ラベル 日舞 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル 日舞 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2019年12月2日月曜日

「京舞」鑑賞@国立劇場

日本の古典芸能に詳しいS子さんからお誘いがあり、国立劇場で「京舞」▼を鑑賞してきました。
以前、市民カレッジで日舞を習ったお仲間のY子さんや、その時に助手をされていたMさんもご一緒でした。


S子さんはあぜくら会の会員なので、チケットは事前にお安く予約してくださいました。
いつもありがとうございます。


会場には京都から上京された祇園の芸妓さんや舞伎さんや関係者の方がたくさんいらっしゃって、とても華やかな雰囲気でした。


ロビーを上から見た様子です。
受付には黒留袖の名取さん(?)や、きれいな色の着物の方がたくさん並んでいらっしゃいました。


さて、これから舞台が始まります。


「京舞」は京都・祇園の世界の踊りですが、18世紀末頃から伝わっているそうです。
その京都の踊りが、東京では21年ぶりに公演されるとのことでした。


オープニングは「京の四季」。
総勢50人くらいの華やかな踊りでした。
ほんとにきれいでしたね。
その後は能楽「羽衣」に由来した踊りや、源氏物語の「葵上」を元にした「梓」という地唄などがありました。

休憩時間には2階の展示場で、華やかな衣装を拝見。
どれも実際に舞台で着用されたものだそうです。


そしていよいよ、五世・井上八千代さんが井上安寿子さんとの親子競演で「三つ面椀久」の登場となりました。
これは上方に伝わる「椀久もの」と言われる踊りですが、お面を三種類取り替えて踊るところが、私には珍しかったですね。
なんといっても八千代さんの鍛えられた身体の、ぶれない踊りが素晴らしかったです。片足立ちですくっと立つつところは、バレエのようなお姿でした。
以前、銕仙会の能楽堂で井上流の踊りを見た時▼は、安寿子さんだけの踊りで若々しくて素敵でしたが、今回の舞はさすがお家元でと感じました。

この踊りには、女流義太夫・竹本駒之助さんの義太夫があり、語りのお声に圧倒されました。
そして次の場面で、さっと幕が開くと、舞台には私の三味線の先生が登場されたので、びっくりしました。
後で伺うと、この日は予定されていた三味線奏者のご都合により、急遽、代役で出演されたのだそうです。
でもいつもと変わらない美しいお姿で、きちっと演奏されていて、素敵でした。
先生のお仲間のお唄の方たちの声も会場にピーンと鳴り響き、私は踊りよりも地方の方ばかり眺めていました。

締めくくりは「手打」といって、大勢の芸妓さんが拍子木を打つ「廓の賑」で、気分も高揚して、気持ちよく終了しました。

ご一緒した皆さん方と、歌舞伎役者の絵画の前で撮影。

「藤娘」を背景にして。
やはり友人たちの無地っぽい着物は、会場の雰囲気に合っていますね。


こちらは羽左衛門の絵画でした。


この日は会場が大入り満員のため、終了後には友人たちと離れ離れになってしまい、ゆっくりできなかったのは残念でしたが、美しい舞の世界にどっぷりと浸かれたし、三味線の先生の演奏も聞けたので、満足でした。

シルバーパスを使って、新宿まで都バスで帰りました。

******

この日の装い。

こういうときにはやはり柔らかものを着た方が良いと思い、紫の飛び小紋にしました。
いつもはお手軽な紬着物が多いので、たまに柔らかものにすると、着付けに手間取りますね。


「銀座ぽわる」の福袋(「30代向け」と書かれていた!)で求めたものです。

袋帯もめったにしないのですが、たまには締めないと。


こちらの淡い色の道中着は、婿さんのお母様の手縫いです。



2019年11月26日火曜日

和のお稽古ごと

先日、地元で「日本舞踊連盟」の勉強会がありました。


実は、私もかつてはこちらの研修生として日舞を習っていたことがありました。
その頃の様子です→こちら▼

日本舞踊は、その後も別の先生に、市民カレッジで習う機会がありました。

しかし、日舞は小さいころから親しんでいたものではなく、基礎もないため、あるいは私の相性が悪かったのか、のめり込むことができずに、1年半ほどでリタイアしてしまいました。

