2020年2月29日土曜日

2020年2月の句会

少し前のことになりますが、「おしゃべりHAIKU」▼の定例句会がありました。
会場は、いつもの三軒茶屋のキャロットタワーです。


行きは、シルバーパスを使ってバスに乗って行ったら、なんと1時間10分もかかってしまいまた。
「ただほど怖いものはない」ですね。

今回はいつものメンバーの他に、男性が飛び入りで参加されました。
お近くに住んでいらっしゃる方だそうです。
先生を入れて、全部で8名の句会でした。

2月のお題は「春一番」と「猫の恋」でした。
私は「猫の恋」が季語の俳句は思い浮かばず、事前に「春一番」を使った5句を用意して参加しました。

いつもの手順で、俳句を写し取ります(清記)。


そしてメンバーがそれぞれ良いと思った句を選び(選句)、それを集計して、先生が発表するのでした。

今回は、どういうわけか、私が書いた俳句が一番たくさん点をいただきました。
こちらの句です。
「春一番 結城紬の 裾押さえ」

ということで、嬉しいことにプレゼントまでいただいてしまいました。


「俳句」という雑誌の付録です。
俳句が掲載されて、メモにもなるものです。
小さいので、役に立ちそうですね。

またもう一つ、私が作った俳句も選ばれてしまいました。
実は、これはあまりにも当たり前すぎて、ボツにしようと思っていた句だったので、我ながら驚きました。
「春一番 空き缶 カラカラ 飛んでいく」

他の方も、「春一番」や「猫の恋」のほかに、梅の花や富士山を詠んだものなど良い俳句がたくさんあり、私はなるほどね~と、感心してばかりいました。
難しい言葉を使うのではなく、普通の感覚で作ったもののほうが、みんなの共感を得るのではと思いました。

こちらの句会では、来月はみんなで吟行をする予定です。
鎌倉までバスで行き、俳句道場というところに行き、お寺などを見学して、そこで即興で俳句を作るのだとか。
遠足のようで楽しそうですね。

こちらの会場には、すてきなパオがあるのですが、近いうちに取り壊されるとのこと。
ということで、記念に写真を撮ってきました。
鳥籠の中にいるようにも見えますね。


天井を眺めているところです。


句会の後は、近くの喫茶店で先輩たちとおしゃべりをしてきました。


みなさん、ご自分の夢を語られていて、羨ましく思いました。
私は先のことを考えるのはどうも苦手です。
とりあえず、母より先には死ねない、と思うだけです。

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この日の装い。

もうだいぶ春めいてきたので、木綿の着物にしました。
ろっこや▼さんで求めた反物です。


スタイリッシュな帯揚げもろっこやさんのもの。


ちょっとクールに、半襟と帯を黒にしてみました。


2020年2月28日金曜日

2020年2月 沼津 5.ホテル編

今回の沼津一泊旅行で利用したのは、「沼津御用邸記念公園」▼のサイトをあちこち見て見つけた、おススメのホテルを選びました。


そのためか、普通のビジネスホテルよりはかなり高級で、落ち着いた感じのホテルでした。


結婚式場もあり、レストランも各種揃っていました。
入り口には豪華な花が飾られていて、香りがすごかったです。


と言っても、宿泊費はとてもリーズナブルで、満足できるホテルでした。
駅から数分歩くのが、ちょっと残念だったかな。
それでも窓を開ければ目の前に壮大な富士山が見えたし、最高のロケーションでした。


この日の夕食は、ものすごい強風が吹いていたので、あまり遠くまで行かないところを選びました。

海鮮がメインのちょっとした居酒屋さん風のお店。
「さえ丸おじさんの店」▼という名前でした。


生カキ。


焼き蛤。


魚と大根の煮付け。


翌朝、目を覚ましてカーテンをあけると、こんな風景が目に飛び込んできました。
正面に見えるのは、前日、ランチをいただいた沼津港です。


右の方には、大きな富士山が見えました。
白いプリンのようでした。


ホテルの朝食は、ビュッフェでしたが、メニューがとても豊富で、目いっぱいいただきました。


フレンチトーストやパンケーキもあり、美味しかったです。

(この項、続きます)

