東京はコロナの緊急事態宣言が続いているので、今回の「楽しむ会」もLineを使って、オンラインで行いました。
お仕事のため、なかなか都合がつきにくいSさんも参加されて、良かったです。
Uさんは素敵なお着物姿で参加でした。
ただ、今回はどういうわけか、Kさんの画像と音声にタイムラグが生じてしまいました。場所を変えたり、と試みましたが、いつもよりもスムーズに繋がらなくて残念でした。
その代わり、お互いに紙にマジックで字を書くという筆談スタイルを取り入れて、会話をしてみました。ただし、筆談だと書いた文字が裏返しになることに気づきました。
その中で、光源氏が斎宮の女御と几帳越しに語りかける場面がありました。斎宮の女御というのは、光源氏の愛人だった人の娘であり、かつ彼の本当の息子である帝のお妃に当たります。
源氏は彼女に、「春と秋のどちらが好きか」と尋ねました。彼女は即答はできませんでしたが、それでも秋の夕べが似合う母親(六条御息所)のことを思い、秋の方が好きだと答えました。
そんな年若い女性にウキウキしてしまう中年の光源氏。
嫁にも当たる女性にやましい恋心を抱いてしまうのは、光源氏はトホホの人ですね。
ということで、私たちも春と秋のどちらが好きか、という話をしてみました。
結果として、春は二人、秋は二人、と分かれました。面白いことに、春派の二人は、カニ座。秋派の二人は11月生まれでした。好きな季節は、生まれた年月と関係あるのかしらね。
ところで、この巻で、女房達が光源氏のことを噂している中で、
「梅が香を桜の花ににほはせて柳が枝に咲かせてしがな」という和歌が引用されています。
これは中原致時(なかはらのむねとき)という貴族の人の和歌です。梅の香り、桜の花、柳の枝という三拍子揃った、それぞれの美しさが一体となった至高の花であるという意味だそうです。そのように光源氏は、イケメンでお金持ちで地位もある素晴らしい男性、ということでしょうか。
中原致時は1011年まで生きていたそうなので、ちょうど紫式部が源氏物語を書いていたころに作られた歌なのでしょうね。
来月の「楽しむ会」は、いつもの会場で対面で開催できることを願います。
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「一日一句」
いにしえの前栽(せんざい)にあり夏やなぎ
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