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2025年8月19日火曜日

「華岡青洲の妻」

 「華岡青洲の妻」は、世界で初めて全身麻酔を使用した外科手術を成功させた華岡青洲の実母と妻の物語です。

新橋演舞場から招待券が届いていたので、では行ってみましょうと思っていたところ、「出演者、急病のため舞台は休演」とのネット記事を見ました。えー、残念と思って、とりあえず問合せの電話をすると、休演は一日のみで、私が行く予定にしていた日は、代演で行うとのことでした。

波乃久里子さんのお芝居が見られないのは残念だけど、せっかくと思って、出かけました。

するとなんと、お二人の女優さんが代演という案内がありました。

えー、大丈夫なのかなと思いつつ、お芝居が始まりましたが、代演とは思えないほどしっかりとした演技で、すごかったですね。たった一日のお稽古でお芝居ができるとは、俳優さんの力を思いました。

やはり有吉佐和子の原作がきちんとしているからでしょうね。

私は主演の大竹しのぶさんはそれほど好きではないのですが、それでも他の方が代演でも素晴らしいお芝居を観られたので、良かったです。お客さんはみなさん感激していたようでした。

ちょっと残念だったのは、この日は是非、着物で出かけようと思っていたのですが、着替えているうちに暑くてたまらなくなって、着物を諦めたこと。会場には着物姿の方もいらっしゃいましたが、私は暑さにめげました。


2025年3月24日月曜日

久しぶりの観劇「黒蜥蜴」

このところ川崎平右衛門さんを追っかけて、武蔵野のあちこちに出没していました。

そして修了式も終わり、一段落したので、久しぶりにお芝居を観ることにしました。

なんと江戸川乱歩の「黒蜥蜴」です。

黒蜥蜴が初めて出版されたのは1934年だそうですから、もう今から90年以上も昔のことなのですね。三島由紀夫と美輪明宏の舞台が有名ですが、今回はfacebook友達の井田友和さんが明智小五郎を演じるというので、見てきました。

私にとって明智小五郎というと、天知茂のイメージが強く、また子供の頃は「少年探偵団」というドラマがあり、それに出ている小林少年という役が人気があったような記憶があります。

今回は怪人二十面相は登場しませんでしたが、黒蜥蜴が怪しいムードを出していました。

井田さんはもちろんスマートでかっこよかったですが、ベテランの脇役男性も良かったですね。

いつもながら、俳優さんというのは膨大な台詞を話しながら演技をされて、すごいものだと感心しました。

ぎっしりのお客さんもかなり年齢層が高かったと思います。

お芝居が終わった後の撮影タイムです。




皆様、お疲れ様でした。

下北沢の本多小劇場で見ましたが、久しぶりの下北沢は駅前がずいぶんと変わっていました。

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この日の装い。

先日、ネットで購入したポリの縦縞着物。
雨の日の通学にも着られるように、地味目のものを選びました。


帯の柄出しがうまくいきませんでした。とにかくタレが長すぎて、おまけに柄の位置がものすごくおかしいのです。


帰宅後、帯の三角の部分をほどいてしまいました。まあなんとか使用できそうになりました。


2025年1月25日土曜日

「双仮名手本三升 裏表忠臣蔵」

先日、団十郎の忠臣蔵を見てきました。

見どころは四役早替りと、宙乗りとのこと。

夜の部でしたので、祇園の一力茶屋の場面と、高家に打入をした雪の場面が見ものでしたね。

早替りは、「これから替わるな」という場面と、まるで分からずにあっと驚く場面がありました。

そして団十郎の娘と息子のお軽勘平の舞踊シーンはとても良かったですね。娘のぼたんちゃん、手のひらがとてもきれいでした。中学生なのでしょうか、みごとに舞っていました。

団十郎のお芝居はそれほど期待していませんでしたが、結構楽しめました。

正月公演でしたので、会場の飾りも華やかでした。


なんと言っても、通路側の席が取れたこと、そして反対側の席が空いていたことが、いちばん良かったです。

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この日の装い。


水色に白い椿のようなお花の訪問着にしました。
私は着物の上に、和装コートを羽織っていたのですが、なんとレースの羽織の人がいて、寒そうでした。ショールでも羽織ったら、と思いましたが、暑がりのひとだったのかもね。



