また川越に行ってきました。
と、いっても今回はお散歩ではなくて、「バカの壁」でおなじみの養老孟司先生の講演会。
この前川越に行った時、そこで配られていた町のパンフレットに、川越商工会議所主催の養老先生の講演会のお知らせがあると載っていたの。ダメもとで応募したら、当たってしまいました。
川越商工会議所というところは、今年創立110年周年を迎えるそうで、歴史のある会社が多いということでした。なんと100年以上続いている伝統ある会社がかなりあるそうで、それだからこそあのような蔵のある素敵な町になるのね、と納得しました。
今回は「川越」といっても、西武新宿線の「本川越」駅に隣接している川越プリンスホテルまで行きました。
鉄道の駅の名前がややこしいの。「川越」もあるし、「本川越」もあるし、「川越市」という駅名もあるのよ。
さて、会場には商工会議所の会員である地元の商店の人たちや、一般の人たち、なんと950人も来ていて、ホテルの大広間3部屋分、ぶち抜きで満席でした。暑くてたまらなかったわ。
養老先生は今年73歳だそうですけれど、すごく若々しいの。
真っ白でふさふさの長髪、ストライプの入った濃紺のスーツ、濃いブルーのワイシャツを着こなして、片手にマイク、もう片方はズボンのポケットに入れながらの立ちスタイルでのおしゃべりでした。
タイトルは「面白く生きる道しるべ」。
80分の講演時間でしたが、お話が面白くてすぐに時間が過ぎてしまいました。
養老先生は長い間、大学で人体解剖をしていて、それに関する面白い話もたくさん聞けました。
つまり解剖をするには死体がないとできないので、あちこちの養老院と契約を結んでおいて、どなたかが亡くなったときは、夜中だろうが、すぐに引き取りに行くという人の嫌がる仕事をずっとされていたそうです。時には葬儀に立ち会ったり、いろんな遺体を見たりと、普通の人では経験できないようなこともたくさんされたとか。
そういう即物的な仕事に携わっていたので、物事を頭で考えるというよりも、身体を使って考えるという姿勢がしみこんだように思えました。
そういう方から見ると、現代の若者は、「ああすればこうなる」という予測に従って行動することが多く、たとえば「勉強をすれば良い大学に入れる」、「良い大学に入れれば、良い会社に行ける」というような思考パターンにならされているので、それがちょっとでも違う結果になると、とたんに挫折してしまう傾向があるというご指摘でした。
でも養老先生に言わせれば、結果が分かっていることに取り組むのはまるで面白くないとのこと。当たり前でない、予想もしなかった結果になってこそ、面白いのだ、ということでした。
「当たり前のことしかやらないのは、面白くない」と断言していましたね。
他にもいろいろと社会風刺的なお話をされていましたけれど、それもご自分の大学での生活に基づいた話だったので、お客さんはみんな納得していたようでした。
私としてはもう少し養老先生の「唯脳論」を聞いてみたかったのですけれど、まぁ、新春講演会というで、やさしい内容でも仕方ないかもしれません。
意外だったのは、養老先生は京都の漫画ミュージアムの館長さんもされているとのこと。ちょっとへー、でした。
養老先生、もうちょっと痩せていたら、もっとかっこいいのになー、とミーハーの私は思ったのでした。
でも、生で講演を聴けて、よかったわ。
聞いてみたかったです~
返信削除面白そうですね。
京都の漫画ミュージアムって烏丸御池のあの場所ね。知らなかったわ!
今度としちゃんと行ってみようか?
さとさん、そうそう、あの烏丸御池の小学校跡のところね。どうして館長さんになったのかよく分からないけれど。今度、行ってみましょうね。
返信削除養老先生の講義 この文を読んで 興味が涌いてきました。
返信削除講義なんて日頃 縁のない世界でしたが、ちょっと見直そうかと思います。
けど、皆 すごく勉強されているんですね。
ジイなんか、写すかPCに向かうか夕飯を作るか、その3点ですからね。進歩しませんわ!。
八セルぶらっとさん、こんばんは。
返信削除写真を撮るか、PCの前にいるか、台所にいるか、なんて素敵な毎日ですね!
養老先生は本で読むよりも若々しい感じがしましたよ。でも女性にはちょっと弱そうなおじさまでした。八セルぶらっとさんもそのようかしら?
どうやら そのようですね。
返信削除正解!! (笑)
はいはい、素敵なおじさまというのは、女性には優しいものなのです。
返信削除養老さんの話は面白いだろうな。
返信削除以前NHKで脳の番組をやっていて、その面白かった事!
公演も聞いてみたいな。
諏訪ッチさん、こんにちは。
返信削除東京も雪景色ですよ!
なんて、こんなちょっとの雪では、馬鹿にされそうですけれど。
養老先生のお話、面白かったですよ。
男の人も、ああいうおじいさんならいいな、というのが感想かな。もっと学者っぽいのかと思っていたけれど、意外とダンディーな方でしたよ。