それでも当時の研修生仲間たちが舞台に立つというので、勉強会に行ってきました。

この会は、本来は10月に実施される予定でしたが、その日は台風の暴風雨のため、11月に延期となったのでした。
また日程が変化したため、会場が広い舞台ではなく、和室の大広間となりました。
踊る方にとっては、観客が目の前の畳に座っているところで踊る、という状況はかなり緊張されたのではないでしょうか。

そんな変更があったのですが、みなさん、とても素晴らしい舞でした。
踊りももちろんですが、顔つきも着姿も、全身の緊張が伝わってきました。
みなさん、充実された表情でした。

やはりお稽古は大事ですね。
しっかりとお稽古をされたのが、よく分かりました。

こちらの様子は、facebookの「調布日本舞踊連盟」▼でご覧いただけます。

*****

お稽古ごとといえば、私も来年の1月にはこちらの「和の出会い」という会に出させていただきます。


長唄三味線「智の会」の仲間と一緒に、「鷺娘」を演奏する予定です。
この会に参加するのは3回目でしょうか?


日頃のお稽古の成果が出るよう、頑張りたいと思います。
会場にいらっしゃった方に、「前よりもよくなった」と言われたいですね。

2019年8月24日土曜日

日舞と長唄三味線の会

昨日は、地元のホールで地元の日舞連盟主催の長唄鑑賞会がありました。


私は日舞も長唄三味線もどちらも関わりがあったので、出かけてみました。
会場には、かつて教えていただいた先生方や、一緒にお稽古をした仲間もたくさんいらっしゃり、楽しんできました。


初めは長唄の生演奏で、日舞の「菖蒲浴衣」。
これは以前、日舞を教えていただいた先生が踊りました。
3人で踊られましたが、みなさん、素敵な着物にそれぞれ菖蒲などの模様の帯を角出しに結んでいて、見ているだけで涼しげでした。
ちょっとお酒に酔った様子などがとても色っぽくて見事でした。

演奏は、「東音会」▼の方でした。
ちなみに「東音会」というのは東京藝術大学卒業生がメンバーの会で、いわゆる芸名(名取名)ではなくて、「東音○○○子」のようなお名前で出演されている方々です。

その後は長唄演奏でした。
お唄が一人、三味線が2丁、それに笛という構成で、3曲演奏されました。
「胡蝶舞」(昭和7年、 山田抄太郎作曲)
「五条橋」(明治30年代、13世杵屋六左衛門作曲)
「秋の色種」(江戸時代後期、10世杵屋六左衛門作曲)

昭和初期の曲、明治の曲、江戸時代の曲と、それぞれに特徴のある長唄でした。
「胡蝶舞」は低音三味線という少し大きめの三味線との演奏でした。
この曲は、「東音会」を設立した山田抄太郎先生の作曲だそうで、三味線の曲というよりも、モダンな感じがしました。

演奏の後は、三味線体験のワークショップでした。
参加者は、若いヤンキーっぽい人たち、国際交流会の関係の外国人の家族や、若い留学生、いろんな方がいらっしゃいました。


全部で20名くらいだったでしょうか。
初めて三味線を触って、弾いてみるという体験でしたが、私の知人も参加したので、一緒に見学していました。

最初から「ほたるこい」の演奏をするというので、ちょっと驚きました。


それでもみなさん、数回練習すると、なんとか弾けるようになっていました。
その後は「さくら」にも挑戦していました。
私の知人も、楽しそうに弾いていましたよ。


少し前のことになりますが、私が生まれて初めて三味線を習った時は、まず正座の仕方、構え方から教えていただきました。
その後は音を出すにしても、一の糸(解放弦)だけをずーっと何回も弾く、というパターンでした。
その後は三の糸だけ、二の糸だけを弾くお稽古をして、メロディーを弾いたのは、ずいぶん時間が後になってからでした。
たしか、最初の曲は「うさぎ うさぎ 何見て跳ねる」だったと記憶しています。