2024年11月18日月曜日

「江島生島」一人噺@吉原

もうだいぶ前になってしまいましたが、かの吉原で、すてきな江戸人情噺を聞いてきました。

かつては「劇団四季」の女優さんであり、現在では舞台やテレビ、声優さんとしても活躍されている駒塚由衣さんの一人芝居噺でした。生粋の江戸っ子です。

江戸紫というのでしょうか、艶やかな振り袖がとても素敵でした。

お話は、江戸時代の奥女中の絵島と、歌舞伎役者の生島の恋物語。実話を元にしたお話ですが、かなりアレンジされていて、面白いストーリーになっていました。

色っぽいお話でしたので、聞いているだけでドキドキしてしまいました。

すごい熱演でした!それにしても駒塚さん、何人の登場人物を演じたのでしょうか。迫力がありました。

会場は吉原の桜鍋別館で、有名な建築家が建てたという由緒ある建物の大広間でした。

独演が終わった後に、駒塚さんを囲んで記念撮影。


私たちも一緒に並んで写していただきました。
女優さんのポーズを真似してみました。


豪華な振り袖をご覧ください。


会場に到着する前に、近くにある吉原神社にお参りにいってみました。かつて吉原に遊郭があったころの遊女たちを慰霊する神社です。弁財天が祀られています。


現在、神社の周囲はマンションに変身してしまい、なかなか当時の面影はありません。それでも若い女性と遊べるようなお店も何軒かありました。

「花吉原名残碑」がありました。昭和35年にこの地域の有志によって建てられたものだそうです。

吉原はもともとは日本橋人形町あたりにあり、かつては葦(よし)の生い茂る湿地を埋め立てて作られた遊郭です。
「明暦の大火」により、吉原は現在の地に移転して、ここは「新吉原」とよばれるようになりました。
江戸時代は遊興地として栄え、江戸文化の花となりました。
しかし昭和35年の売春防止法によって吉原は廃止されました。

江戸人情噺を堪能し、また吉原神社のお参りができて、江戸時代にタイムスリップしたような日でした。

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この日の装い。

11月とはいえ、まだまだ気温が高い日でしたので、型染めの木綿着物にしました。
木綿とはいえ、かなり厚手の生地なので夏には汗だくになるので、秋ならちょうど良いのですが、まさか11月に着られるとは。


帯は頂きもの。締めやすくて重宝しています。



2024年11月4日月曜日

松竹大歌舞伎@たましんホール

「たましんRISURUホール」で中村隼人さんの松竹大歌舞伎を見てきました。

まずは隼人さんが素顔でご挨拶をされました。化粧前のすっきりとした現代風イケメンです。公演の内容を簡単に話してくれたので、お芝居もよくわかりました。

ここから数分は写真撮影タイムでしたが、残念ながら、あまりうまく写せませんでした。


ピンボケでした。

最初の演目は「双蝶々曲輪日記」(ふたつちょうちょうくるわにっき)。これは全部演じたらかなり長いお芝居ですが、そのなかで「引窓」の部分だけでした。実の息子と、血の繋がらない義理の息子の間に立ち、悩み悲しむ母親。それを思いやる息子の姿。人情歌舞伎というのでしょうか、明かり取りの引窓がうまく演出されていました。

休憩時間には、カレンダーやハンカチなどの隼人さんグッズがたくさん売られていて、必死に買っている人がたくさんいましたね。

ポスターの前で記念撮影。

次は「身替坐禅」というもので、これは狂言を下にしたお芝居でした。恐妻家の主人公と、その奥方とのコミカルな駆け引きが笑いを誘いました。舞台の背後には松の絵が描かれていたし、セリフも狂言風でした。楽しいお芝居でした。

どちらの出し物も、中村錦之助さんと隼人さんの親子共演でした。

ところで会場名の RISURU とは、「利」つまり「利益を与える」ということだそうで、地域の皆さんにいろいろと有益なことを与えるという多摩信用金庫のポリシーだそうです。

この公演は巡業という位置づけで、全国各地を回っているそうです。歌舞伎座や南座という有名な会場にはなかなか足が運べない、という方にとっても嬉しいですね。

チケットはすぐに売り切れてしまい、キャンセルを待ってようやく手にしましたが、私の好きな隅っこの席でしたので、かえってラッキーでした。

客席には卒業した堀越学園の先生もいらっしゃり、和やかなムードでした。

ロビーはなんとなくクリスマスモードでした。

この日は大雨が予想されましたが、それでも和服で来場された方もポツポツといました。私はレインコートにブーツでした。

それはともかくとして、素敵な隼人さんの素顔も拝見できたし、お芝居も観られて満足。帰るときには雨になりましたが気分良く終わりました。

誘ってくれたUさん、どうもありがとうございました。

2024年9月16日月曜日

「織りとリズム」ミニコンサート@柴崎

さをり織の先生であり、歌もお得意、外国人のホームステイも受け入れているTさんのミニコンサートに行ってきました。

「織りとリズム」でした。

ご自分で織り上げた素敵な紫色のドレスで堂々と歌い上げるTさん。ラメのメイクアップもばっちり。


ピアノとの相性もぴったりでしたね。

シャンソンやジャズなどいろいろなジャンルの歌を聞かせていただき、ゆったりとした気分に浸ることができました。ご自身で作曲した歌もご披露。ムスタキの「生きる時代」をみんなで歌いました。アンコールは「おーシャンゼリゼ」でした。