2020年2月27日木曜日

2020年2月 沼津 4.沼津御用邸

沼津旅行記の続きです。

沼津御用邸の「主馬」の記事▼を先に書いてしまいましたが、今回はメインの建物のご紹介になります。


入り口には、可憐な寒緋桜が咲いていました。


中の建物は東西に分かれています.
最初は1893年(明治26年)に、大正天皇(当時は皇太子)の静養のために本邸が建てられました。
その後、東邸が建てられて、昭和天皇も御学問所として幼少のころから利用されたところです。
沼津大空襲により本邸は焼失しましたが、東邸、西邸は残り、昭和44年までは御用邸として利用されていました。
昭和45年から沼津市の管理となりました。

昭和天皇が赤ちゃんの頃に着用していた衣類も展示されていました。


こちらは昭和天皇が乗っていた自転車。


応接間。


なんとビリヤードもありました。


こちらは皇室の料理を作っていた調理場。
「天皇の料理番」というドラマがありましたが、その方たちが働いていたところです。


広々とした廊下です。


座ったところを写してもらいました。


なんとも贅沢な空間でしたね。

沼津は気候も温暖で、また海も近く、空気も良いので、静養のためには適した場所だったのでしょう。
多くの皇族がここを利用されていたようでした。

ちょうど、ひな人形の展示会も開かれていました。


かなり古い時代のお雛様から、昭和のお雛さままでが飾られていました。


吊るし雛も可愛らしかったですね。


御用邸の外に出てみると、広い松林が広がっていました。


そして少し歩くと浜辺でしたが、ものすごい強風で立っていられないほどでした。


それでも、海でサーフィンをしている人も見かけました。

(この項、続きます)


2020年2月26日水曜日

「源氏物語を楽しむ会」2020年2月

「源氏物語を楽しむ会」の読書会も、今回から「蓬生」の巻となりました。

この巻は、本筋とはちょっと関係がなくて、赤鼻でお馴染みの末摘花(すえつむはな)さんが登場するところです。

メンバーで原文を少しずつ読み進めましたが、誰が読んでも、スラスラと行かないのです。
つっかえてしまう個所がとても多くて、読みにくい文章でした。


(会場のベランダに咲いている花です)

それでみんなの意見が一致したのは、
「ここは紫式部がほんとうに書いたのだろうか」という疑問でした。
本人が書いたとしても、ここだけは別の時に書いたのではないか。
そんな意見がありました。
「蓬生」の巻は、文体というか、文章がそれまでとあまりに違うのです。
眼で読んでいる時には気づきませんが、声に出してみると、なんだか別人の文章のように感じました。
素人の感想でしたが、そういう学説はないかしら。

ということで、ちょっとネットで探してみたら、源氏物語の成り立ちについての説が載っていました。
こちら▼です。
つまり源氏物語には、Aというグループと、Bというグループの二つがあり、そのAとBを分けるのが、「蓬生」ではないかという説明がありました。

私たちも似たようなことを考えたのですが、これってど素人にしたら、すごい発見ですよね!

やはり原文を声に出して読む、ということは成果があることなのだ、と思いました。

さて、今回、図鑑のお世話になったところは、「紙」についてでした。
本文では、「紙屋紙(かんやがみ)」「陸奥紙(みちのくがみ)」という名前の紙が出てきました。
図鑑で調べたところ、平安時代は紙というのはとても貴重なものであり、製造は国の機関(紙屋院)で漉いて行っていたようです。
主に宮中で使われていたそうですから、一般庶民はお目にかかることも少なかったかもしれませんね。


現在は、紙は誰でも自由にどこでも買えますし、保管も廃棄も簡単にできます。
平安時代の人々には申し訳ないくらいですね。

ただし、将来、ペーパーレスの時代がやってくるかもしれません。
その時は、紙はまた貴重な存在になるかもしれませんね。

紙と言えば、メンバーのお一人が「紙継ぎ」という趣味をお持ちです。
「王朝継ぎ紙研究会」という会にも参加されています。
和紙をちぎったりして貼り、裏打ちをして、そこに文字を書いたり、箱に貼ったりするそうです。


この会は、初めは近藤富枝さんが主宰されていたそうです。
近藤さんと言えば、源氏物語に関する著書もたくさんある方ですね。
4月には継ぎ紙の展示会が鳩居堂であるそうなので、ちょっと覗いて見ようと思っています。
なんとも優雅な趣味ですね。
紙が大切なものであったこそ、ほんの少しの紙でも利用していたのでしょうね。