みなさん、三味線体験には満足されたようで、何よりでした。

******

この日の装い。

蒸し暑い日でしたし、それに夕方からの会だったので、浴衣にしました。
数年前に、地元のイベントの時に、ゆめこもんさんから安く買ったものです。


帯は半巾ですが、この帯は古いものなので幅が狭くて、私のようなチビにはちょど締めやすいものです。
現代の半巾帯は、私には幅が広すぎて、お腹に食い込んでしまいそうです。


2019年7月31日水曜日

シルバーパスで花柳流舞踊会@歌舞伎座

昨日は、日本舞踊の花柳流の舞踊会を鑑賞してきました。


二世と三世お家元、花柳寿輔さんのそれぞれ50回忌、13回忌の追善舞踊会でした。


会場は歌舞伎座でした。
華やかなお召物を着たお客様がたくさん集まりました。


実は、地元の日本舞踊連盟のお稽古でお世話になった花柳黒紫先生が出演されたのです。
それで踊りをご一緒していたMさん、Eさんから私もお誘いを受けて、鑑賞させていただきました。

黒紫先生は、長唄「俄獅子」をとてもかっこよく踊られました。
いつものクールビューティーな様子とはまるで変わって、色っぽい芸者さん姿でした。

先生の踊りの後は、楽屋にお邪魔させていただきました。


まずは入り口の神棚にご挨拶。
お稲荷さんなので、本物の油揚げがお供えしてありましたよ。


記念撮影しているところを、写させていただきました。
獅子頭を持って、決まっていますね。


みんなで記念撮影。
私の顔の黒さと、まん丸顔はなんとかならないものでしょうか!


こちらは先生の楽屋の入り口です。
素敵な夏着物のEさんと一緒に。


先生は長い曲を踊られた後でお疲れになったと思いますが、とても気さくにポーズをとって下さいました。
ありがとうございます。


その後も、荻江、清元、大和楽などの踊りがありましたが、「鷺娘」は素敵でした。
やはり三味線で習った曲は、見ていても楽しいですね。
出演者のみなさまは、とても長い曲を踊られていらっしゃいました。
どれほどお稽古を積まれたことだろうと、感動しました。

最後には、特別出演として、玉三郎さんの踊り「夢殿」がありました。
現在のお家元(26歳だそうです)と、おじいさまとの3人での踊りでした。
玉三郎さんは女形姿ではなく、袴姿でしたが、素敵な舞を見せていただきました。

*******

歌舞伎座まで行ってきましたが、またまたシルバーパスを利用して移動しました。
これまではメトロ日比谷線の東銀座駅を利用していたのですが、実は東銀座は都営浅草線も通っていることに気づきました。
それでまずは都営新宿線に乗って、馬喰横山まで。
この駅は都営東日本橋と繋がっています。
同じ都営地下鉄なのに、いったん、改札を出て、延々と歩かされましたが。


私は都民として半世紀以上生活していますが、都営浅草線に乗ったのは初めてでした。
けっこう混雑していましたね。
この路線は西馬込から押上(スカイツリー)まで通っているので、いろいろと利用できそうです。

*****

この日の装い。

派手な青色の絽の小紋。


買ったのは去年でしたが、今回初めて袖を通しました。

帯は「ゆめこもん」▼さんで買ったモノ。
衣紋と、お太鼓の形がおかしくなったので、後で直しました。


踊りの会にいらっしゃった方は、みなさま、素敵な夏の訪問着で、紋付きの方も多かったですね。
そして袋帯の方も多くいらっしゃいました。

目の保養をさせていただきました。

2019年5月29日水曜日

「東をどり」から「黒猫亭」へ

先日は、新橋演舞場で「東をどり」を見て、その足で西浅草の「黒猫亭」の蚤の市に参加、というコースを辿りました。


「東をどり」は、日本文化の奥深さを感じさせる新橋芸者衆の踊りですが、ここには私の三味線の先生が地方として出演されているので、それで舞台を見に行きました。


去年は初めて「東をどり」見たので、美しい芸者さんたちの舞台に圧倒されましたが、今年は着物姿やお囃子などもじっくりと鑑賞することができました。
去年の「東をどり」のブログ▼
今回も2階の席にしましたが、三味線の音がとてもよく響いていて、良かったです。