柚の香りのするジュースもおいしかったです。


そして織りのコーナーは、みんなの人気の的。


どれもみなTさんの作品です。
大胆な色使いが素敵でした。

他にもたくさんありました。

私も黒にシルバーのミニベストをいただいてきたので、またの機会にお見せしますね。

このところ、大学と図書館ばかりの毎日でしたが、久しぶりにゆったりとした時間をすごすことができました。


2024年8月24日土曜日

「カルメン故郷に帰る」by 藤原紀香

この数ヶ月、出かけるところといえば大学と図書館、スーパーマーケットくらいという地味な生活を送っていました。

いわゆる歌舞音曲の世界とはご無沙汰でしたが、演舞場の招待券が届いたので、使ってみることにしました。

今回はなんと藤原紀香さんのミュージカル「カルメン故郷に帰る」でした。私が生まれた頃に、高峰秀子さんが映画で主演されていましたね。

紀香さんのことはテレビのコマーシャルで見るくらいで、あとは愛之助さんの奥さんということ程度しか知りませんでしたので、歌って踊れてお芝居をする女優さんというのは意外でした。

とにかくスタイルが良く、足が長い。お顔も可愛らしいし、声も歌もお上手。こんなに何でもできる人とは知りませんでした。

お話そのものはすごく古くさくて、何しろ「佐田啓二よりハンサム」とか「田中絹代のように美しい」なんている台詞が出てくるので、若い人には何がなんだか分からないでしょうね。

和歌山県のみかん農家の話でしたが、ところどころに関西風のどたばたお色気コントがあり、いやらしい感じでした。ストーリーには同感しませんでしたが、役者さんが頑張っている様子は伝わってきました。

東京での舞台の後は大阪や仙台でも公演するそうです。大変ですね。

ということで、久しぶりに華やかな世界を味わってきました。

おまけは50日ぶり?に着たいただきものの絽の着物です。

劇場は冷房が効いていたので、丁度良かったですが、駅などではさすがに暑かった~。

いつになったら、普通に着物が着られるでしょうか?

2024年3月17日日曜日

「ヤマトタケル」@新橋演舞場

久しぶりに歌舞伎を見てきました。

といってもスーパー歌舞伎「ヤマトタケル」です。

本当は中村隼人さん主演の舞台を見たかったのですが、今回は市川團子さんでした。

ちょっと線が細いかなと思っていましたが、期待以上に立派な舞台を務めていたと思います。

早変わり、殺陣、宙乗りなどいろいろな技を披露して、観客を楽しませてくれました。

また女形の役者さんもとても美しく、声もきれいで女優さんかと思ったほどです。

それと衣装がとても凝っていて、素晴らしかったと思いました。

猿翁さんが創作したスーパー歌舞伎を、孫が立派に演じていたのは、素晴らしいと思いました。

「ヤマトタケル」は2月から3月にかけて50日間ほど、一日2回公演の日もあり、ほんとうにお疲れ様です。役者さんは体力が勝負ですね。

梅原猛さんの原作も読んでみたいと思いました。

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この日の装い。

かなり暖かく春のような陽気だったので、明るい感じの着物にしました。


頂き物です。自分ではこういう総柄の着物は買うことはないと思います。

帯は金×黒の市松模様の西陣帯。

今回の帯締めは市販品でした。

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「一日一句」

天翔る スーパー歌舞伎の 役者たち



2024年3月4日月曜日

「女三宮と柏木」@紀尾井小ホール

 先月、紀尾井小ホールに三味線の会に出かけた際に、こちらのチラシが目に入りました。

「音楽でつづる文学 源氏物語 女三宮と柏木」

女優の紺野美沙子さんが出演されるというので、ミーハー気分で公演チケットを申し込みました。

当日は小雨交じりの寒い夜でしたが、紫式部に敬意を払って、淡い紫色の訪問着で出かけました。


「源氏物語を楽しむ会」でご一緒しているKさんと。


最初は野川美穂子さんという大学の先生による講演がありました。

源氏物語の構成など、登場人物の系図もあり、分かりやすい説明でした。

私が意外だと思ったのは、女三宮(光源氏の異母兄である朱雀院の第三皇女)の母親は、藤壺中宮(光源氏の義理の母親であり、憧れの人)の妹だったということ。つまり藤壺と女三宮とは伯母、姪の関係だったということでした。

