2016年10月14日金曜日

「流星 お市の方」「清須会議」

先月、福井に旅行に出かけた時、駅の近くで北之庄城跡を見つけました。
そこには柴田勝家、お市の方、三人の娘が祀ってある柴田神社もありました。
その時のブログ▼です。


私はお市の一生は知っているつもりでしたが、もう少し詳しく知りたいと思い、図書館でお市の方が描かれている本を借りてきました。

初めは永井路子さんの「流星 お市の方」上下を読みました。
歴史家の眼を持つ永井さんの小説らしく、きちんと資料に基づき、お市の生涯が描かれています。
絶世の美女と言われた女性の物語です。
ただし、信長をはじめとする戦闘シーンが多くて、私はそういう場面にはあまり興味がないので、読み飛ばした個所もありましたが。


織田信長の妹であり、そしてあまりの美貌ゆえに、激動の人生を送ったお市の方。
最愛の夫と息子を、実の兄に殺されてしまい、実家と婚家の間で悩み苦しんだお市の方。

戦国の時代に生きる女性としては、仕方がなかったのでしょうか。
流されるように生きてきたので、「流星」という題名なのかと思いましたが、どうなのでしょう。

意外だったのは、当時の女性は、嫁いだ後にも実家のためにスパイまがいのことをするということでした。
やはり実家というバックボーンを背負って生きていたのでしょう。


もう一冊は三谷幸喜の「清須会議」です。
これは映画では見ていましたが、小説は初めてでした。

こちらにも柴田勝家やお市の方が登場します。

信長亡き後、秀吉や勝家などの武将や、信長の子どもたちが清州に集まり、今後の後継ぎを決めるときの心境を語ったものですが、登場人物が現代語で話しているので、とても読みやすう小説です。
戦闘シーンのない歴史小説でした。


登場人物は、勝家や秀吉などの武将の他に、お市、おね(秀吉の正妻)、松姫(武田信玄の娘で信長の長男の妻)などの女性陣もいました。
清州での5日間の会議の様子が面白く語られています。

映画よりもずっと面白く思いました。

この時代のヒーローやヒロインである信長や秀吉、お市の方などは、テレビや映画で何回も映像化されていますが、私は最近のNHKの大河ドラマは見ていません。
あまりにも若手タレントばかりが登場しているようで、ちょっとげんなりです。

とはいえ、昔も中村玉緒や若尾文子にしても映画に出ていた当時は10代だったのですから、今のタレントと同じくらいだったわけですね。
でもやはりきれいさが段違いで、優雅だったなと思ってしまいます。






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