このところ、お出かけブログが続きましたが、今回は読書のブログです。
「赤猫異聞」
私の大好きな作家・浅田次郎さんの時代小説です。
江戸幕府が崩壊し、そして明治時代に変わるころ、牢獄はどんな様子だったのでしょう。
公方様はいなくなるし、天朝様も下々のことまでは把握していなかった頃、牢獄にいた三悪人の処遇に困っていた時、ちょうど大火事が起こりました。
こういう場合は、「解き放ち」といって、いったん囚人たちを解放する制度があったそうです。
この時は、「三悪人のうち、一人でも戻ってこなかったら全員、打ち首。ただし全員戻ってきたら、釈放する」という約束になりました。
さて、三悪人は戻ってきたのでしょうか。
そして、彼らはその後、どんな人生を送ったのでしょうか。
牢獄にいる下っ端役人たちの心意気を見事に描いていました。
ちなみに「赤猫」とは赤い猫のことではありません。
放火とか、火事とかそういう類の俗語です。
映画化されたら面白いだろうなと思いながら読みました。
浅田さんは現代ものよりも、江戸末期から明治にかけてを舞台にした時代小説がずっと面白いと思います。
とはいえ、今読んでいる「一刀斎夢録」は、新撰組の生き残りの斎藤一を主人公にしたお話なのですが、結構、難しいわ。
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