また女三宮が飼っていた小猫の紐が御簾にひっかかり、そして御簾が巻き上げられて彼女の姿が丸見えになって、その場面を柏木(光源氏のライバルであった頭中将の息子)が蹴鞠をしていた折に見られてしまうというハプニングが起こりました。それがきっかけとなり、女三宮と柏木の間での密通事件が起こるのです。

その大事な場面ですが、この小猫は別の大きな猫に追いかけられていて逃げていた、ということは知りませんでした。

なかなか細かい部分まで教えていただきました。

こちらは土佐光則による「若菜上」の場面です。猫のような動物が描かれていますが、かなり大きそうですね。


そのような解説があった後で、紺野美沙子さんたちが登場して、宮城道雄作の「源氏物語」の箏の演奏と朗読がありました。「若菜」「柏木」「幻」の三部構成でした。

私は前から2列目という良い席でしたので、出演者の着物の柄や帯も手に取るようによく見えて、ラッキーでした。

そして紺野美沙子さんの小顔には驚きましたた。ほんとにちっちゃくて、まさに女優顔でしたね。お声も美しくて、そして堂々とされていました。

その次は八橋検校作による箏の演奏と歌でした。演奏の前に八橋流箏曲の演奏者による解説がありました。演奏法は普通の箏とはかなり違っているように思いました。ダイナミックで、そして繊細な技法のように感じました。

最後は三曲による地歌でした。三味線と箏の奏者はそれぞれ歌も歌っていました。三味線の方の着物がゴールドで、素晴らしく豪華で、そちらばかりに目が行ってしまいました。

今回の演奏は、光源氏の正妻となった女三宮と、柏木の不倫の話ですが、紫式部はこの話を通して、中年になった光源氏や、嫉妬により病になってしまう紫の上の姿を描きたかったのではないでしょうか。

私の母は、娘時代から琴を習っていて、家にも琴がありましたが、どんな風に演奏していたかは知りません。国立劇場で演奏したときの写真もありますが、聞いたことはありませんでした。いちど聞いておきたかったですね。

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この日の装い。

茶屋辻模様の薄紫色の訪問着。めったに着ない着物です。

帯は川島織物の白と薄水色の名古屋帯。これもリサイクルですが、私にはかなり高かった帯です。

夜の外出は久しぶりでしたが、楽しめた夜でした。

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「一日一句

春の宵 淋しさ募る ものがたり


2023年10月12日木曜日

国立劇場さよなら特別公演

 半蔵門にある国立劇場の建替えに伴い、最後の歌舞伎公演となる「妹背山婦女庭訓 第二部」を見てきました。

 この出し物は「大化の改新」を背景とした時代物ですが、元は人形浄瑠璃として初演されたもので、芝居の端々に浄瑠璃の影響が見られました。

 いつもはイヤホンガイドを借りるのですが、今回はガイドなしでしたので、どこまで芝居の内容が理解できたか分かりませんが、大体の話はこんな感じかな。

 当時の豪族であった蘇我入鹿(いるか)を倒すために、藤原鎌足とその息子の活躍を描いたお話でしょう。

 序幕は求女(男性)と入鹿の妹である橘姫、酒屋の娘お三輪の三角関係の踊り「道行恋苧環(おだまき)」でした。二人の女形が美しく、特にお三輪の情熱あふれる姿には引き込まれました。この役は菊之助さんが演じたのですが、嫉妬に狂った女性の姿がとても良かったと思いました。苧環という糸巻きのような小物の扱いも印象的でしたね。

 最後に入鹿は倒されて、大円団。

 私が見た舞台では、菊五郎さんが体調不良で休演されましたが、その分、若手の梅枝さんや米吉さんが頑張っているように思いました。世代交代がうまく進むと良いですね。

 国立劇場は1966年に建てられました。私が高校生の頃です。高度成長期の頃でしたね。

 老朽化のために建て替えるとのことですが、客席もトイレなどの設備もそれほど古くはないような感じがしたので、なんだかもったいない感じがしました。舞台の設備が古くなっているのかしら。この劇場は安い3階席でも見やすいので、私は好きだったので、なんだか残念ですね。

 建て替えの完成は2029年ということですが、その頃は80歳になっている勘定です。

 この日はほぼ満席でしたが、お客さんは老人ばかり。お昼から夕方までの舞台では、見る人も限られてしまうのでしょうね。

 久しぶりに着物を着てみた、というような老婦人もかなり見受けました。おしゃれする気持ちは大切ですね。

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この日の装い。

最近は暑い日が収まったかと思うと急に寒くなったりで、何を着てよいのか悩みます。

チョイスしたのは、紬の着物。


帯は10年以上前にいただいた博多帯。


 外出時には黒と金の透けた道行き。これは着物交換会でいただいたものですが、便利ですね。

この日は自作の帯締めは、出番なしでした。

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「一日一句」

劇場よ 糸巻きくるり さようなら