「王朝継ぎ紙」のサイトはこちら▼

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この日の装い。

だいぶ春めいてきたので、ぼってりとした紬の着物は着たくないですね。
それで、昨年末、「みかん箱一杯着物詰め放題」というイベント▼で仕入れた、大島紬風の着物にしました。
さらりとしていて春先には着やすい着物です。


かなり地味な小花模様なので、白いレースの帯で、ちょっと明るくしました。



2020年2月25日火曜日

令和版「八つ墓村」

新橋演舞場で新派の舞台を見てきました。
今回の出し物は、あの「八つ墓村」です。


「八つ墓村」というと、私が若い頃には、映画が大ヒットしましたね。
「たたりじゃ~」と叫びながら刀を振り回したシーンが大人気になりました。
そして頭にローソクを角のようにした扮装が流行りましたね。
昭和の「八つ墓村」でした。

あの時の映画のキャストを見てみたら、金田一耕助役はなんと渥美清だったのですよ。
びっくりね。
私には、石坂浩二のイメージが強かったのですが。
そして萩本健一が主人公の若い男性役、殺人犯人役は小川真由美が演じていたのでした。
時代を感じさせますね。

今回の令和版では、若い男性役はジャニーズのタレントでした。
金田一さんは歌舞伎役者だった喜多村緑郎さん。
そして小川真由美がやった役は、やはり歌舞伎役者だった河合雪之丞さん。
私はこの二人は、まだ名前が市川月乃助、市川春猿と名乗っていた頃からのファンでした。
とくに雪之丞さんは本当の女性以上に美しくて、大好きな役者さんです。

今回は金田一の喜多村緑郎さんが、女優さんとの不倫騒動で有名になりましたけど、三役もこなして、しっかりと舞台で演技をしていたので、観客はあまり問い詰めなくても良いと思いますよ。
(奥様は怒るのが当然ですけどね)

そしてやはり存在感があったのが、八重子さんと久里子さんのお二人のおばあさん役。
本当におばあさんになってしまって、ちょっと残念ですけど、もう一度「三婆」を見たいものです。

新橋演舞場では、前に金田一シリーズでは「犬神家の一族」▼を見ました。
どちらにも共通しているのは、戦争に関わった人々の悲劇ですね。
あまりにむごい体験をしてしまったせいで、終戦後も気が狂ってしまった人のことを描いています。
横溝正史が言いたかったのは、むごい連続殺人やおどろおどろしい場面ではなく、戦争反対ということではないかと思いました。

芥川也寸志作曲の映画音楽が使われていて、良かったです。

そして女優さんの着物姿は、どなたも美しかったです。
女中さん役のふだん着物も良かったわ。
もちろん雪之丞さんの着物も素敵でした。

演舞場までは、行きはシルバーパスを使って大江戸線で築地市場駅で降りました。


こちらは、ちょっと私にはご縁のない「金田中」の塀。
演舞場のすぐ近くにあります。


帰りは銀座まで歩いて、普通にパスモで銀座線で戻りました。


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この日の装い。

かなり春めいてきたので、厚ぼったい着物はやめて、ふんわりとしたブルーの着物にしました。
リンリン屋さんでいただいてきたもの。
私にはちょっと丈が長いのですが、腰ひもを上の方で結んでなんとか着ています。


帯は、京都のリサイクル着物屋さんのネット情報で見つけたもの。
龍の絵が刺繍されています。


龍は邪気を払うものだそうで、八つ墓村にはぴったりだったかも。


2020年2月24日月曜日

2020年2月 沼津 3.沼津御用邸「主馬」

さて、沼津港の魚市場でお昼ご飯を頂いた▼後は、今回の旅行の一番の目的地である「沼津御用邸」▼に向かいました。


ここは、明治、大正、昭和の時代に、77年間にわたり、天皇皇后皇族たちが過ごされた別荘です。

御用邸の本館もとても素晴らしいところでしたが、その前に「主馬」▼をご紹介したいと思います。
「主馬」は「しゅめ」と読みます。
以前は、ここは馬小屋でしたが、改造をして、現在はお休み処となっています。