第一部は、長唄の「吾妻八景」での男役と女役の踊りで始まりました。
先生も黒の裾模様の着物で演奏されていました。
次は清元の「卯の花」という踊りでしたが、この時の芸者さんの着物がとても素敵でした。
上半身は淡い無地の水色で、裾には水色と白の太いストライプが縦に入っていました。
とてもすっきりとしていて、それでいてかっこよくて、こういう反物は普通にはないだろうなと思いながら眺めていました。
その後は、芸者さんたちが総出でお囃子をしました。
太鼓を叩く姿がとても可愛らしかったです。

幕間には、芸者さんもロビーに登場しました。
きれいでしたよ。


「金田中」とか「吉兆」などの有名料亭の出店が出ていて、ここで食事とお酒を楽しむことができます。


見た目も美しい酒の肴でした。


ロビーはこんな感じでした。
日本酒以外にも、シャンパンのコーナーもありましたよ。


芸者さんのお茶席も用意されていました。


ただし時間が中途半端だったので、私がいただいたのは、こちらの小倉アイスだけ。
昔懐かしい形のアイスですね。


その後の第二部も華やかで、「新橋五人女」は白波五人男のようでかっこよく決まっていました。
最後は全員そろっての口上でした。

今回は日曜日だったせいか、男性のお客様がかなりいましたね。
大向こうで掛け声をかけたり、タニマチのような感じで、美しいモデルさん風の人を同伴した方もかなり見かけました。
そういう世界はあまりご縁がないのですが、ちょっといつもと違う社会を覗いたようでした。

先生も一日3回公演の時もあり、お疲れになられたことでしょう。

******

その後は、地下鉄で田原町まで足を伸ばしました。
「きもの倶楽部」▼の「5月遠足」のイベントとして、西浅草にある「黒猫亭」▼にお邪魔したのです。

店内のテーブルに置かれた黒猫ちゃんたちです。


こちらは、ずっと行きたかったのですが、なかなかチャンスがなく、ようやく実現できました。
黒猫亭は、アルコールもあるレトロな喫茶店とでもいうのでしょうか。
「カフェバー」というのが正しいのかな。
マダム(と呼んでよいのかな?)は若い着物愛好家で、また和装小物も作っている多才な方です。
実は、数年前から、マダムのウッドビーズ帯締めを愛用しています。
2016年3月に「afternoon着物」というイベントがあり、その時に購入しました。
その時のブログ▼


今回もその帯締めをしてお邪魔しました。

黒猫亭では「蚤の市」も開催していたので、ウキウキ気分でした。


きもの倶楽部の面々は、カウンター席にずらりと陣取りました。
壮観ですね。


私が注文したのは、季節限定の青い色のクリームソーダ。
昔懐かしいですね。
アイスクリームがとても美味しかったです。
(この日、二回目のアイスクリーム!)


そして、それぞれ気になった着物や帯を手に取って、賑やかになりました。
私も夏着物と、今秋用のかっこいい袷着物を譲っていただきました。

こちらは色の具合を確かめるため、お店の入り口で写してもらいました。
帯をしていないので、ちょっと変な具合ですが、丸い模様が可愛くて気に入りました。


初めてのお店も、みんなで行くと楽しいですね。


(きもの倶楽部のメンバーに写していただきました)

黒猫亭のUさん、蚤の市のNさん、そしてきもの倶楽部の皆様、ありがとうございました。

******

この日の装い。

30℃を軽く越える予報だったので、絽の夏着物にしました。
とはいえ、まだ5月なので、あまり透けないのを選びました。


 黒の帯は麻です。


帯枕はへちまにしました。
これでだいぶ涼しくなりました。