朝日新聞の文化欄に「詩歌翻遊」というコーナーがあります。
これはピーター・マクミランさんというアイルランド人の翻訳家が、有名な俳句や短歌を英訳して、それを解説しているものです。
時々眺めていますが、独特の言葉を英語に翻訳するなんてすごい、といつも感心しています。
そして俳句や和歌に使われている言葉が英語になると、かえって分かりやすくなる場合もあるのです。
今回は芭蕉の「行春を近江の人と惜しむける」という俳句でした。
これを英訳すると、
【With the people of Oomi
--ancient and now--
I lament the passing of spring.】
となっていました。
<近江の昔の人や今の人と共に、過行く春を惜しむ>という意味です。
行く人を、昔の人と今の人の両方にしたのは、この方独自の考え方なのかもしれません。
芭蕉は生涯を旅に明け暮れ、あちこちに出かけていましたが、春といえば近江が一番なのでしょうか。
私もかつて近江八幡へは2回ほど行ったことがあります。寒い冬と、春だった気がします。
この時は寒くて雪が降っていましたが、翌日は晴れたようです。その時の景色です。
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