木をふんだんに使用したインテリアもとても素敵でした。


誰もお客さんがいなくて、もったいないくらいでした。


ここではお抹茶もいただけますが、私はお餅の入った栗ぜんざいにしました。
とても美味しかったですよ。


箸袋には、菊の模様が描かれていました。

本館については、後ほどご紹介しますね。

(この項、続きます)




2020年2月23日日曜日

池袋あちこち

先日は、久しぶりに池袋に行ってきました。

最初の場所は、東武デパートで開催中の「伝統的工芸品展」▼でした。


日本各地の名品がずらりと並んでいるのですが、なんか雰囲気が違う。
おかしいなと思ったら、なんとデパートの店員さんも、地方から出展している人たちも、目の前で実演をしている職人さんたちも、すべて白いマスクをしていたのでした。
素晴らしい工芸品も、マスクばかりだと、なんだか色あせて見えてしまいました。

ということでここはザーッと見ただけで、地下道を歩いて「ゆめこもん」▼へ。
ここはカジュアル着物や、男性向け着物をたくさん扱っているお店です。


お店はかつて吉祥寺にあったので、そので時はよくお邪魔しましたが、最近、ちょっとご無沙汰していました。
でも気さくな女将さんと、久しぶりにおしゃべりを堪能してきました。


おまけに、すてきな綿麻の反物を見つけてしまいました。
とても涼しくて、お手入れも簡単だということです。
お値段もお手頃。
どうしようかなと思いましたが、今までに着たことがない色なので、着てみたいという気持ちが強くなり、注文することにしました。
楽しい出会いでした。


(実物はもう少しピンクっぽい色です)

そして今度は目白方面に歩いて、「自由学園明日館」▼に着きました。
ここは、羽仁吉一、もと子夫妻がキリスト教に基づき、自由教育運動の理念により、大正10年に作られた学校です。


まだ日は暮れていませんでしたが、素敵な建物の中から明かりが漏れていて、良い雰囲気でした。


この日は、特別のイベントがあったのです。
少し早めに着いたのですが、もう行列ができていました。
みんなが待っている間、バイオリンとアコーディオンの音楽が流れていました。


入館料400円を払って中に入りました。


「コエドビールと暖炉を楽しむ夜」▼というイベントで、館内の見学と、コエドビールが飲めるのです。


まずは暖炉のある場所へ。
火がパチパチと燃えていて、いい感じでした。


こちらは、別の部屋の暖炉です。


とても暖かい気分になれました。

この建物は、帝国ホテル設計のために来日していたライトが作ったものです。
ライトは羽仁夫妻の教育理念に賛同していたので、学校の設計を快諾したそうです。

その後、関東大震災や戦争の被害にも免れて、平成9年には国の重要文化財となりました。

さて、お腹が空いていたので、まずはビールをいただきました。
ビールは何種類もありましたが、私はループというビールにしました。
黒い色で、ヘーゼルナッツの風味がするということでした。
美味しいビールでしたよ。
他には、瑠璃(るり)、伽羅(きゃら)、澄虎(すまとら)などというネーミングのビールがありました。


おつまみは数種類ありましたが、私は台湾風のご飯にしました。
味はよかったですけど、これで一皿500円は高いのでは?
他にはウインナとか、ミートボール、チーズなどありましたが、一人では何種類も頼めませんね。
誰かと一緒に来ればよかったと思いました。

お腹を満たした後は館内見学。
歴史を感じさせるところですね。


こちらが有名なところですね。


すっきりとしたデザインのスタンドが印象的でした。


みなさん、かつての教室で、楽しそうに飲食していました。


小さな机が可愛い。
なんと98年前の家具だとか。


こちらの明日館ではいろいろな催しが開かれているようで、結婚式もできるとのこと。

ビールは一杯だけでおしまいにして、また池袋まで歩いて戻りました。

池袋の西口公園には新しいリングが作られていました。
美しい映像と音楽が流れていました。
リングの青色がとてもきれいでしたが、花金なのに、コロナウィルスのためか、人がとても少なかったですね。


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この日の装い。

やはり「ゆめこもん」さんで反物を見つけたNonoさんのストレッチ木綿です。
単衣ですが、とても暖かいのです。


帯は、だいぶ前に着物交換会でいただいたもの。


叔母の遺品の赤玉のついた帯留を付けてみました。