神楽坂のすぐお隣というロケーションは、学生さんも職員の方もお楽しみの誘惑が多そうですね。
他の校舎は近代的な建物に建て替えられていましたが、近代科学資料館のレトロな雰囲気は、大学の校舎ではないみたいね。理科大の歴史を感じさせられます。
仕事でも各地の大学にお邪魔しましたが、無味乾燥な建物ばかりにするのではなく、味のある建物はやはり残しておいてほしいですね。古い人間の感想かもしれませんが・・・・。
さて、今回は、『 古代文化財の謎をとく 』―X線で見えてくる昔のこと―▼という企画展がありました。
「きれいなアクセサリーがあります」という文字にウキウキしてきますね。
イラストもかわゆい!
下の写真にあるポスターの色使いもいいですね。
私の大好きなジグソーパズルも描かれていて、入館する前からウキウキしていました。
今回の企画展は、東京理科大学理学部第一部応用化学科中井研究室 の研究テーマである化学分析を利用して、世界や日本の古代の歴史を探るというものでした。
化学音痴の私でも、これなら分かりそうですね。
中井研究室では、最先端の高感度分析法を使って、物質に含まれているごく微量の成分や元素を調べて、モノの起源を探るということを研究しています。
それも遺跡から出土された貴重な発掘物に直接触れずに分析しています。
機器も現地に持ち運べるようなポータブルなものが展示してありました。
その機器を持参して、日本各地のお寺、神社、世界中の建築物などを調査しているそうですが、こういう研究はとても面白そうでした。
今回は
古代エジプト美術館の古代ガラス
岡山市立オリエント美術館の古代西アジアのガラス
ルネ・ラリックのガラスなどが展示されていました。
どれもとても美しくて、いつまでも眺めていたいくらいでした。
*常設展では昔のコンピュータなども展示されています。
古代のガラスやアクセサリーってこんなにきれいな色だったのか、と驚くほどでした。
特にきれいだったのが、西アジアの青い色をした埴輪のようなお人形。
何に使ったのか分かりませんが、あの青は本当に美しかったですね。
ちなみに下の写真は、常滑の世界タイル博物館に行った時▼に見た青いタイルですが、ちょうどこのような青色をしていました。
青って本当に魅力的な色です。
この色に出会ってから、青い帯や、青い帯締めを探し求めるようになったのです。
私が企画展の中で一番感激したのが、尾形光琳の「紅白梅図屏風」の分析でした。
これはNHKとの共同研究で、分かりやすい映像になっていました。
美術関係者の間では、長いこと、この絵の真ん中に流れる茶色っぽい色の川はどのような技法で描かれたのか、議論が行われていてそうです。
その謎を解くべく、中井先生たちは300年前に描かれた国宝に、5ミリの近さまで接近して、エックス線を当てて分析しました。
その結果、この川は、元は黒と銀箔で描かれていたということが判明しました。
中井先生たちの分析結果をもとに、現代の日本画家が、銀箔を用いて当時の絵を再現していました。
本当に美しく、尾形光琳の絵が一段と華やかに引き立ったように思いました。
分析化学という専門分野が、実は考古学、歴史学、美術にも関連して役だっているということが分かり、とても興味深く拝見しました。
今までいろいろな科学セミナーなどにも参加してきましたが、こんなにワクワクして楽しく感じたものはありませんでした。
企画展は12月14日(土)まで。入場無料です。
*****
この日の装い。
とても暖かい日だったので、生地が薄手の袷で十分でした。
鎌倉に行った時に、2000円で買ったもの。
青のお気に入りの帯は、味の素スタジアムの骨董市で1000円。
(今回はピンクの小菊の面を出しています。)
安物ばかりですが、京都のkaonn▼さんの青い帯締めだけは、別格ですよ。
古代の青色ガラスに魅せられて、また尾形光琳の元の絵に感激して、ウキウキ気分で神楽坂を登ることにしたのです。
(続きはまたね)
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