今年の年末は、何冊かの本を並列に読んでいます。
外出時のお伴にするのは、軽くて小さい文庫本、家で読むのは重いハードカバーの本、などと分けて読んでいます。
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「私本・源氏物語」 田辺聖子著
関西弁をしゃべる光源氏がメチャメチャ面白い。
紫の上のことは「ちっこいお姫さん」、六条御息所は「六条のおばはん」と呼んだりしています。
お話の進行役は、中年のむくつけき従者「ヒゲの伴男」さんです。
ちょっと前は、やはり田辺聖子さんの「むかしあけぼの上下」▼という枕草子を元にした小説を読んでいましたが、これもメチャメチャ面白かったですね。
紫式部のことをケチョンケチョンにけなしているところなど、痛快でした。
こちらも田辺さんの著書ですが、お正月用にと借りてきたのですが、実はまだ読んでいません。
高校生の頃は、訳も分からずに100首全部覚えたものですが・・・。
古典の面白さを分かりやすく紹介してくれた田辺さん、本当に惜しい方を亡くしました。
下の2冊は、竹田真砂子さんの小説を読もうと思って借りてきたものです。
彼女の小説は文体が素敵で、時代小説の雰囲気をよく伝えているように思います。
短編集なので、他の作家さんの小説もたくさん載っていますが、藤本義一の「口説北斎」はほんとうにいやらしい小説で、えー、こんなことまで書いていいんだ、とあっけにとられたほどでした。
諸田玲子さんは、やはり好きな作家さんです。
伊藤桂一という人の「夢の通い路」はロマンティックで、読み終わった後にも余韻を感じました。もうお亡くなりになりましたが、直木賞を受賞されている方でした。
短編集なので、眠る前に読むのに、ちょうど良いですね。
こちらは正岡子規のことを知りたくて手にしたのですが、まだ途中までしか読めていません。
「子規の音」森まゆみ著です。
子規はなんと35歳で亡くなってしまったのですね。
「菊と葵のものがたり」高松宮妃喜久子 著
天皇家に嫁いだ徳川慶喜の孫である喜久子さんの対談がメインですが、高松宮は非戦論者であったこと、大正皇后のこと、昔のお姫様の生活などの秘話が語られていて、とても面白くて貴重な本です。
これは買っただけで、ほとんど手つかずのままのものです。
「乙女のための歌舞伎手帖」
あちこち、つっつきながら年末を迎えています。
読書の時間が、こまごまとしか取れないのが残念です。
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