コロナ禍で始終した2020年も終わりに近づいてきました。そんな1年ですが、「源氏物語を楽しむ会」はとりあえず25回目を終了しました。
世田谷区にある会場のベランダです。可愛いお花がきれいに植え替えられていました。寒いので、さすがにここには座りませんでしたが。
私が使っているのは、こちらの角川ソフィア文庫版の「源氏物語」です。
2018年11月からスタート▼して、ようやくこの第3巻を1冊、読み終えたということになります。全部で10巻あるので、まだまだ先は長いですけどね。
今回のお話の内容は、桂に出かけた光源氏が、二条院の自宅に戻って来た場面です。
桂の近くにある大井というところで、明石の方と可愛い盛りの娘の姫に出会って、デレデレとした時間を過ごし、その後は友人の貴族たちとのんびり過ごしました。
自宅では紫の上夫人が、不機嫌そうな顔をして待っていました。そりゃそうです、夫が浮気して帰ってきたのですから、それは良い気分にはなれませんよね。
(ちなみに「夫人」というのは、与謝野晶子の訳文ではそのように使用されています。)
でもそこは女性の扱いに長けた光源氏です。
「あちらにはすごく可愛い女の子がいるんだよ。できたらこちらに引き取って、君に育ててもらいたいな」とか言うと、夫人も「まぁ、私、子供が大好きなの」というお返事。思わずニンマリする光源氏なのでした。
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そんなお話の中で、面白い単語が出てきました。
「蛭の子」という単語です。蛭と言えば、環形動物という種類で、くにゃくにゃした生き物ですよね。人間でいうと、体が弱くて立てない感じです。
それで「蛭の子」というのは、まだ足腰が弱い3歳児(数え年)のことを指すのだそうです。
これは日本神話にも出ているそうで、イザナギノミコト、イザナミノミコトの最初の子供で、身体が異常に柔らかくて、3歳になっても立てなかったとか。
そしてその「蛭の子」は船に乗せられて、海に流されて、西宮に到着しました。そして成長すると、七福神で有名な恵比寿様になるのだそうです。ただし恵比寿様はやはり足が弱いせいか、絵画などではいつも座っている場面ばかりだそうです。
へー、そんな伝説があるとは知りませんでしたが、「最初の子供は不具」という神話伝説は、世界各地に多くあるのだそうです。
源氏物語を読んでいると、昔からの言い伝えとか、言い回しが出てきて、意外な発見ができて面白いですよ。
読書会の後は、一駅歩いて、足袋の専門店へ。
私の小さな足に合うような21.5の足袋は、普通の着物屋さんでは売っていないので、こういうところでまとめて買うようにしています。
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この日の装い。
急に着たくなったレトロな銘仙。茶色に白丸です。
以前、浅草のフリマで求めたもの。こういう派手なのか、地味なのか、分からない着物は好きですね。
帯は黒にシルバーの幾何学模様。こちらは登場回数が多い帯です。「着物交換会」で最後まで残ってしまったものをいただいてきました。
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「一日一句」
師走でも 源氏と楽しむ この一年
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