今回の「謡音読会」ですが、なんと100回目となる記念すべき日でした。
1年に12回として、もう8年ほど続いている会なのですね。
おめでたいことです。
私は最近になって参加させていただいていますが、100回も続くのは、先生や多くの方の熱意があったからこそでしょうね。
会場の千代田区立九段生涯学習館です。
ここはメトロの駅の出口からはほんの数メートルの距離にあるので、とても良い立地条件です。
おめでたいと言えば、この日は、なんと先生の息子さんの結婚式もあるということで、まことにおめでたい日でした。
それで黒紋付き姿だったのかもしれませんね。
そして謡音読の内容も「高砂」と、おめでたい日にぴったり。
ところがそういうことはつゆ知らず、(他の出席者のみなさまも、ご存知でないようでした)私は、着替え時間にあれこれと野暮用が発生してしまったため、洋服で出かけてしまいました。
京都のリサイクル着物屋さんで安く買った着物を、何回か着た後に、「着物リメイク弥弥」▼さんにリメイクしてもらったチュニックです。
とろんとした生地で好きなのですが、いつも着物を着慣れているので、たまに洋服にしたら、寒くてたまりませんでした。
ブーツを履いていても身体が冷えてしまい、なんと会の前後2時間のうち、4回もトイレに行ってしまったほどでした。
やはり、着物は暖かいわ。
せっかくのおめでたい「高砂」の日だったのに、残念!
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「高砂」は世間で良く知られている謡ですね。
能のお話は、阿蘇の国の神主が、都へ上る途中で、兵庫県の高砂(姫路の近く)で、松を掃き清めていた老夫婦に出会います。
この老夫婦は夫は高砂と、妻は大阪の住吉に離れて住んでいますが、お互いの気持ちは通い合っています。
実は彼らは松の精でした。
夫婦の愛情と長寿、世の泰平を祝うおめでたい内容です。
そして、最後には神主たちが舞を舞い、長寿と平和を祈る、という構成です。
いつものように音読して、その後は男女に分かれてシテとワキに分かれて音読。
そして最後は「四海波 静かにて~」の部分と、「高砂や~」の部分を謡い(私は真似しただけ?)ました。
「高砂や~」は、神主さんが、高砂から住吉に船出するシーンに謡われるものです。
ちなみにちょっと調べてみたら、謡の中に「延喜のおん事」とありますが、これは延喜という元号で、901年から923年までで、天皇は醍醐天皇の時代でした。
その頃のことを、世阿弥が謡ったわけですね。
来月には、「あさがや薪能」でこの「高砂」が演じられるというので、申し込みました。
この日は、晴れるといいな。
この能には、先生も息子さんも出演されます。
せっかくなら、おめでたい緑の松の帯でも締めて行こうかしら?
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本当なら着るつもりだった、この日の装い。
雨の予報もあったので、東レシルック着物と、ちょっと春らしい帯。
どちらもゆめこもん▼さん。
きれいな色の帯揚げと帯締めはKaonn▼さん。
実物は、どれも、もう少し鮮やかな色です。
2 件のコメント:
謡の音読会というのがあるのですね。「高砂」は能をたしなんでいた夫の祖父が、結婚式の披露宴で私たちのために謡ってくれました。謡の発声は音楽としても美しいと思います。
着れなかった着物のコーデすてきです。
あるばとろすさん、結婚式の時に高砂を謡っていただいたのですね。
謡の発声はすぐには難しいので、この会では、まずは音読がメインで、
最後にちょっとだけ謡うようになっています。
私の祖母も謡をしていましたが、子供の頃はちっとも良いとは思いませんでした。(笑)
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