最近読んだ本を、忘れないように書き留めておきます。
順不同です。
「大正の后」 植松三十里 著
植松さんの小説は、どちらかというと、さらっと読める感じのものが多かったのですが、これは重量級の力作です。
大正天皇の妻となった女性の一生を描いたもの。
明治、大正、戦前、戦中、戦後の様子が、天皇家というフィルターを通して、描かれています。
私のおススメ本です。
「長女たち」 篠田節子 著
篠田さんらしく、普通の家族小説を描いても、どこかミステリアスでちょいとグロテスクな雰囲気が漂っています。
3つの小説からなりますが、どれも長女の女性が主人公です。
私自身、長女なので、読んでいて共感することが多かったですね。
「天女湯おれん」 諸田玲子 著
江戸時代の町の風呂屋の女主のお話。
お風呂だから当然、裸の人がたくさん出てきます。
そしてけっこうエッチな場面も多いので、電車の中で広げて読むのはちょっと他人様の視線が気になりました。
「ふたり女房」 澤田瞳子 著
京都にある薬草園で働く女性・真葛の話。
薬草を通していろいろな問題を解決していきます。
こういう設定、どこか他の小説でも読んだことがありました。
朝井まかてさんの小説だったかしら。
澤田さんの小説にしては、比較的読みやすい感じでした。
「義経」宮尾登美子 著
読んだのは2回目でした。
これは小説ではなく、宮尾さんが義経の人生を客観的に描いたもの。
とはいえ、宮尾さんはやはり判官びいきです。
私はどうも義経は好きになれないのですが。
「きもの365日」 群ようこ 著
これは小説ではありません。
エッセイストの群さんが、毎日、着物生活を送った時のエピソードを書いたものです。
「きものあるある」が綴られています。
彼女が着物に着替えると、ねこが察知して、「お出かけしちゃ、いや」という表情を取るというのが、面白かったですね。
「東福門院和子の涙」 宮尾登美子 著
これを読んだのは3回目でしょうか。
かなり分厚いのですが、台風でどこにも外出できない時、読みました。
徳川二代将軍秀忠の娘・和子(まさこ)は大御所の意向により、後水尾天皇に嫁いで、多くの子供を産みました。
宮中での体験を、お付きの女性が語るというお話ですが、いやいや大変な人生を送られた方のお話です。
こうやって見てみると、どれもこれも女性作家のもので、おまけに主人公は(義経以外は)すべて女性という、偏った読書傾向ですね。
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