、叔母と二人で壮絶な戦いをしていたのだ。
そのことを私はほとんど知らなかったが、昨年の葬式で見た叔父の顔はとても安らかで、そのような大変な過去があったとは思えないほどだった。
しかし、叔母の話を聞けば、中年後は夫婦二人で仲良く世界各地を旅行したり、きれいな花をめでたり、友人たちと飲み明かしたりと、楽しい老後を送っていた様子だった。
たくさんのアルバムに写る叔父の姿はどれもにこやかな顔をしているものばかりで、きっと楽しい時間をすごせたのだろう。
そのような楽しい生活をしていたので、その後の闘病生活を乗り越えられたのかもしれない。
その叔父を支えていた叔母との美しい夫婦愛に、ただただ感心するばかりだった。
生前の叔父の笑顔の写真と一緒に並んでいたのは、もう半世紀前に亡くなった祖父と、4分の1世紀前に亡くなった祖母の写真であった。
遺影を眺めていると、私がまだ幼稚園のときに亡くなったおじいちゃん、そして私の青春時代(?)に亡くなったおばあちゃんの姿が、一気に目の前に浮かんできた。
二人とも明治・大正・昭和を生き抜いてきた人間だが、彼らがいたからこそ、今、私もこうして存在しているわけだ。
普段はそんなことはまるで思い出すことはない。しかし、私の中には明らかに、祖父や祖母の遺伝子が受け継がれている。
叔母の家で、懐かしい叔父さん、おじいちゃん、おばあちゃんという古い人たちにに再会できたことに感謝した。
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さて、夕方には娘のボーイフレンドが我が家にやってきた。
なかなかのスポーツ青年のようだ。
こちらは新しい人。これからどういう付き合いがあるのか、まだ未知の人である。
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地球上には数十億の人間がいて、日本だけでも一億以上の人間が住んでいる。
しかし、直接会ったり、話をできたりという関わりが生まれる人は、ほんの一握りに過ぎない。
少しの間でも触れ合うことのできる人たちを、大事にしていきたいものだ。
写真は赤いバラが好きだった叔父にお供えをした花のアレンジメント。
ラジオ番組でお世話になった花屋さんに制作していただいた。
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