ここは「花田苑」▼という美しい庭園に隣接している施設です。
美しい新緑に囲まれた住宅街の一角にあるところでした。
かなり早い時間に到着してしまったので、着物友だちのSさんとあれこれお喋りして開場を待ちました。
今回の能の看板です。
「こしがや能 春の調べ」です。
能楽堂の周囲には白砂利が敷き詰められていました。
私たちは長い間待っていた甲斐があり、この角度の最前列席で見ることができました。
他にも屋根のある桟敷席もありますが、晴れた日には屋外で観るのも良い気分です。
初めのうちは、太陽がガンガンと首に当たっていて、暑いくらいでした。
ご一緒した埼玉県民のSさん。
とても素敵な型染の着物をお召しでした。
(後ろのおじちゃん、入れないようにしたのですが、ダメでしたね)
私も開演の前に写していただきました。
「屋島」と「草子洗小町」でしたが、二曲とも女性の舞でした。
袴姿でキリリとしていて、美しかったですよ。
その後は「舞囃子」というもので「吉野天人」という吉野山の桜見物を題材とした舞とお囃子でした。
そして狂言は「墨塗」
これは分かりやすくて面白かったですね。
女が泣き真似をして、顔に水を付けて涙のように見せていたのですが、その水が墨に替えられたのを知らずに塗っていたら、顔が墨で真っ黒になったという笑い話でした。
その後、休憩がありました。
お隣の庭園をちょっと写してみました。
休憩を挟んで「高砂」がありました。
これは先月の九段下謡音読会▼でストーリーなどを学習していたので、眠くならずにじっくりと鑑賞することができました。
高砂と住吉の二か所に離れて住んでいても、心が通じ合うという老夫婦が登場しました。
最後の場面で、住吉明神となったおじいさんが、千秋萬歳を祝ったのは、いかにもおめでたい感じで良かったと思いました。
夕方になると、風がビュービューと吹いてきて、身体はかなり冷えてしましました。
でも、とても清々しい気分になれた気がしました。
バスに揺られて越谷の駅まで戻り、そして埼玉県を後にしたのでした。
Sさん、一緒に鑑賞できて良かったですね。
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この日の装い。
ちょうどよい気候でしたので、叔母の遺品の三つ紋の色無地を着てみました。
この紋は、私の実家の紋になります。
紋付はなかなか着る機会がないのですが、能の時ならよいかも。
「高砂」には「相生の松」という松が登場するのですが、その松の緑色の帯を締めてみました。
Sさんは、松に見立てた叔母の帯留をされていましたよ。
少しはおめでたい雰囲気になれたでしょうか。
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